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林縁の草地,2024年9月29日午前,くもり

園内では成虫が羽化する時期には結構個体数の多いヒカゲチョウ.翅がフレッシュで,前翅の外横線付近の広い帯や,後翅の斑紋の周囲が円形に薄く縁取られるところなど,色調の濃淡による微妙な斑紋が見やすいきれいな個体です.ヒカゲチョウは,これまで見落としていたのですが,東京都区部の絶滅危惧種に指定されているのですね.



基本情報

和名
ヒカゲチョウ(ナミヒカゲ)
分類
節足動物門 昆虫綱 チョウ目 (チョウ類) アゲハチョウ上科 タテハチョウ科 ジャノメチョウ亜科 マネシヒカゲ族 ヒカゲチョウ属 (Lethe)
英名
Sicelis Treebrown
学名
Lethe sicelis (Hewitson, 1862)
状況
東京都レッドリスト(本土部)2020年見直し版 東京都区部における区分:[NT] 準絶滅危惧,東京都本土部全体における区分:[○] ランク外 (参考1)

写真とメモ

水辺の野草園,2023年6月11日午後,くもり

ヒカゲチョウが,草地をちょっと飛んでは地面の近くに入り込み,またちょっと飛んでは近くに降り,というのを繰り返していました.産卵していると予想して,地面に降りたところの葉で卵探しをしてみました.ササの葉の裏に1個,薄緑色のきれいな卵が1コありました.チョウが1箇所にいる時間は短いので,産卵中の写真は撮れませんでした.

水辺の野草園,2023年6月11日午後,くもり

産卵した場所の風景.矢印のところに産まれていました.ヒカゲチョウの幼虫は,ササ・タケ類を食べるとのこと.



小合溜沿いの草地,2018年6月10日朝,くもり

朝の林縁で給水中のヒカゲチョウ.黄色い口吻が葉に伸びているのが見えます.ヒカゲチョウの幼虫はササ類を食べますが,この場所は林床にササが多いからか,林内を飛ぶヒカゲチョウも多いように思います.

小合溜沿いの草地,2018年6月10日朝,くもり

上の個体が翅を広げたところ.ヒカゲチョウのオスメスの区別点はいくつかありますが,翅の表が見えれば,前翅の中央付近に白い帯があるかどうかがわかりやすいようです.この個体はオスだと思います.



小合溜沿いの草地 ,2013年10月13日朝,晴れ

ヒカゲチョウが日なたで翅を広げているのをみつけました.ちょっと冷え込んだ秋の朝です.こう見ると,タテハチョウ風ですね.

小合溜沿いの草地 ,2013年10月13日朝,晴れ

体が暖まってきたのか,上の写真の個体はその後飛び立って,草の葉についた朝露から吸水をはじめました.



バーベキュー広場,2013年6月9日午後,晴れ

バーベキュー広場の林で飛び回っていたヒカゲチョウ.

バーベキュー広場,2013年6月9日午後,晴れ

日向の枝に翅を広げて止まったところ.こういう止まり方もするんですね.


メタセコイアの森,2012年7月8日午後,晴れ

メタセコイアの森では,ひらひらと飛ぶチョウがあちこちにいました.下草に止まったのを確認しようとして近づくとヒラッとまた飛び出す.すぐまた止まるのですが,微妙に止まる向きを調節して,外敵(カメラを持った不審な人)には翅が見えないようにアタマをこちらに向けて止まります.なかなか写真が撮れません.なんとか撮った写真を後で見たところ,翅の色がうすくて,後翅の蛇の目模様の内側の線があまり外側に湾曲していないことなどから,クロヒカゲではなくてヒカゲチョウでした.



参考

  1. レッドリスト・レッドデータブック・植生図. “東京都環境局”. https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/.
  2. ヒカゲチョウとクロヒカゲ. “Little World”. http://www.jnz-photo.com/little/miwake/hikagekuro/index.html, (参照 2023-06-14).
  3. ヒカゲチョウ 雌雄比較と朝の開翅画像. “蝶鳥ウォッチング”. https://yoda1.exblog.jp/13994084/, (参照 2023-06-14).
  4. . “”. , (参照 ).