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水生植物園周辺,2023年11月11日午前,くもり

大型のカタツムリが木の幹を降りてきたところ.殻は右巻き,巻き方は平べったく中心部もほぼ平坦なので,ミスジマイマイのようです.殻には太い黒線が1本.裏の方に細い線が1本でした.体は側面が暗色で,明るい色の背面には濃色の帯が中央に1本.

水生植物園周辺,2023年11月11日午前,くもり

ミスジマイマイは樹上性ですが,越冬をするのは木の根元なのかもしれません.そろそろ寒くなったので,木から降りて冬越しの準備に入る時期?



基本情報

和名
ミスジマイマイ
分類
軟体動物門 腹足綱 有肺類 ナンバンマイマイ科 マイマイ属 (Euhadra)
英名
(in Jpn.) Misuji-maimai; a Species of Japanese Garden Snails
学名
Euhadra peliomphala
状況

写真とメモ

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水産試験場跡地,2020年7月19日午前,晴れ

一昨年,ミズジマイマイをみつけたのと同じ林縁で.カラムシの葉の上に3cmにちょっと足りないぐらいの小ぶりのカタツムリ.右巻きで,殻の模様は1本の太い暗色帯あり.ミスジマイマイには,名前の通りの帯が3本のタイプの他に,帯が1本や帯のないタイプもいるとのことでこれはそれなのかなと.

この林は丈の低い雑木林で,樹冠までクズカラスウリなどのつるが巻き付き,低木も生い茂り,中に入りにくい密な林です.樹上性のミスジマイマイには生活しやすい環境なのでは.



園内の林,2019年6月9日午前,くもり

林の道端で見つけたカタツムリ.右巻きで殻が平べったくて,頂点方向に盛り上がっていない形が,園内に多いミスジマイマイっぽいのですが,ミスジマイマイの殻にある濃色の帯の模様がありません.ミスジマイマイの殻の模様には個体変異があり,模様のない個体もいるとのことで,それなのではないかと思っています.

園内の林,2019年6月9日午前,くもり

体には,背面中央に黒帯.



水産試験場跡地,2018年6月3日午前,晴れ

水産試験場跡地のはずれの林縁で,クズのツルがドームのように覆っている場所の下をくぐり抜けていたら,上の方に大きなカタツムリがくっついていルノを見つけました.殻にスジが何本か入っていて,巻いた殻があまり盛り上がらず平べったいです.種類としては,ミスジマイマイのようです.ミスジマイマイは関東に住むカタツムリで,関西に住むクチベニマイマイや,東北に住むヒタチマイマイとごく近縁の種類とのこと(参考1).カタツムリは人為的な移動以外での移動性が極めて小さいので,地域ごとに別種へと進化してしまいやすいグループなんですね.ミトコンドリアDNAを調べるとミスジマイマイの中でも地域変異があって,関東の中でいくつかのグループに分けることができ,そのうち古くから見つかっていた変異については,亜種として名前がついているものも(シモダマイマイ,トラマイマイなど).

参考3には,関東に生息する,もう1種の大型カタツムリである,ヒダリマキマイマイとの分布の比較が出ていました.ヒダリマキマイマイは東京にもたくさんいますが,ミスジマイマイは東京の都市部に少ない傾向があるようです.これは,ミスジマイマイが樹上生活を好むため,林のない地域には少ないのに対し,ヒダリマキマイマイはその傾向がないので,東京の都市部にもいるのではとのこと.説得力あり.



参考

  1. “ミスジマイマイ”. ウィキペディア日本語版. 2022-12-30. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%82%B8%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%82%A4, (参照 2023-11-18).
  2. カタツムリの見分け方(PDF). “自然しらべ2004(日本自然保護協会)”. https://www.nacsj.or.jp/official/wp-content/uploads/2004/07/ss2004_manual-2.pdf, (参照 2023-11-18).
  3. 【自然しらべ2004】カタツムリを探そう 見えてきたこと. “日本自然保護協会オフィシャルサイト”. https://www.nacsj.or.jp/shirabe/2004/07/1802/, (参照 2023-11-18).
  4. . “”. , (参照 ).