コムラサキ Freyer's Purple Emperor
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シダレヤナギの木の周りをゆっくりと飛び回っているコムラサキのメスを発見.コムラサキは樹液場では主張が強く,力強く飛ぶ印象ですが,全然飛び方が違いました.コムラサキはヤナギ類が食樹なので三ら場所を探しているのだろうとしばらく待ってみたところ産卵動作も確認.一箇所で長くじっとしていないので残念ながら産卵中の写真は撮れませんでした.
コムラサキの葉に産み付けれらた卵は球形で,コバルトグリーン?ターコイズブルー?というのでしょうか,緑がかったきれいな水色です.ビーチボールのような経線状の隆条があります.これが中齢幼虫まで育って幼虫越冬する種類です.冬の幼虫も探してみたいです.
基本情報
- 和名
- コムラサキ
- 分類
- 節足動物門 昆虫綱 チョウ目 (チョウ類) アゲハチョウ上科 タテハチョウ科 コムラサキ亜科 コムラサキ属 (Apatura)
- 英名
- Freyer's Purple Emperor
- 学名
- Apatura ilia metis Frey, 1829
syn. Apatura metis Frey, 1829 - 状況
- 千葉県レッドリスト−動物編(2019年改訂版):[C] 要保護生物 (参考1)
- IUCN レッドリスト 2025-2:[LC] Least Concern (絶滅のおそれなし) ver 3.1, Scope of assessment: Europe(調査対象地 ヨーロッパ), Pop. trend unknown (個体数動向 不明) (参考2)(タイリクコムラサキ種 Apatura ilia として)
- IUCN レッドリスト 2025-2:[LC] Least Concern (絶滅のおそれなし) ver 3.1, Scope of assessment: Mediterranean(調査対象地 地中海地方),Pop. trend stable (個体数動向 安定) (参考3)(タイリクコムラサキ種 Apatura ilia として)
- 時期
月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 成虫 1 1 1 3 2 卵 1
写真とメモ
今年もあちこちの樹液の出る木にコムラサキを見るようになりました.写真はクヌギに来ていたオス.忙しく動き回りながら吸汁するので,翅の青色が光る角度で撮影するのが難しいところ.翅には欠けもなく,この前の週はまだ成虫は出ていなかったと思うので,ちょうど羽化し始めの時期かと思います.2021年の写真(このページ下)を見たら,5月下旬に撮影されていたので,今年は発生が少し遅めなのかもしれません.
樹液の出ていたアキニレに止まっていた個体.日向の葉にぶらさがるように翅を広げていて,オスカメスかわかりません.こちらも新しい個体.
樹液場に来ていたコムラサキのオス・メス.上の写真がメスで下の写真がオス.メスは翅の表をちゃんと撮れたのははじめてかも.模様はオスと同じなのですが,オスは角度によってブルーに輝きます.オスの翅がキレイに青く見えるのは角度が限られているので難しいですね.
なかなか近くから撮影する機会のなかったコムラサキですが,樹液場に数頭のコムラサキが寄っているところに遭遇しました.上の写真はコムラサキのオス.オスは翅の茶色いところが角度によって青紫に光ります.深い紫が綺麗! 翅を広げたり閉じたりするので,ちょうど青紫に見えている角度を捉えた写真です.翅が青紫に光る角度の範囲は結構狭いですね.この場所には,他にもゴマダラチョウ,アカボシゴマダラ,シロテンハナムグリなどもいました.
こちらは翅が青紫に光らないので,たぶんメス.
オスもメスも,落ち着いて樹液を吸っているときは翅をずっと閉じています.翅を開くとその次の瞬間ススッと前に数歩出るという動作が入ります(なので,翅を開くのを待っていると,チョウが視野から外れてしまう).この動作はコムラサキだけでなく,ゴマダラチョウもしていました.他の虫への威嚇,牽制または攻撃のような感じで,つまり他者に向かってちょっかいを出すときに翅を広げるようです.反撃されたら飛んで逃げやすいように翅を広げるのか,あるいは体を大きく見せるために翅を広げるのか,という感じなのでは.
セッカを探しに江戸川沿いを歩いていて(→見つけたが写真を撮れず),河川敷のヤナギ並木の樹冠で縄張りを張っている数頭のコムラサキを発見.くもりで遠かったのですがなんとか写真に.新成虫の時期と見えてきれいな翅をしていました.コムラサキは東京都のレッドリストに区部における留意種として掲載されていますが,「ヤナギのある良好な水辺環境の指標種」としてとのことなので,ここは指標をクリアする場所ということでしょうか.
コムラサキの種類の位置づけは,日本の文献と国際的な見解が異なっているようで,日本の資料(Wikipedia 含む)ではコムラサキ(Apatura metis)とタイリクコムラサキ(Apatura ilia)という種類を,どちらもユーラシア大陸に分布する別種として扱っており,そのうち日本産のコムラサキはコムラサキの日本産亜種(Apatura metis substituta)としているものが多いようです.一方,参考4のような国際的な資料では,コムラサキ全体がタイリクコムラサキの亜種(Apatura ilia metis)とされています.日本にはタイリクコムラサキはいませんので,2種類の区別はしなくてすみますが,大陸では分布の違いはどうなっているのか資料を探してみたいところです.
トウネズミモチの花にアオスジアゲハに混じって来ていました.翅はボロですが,コムラサキの写真は初ですので掲載.コムラサキはちょくちょく見かけるのですが,高木の樹冠を飛んでばかりなので,なかなか写真が撮れませんでした.ゴマダラチョウも同様ですね.
その他の観察記録(写真未掲載)
- 2025年10月13日午前,くもり,水産試験場跡地.成虫1産卵中
- 2025年10月5日朝,晴れ,園内の樹液場.成虫1
- 2025年8月31日朝,晴れ,園内の樹液場.成虫4
参考
- 千葉県レッドデータブック・レッドリストについて. “千葉県環境生活部自然保護課 生物多様性センター”. https://www.bdcchiba.jp/reddatebook_redlist.
- van Swaay, C., Wynhoff, I., Verovnik, R., Wiemers, M., López Munguira, M., Maes, D., Sasic, M., Verstrael, T., Warren, M. & Settele, J. 2010. Apatura ilia (Europe assessment). The IUCN Red List of Threatened Species 2010: e.T174241A7035234. via https://www.iucnredlist.org/species/174241/7035234 Accessed on 18 June 2023.
- van Swaay, C., Wynhoff, I., Wiemers, M., Katbeh-Bader, A., Power, A., Benyamini, D., Tzirkalli, E., Balletto, E., Monteiro, E., Karaçetin, E., Franeta, F., Pe'er, G., Welch, H., Thompson, K., Pamperis, L., Dapporto, L., Šašić, M., López Munguira, M., Micevski, N., Dupont, P., Garcia-Pereira, P., Moulai, R., Caruana, R., Verovnik, R., Bonelli, S. & Beshkov, S. 2014. Apatura ilia (Mediterranean assessment). The IUCN Red List of Threatened Species 2014: e.T174241A53707009. via https://www.iucnredlist.org/species/174241/53707009 Accessed on 18 June 2023.
- Apatura ilia metis Frey, 1829: In "Catalogue of Life". Retrieved from https://www.catalogueoflife.org/data/taxon/7JBYS on 2023-06-19.
- . “”. , (参照 ).










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