チュウゴクアミガサハゴロモ Chugoku-amigasa-hagoromo Broad-winged Planthopper
黒いチュウゴクアミガサハゴロモ(最新の写真)
街灯の下のクワの木にいたチュウゴクアミガサハゴロモ.この種類は翅や体の背面は茶色なのですが,この個体はかなり黒い色をしているのと胸背の中央に白い部分があるのが特徴的.また複眼が赤いのが目立ちます.翅に隠れて幼虫の腹部の突起がが見えるので,おそらくこの個体の抜け殻.だとすると羽化したばかりなので色が違っているのかもしれません.またはあまり情報がありませんが黒化型のような変異があるのかもしれません.
クワの木にいたチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫.腹部から放射状に広がる分泌物の突起はゴワゴワした感じで薄く茶色がかっています.以前見つけた幼虫はこの突起が反り返っていましたが写真のは水平方向に広がっているところがちょっと違います.なにかの条件が違うのでしょうか.
360度方向に広がる突起はふわふわというよりしっかりしていて,見た目では羊毛のような質感です.
基本情報
- 和名
- チュウゴクアミガサハゴロモ
- 分類
- 節足動物門 昆虫綱 カメムシ目 セミ亜目 ハゴロモ科 Ricania 属
- 英名
- (in Jpn.) Chugoku-amigasa-hagoromo; A Species of Broad-winged Planthoppers
- 学名
- Ricania shantungensis Chou & Lu, 1977
- 状況
- —
- 時期
月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 成虫 1 1 幼虫 1 1
写真とメモ
去年見つけたのと同じ場所の水辺のヨシとキショウブ地帯で今年も発見.チュウゴクアミガサハゴロモは公園全体ではなく,いる場所が限られているかもしれません.
翅の表は赤褐色のチュウゴクアミガサハゴロモですが,腹面を見ることができました.翅裏も腹部の腹面も黒褐色.裏から見ると体型がセミっぽいですね.
しばらく前に幼虫を見つけたチュウゴクアミガサハゴロモ,以前の場所の近くで成虫を初めて発見.たしかにアミガサハゴロモに似ていて,抹茶色の粉を吹いていないので全身が褐色です.それと翅の白い紋の形が違うとのこと.
クワの低木の枝に何頭もの白い虫が並んでついているのを見つけました.吸汁しやすいのか,枝が折られているところに集まっています.体から白い粉を吹いているように見えるのがアオバハゴロモの幼虫にちょっと似ていますが,腹部の先の方から大きな翼?というか板状の突起が広がっているところが違います.それにアオバハゴロモの幼虫はもっとフワフワした質感ですが,こちらがごわごわ.腹部から突起が出ているといえば,アミガサハゴロモの幼虫.アミガサハゴロモの幼虫は尾部の先端から出た分泌物が無数の虹色の放射状の突起を作っています.違うところはアミガサハゴロモは白い粉を吹いていないことと,腹部の突起が真っすぐ伸びていること.検索して出てきたのは外来種のチュウゴクアミガサハゴロモという種類の幼虫でした.園内で初見です.最近入ってきて急速に増えている外来種のようで,名前はチュウゴクですが,朝鮮にも分布しているようです.成虫はアミガサハゴロモに似ていますが,抹茶色の粉が吹いていない暗褐色の翅をもっています.
拡大.体や脚は白ですが,腹部の背面に灰色の斑紋があります.尾部の突起は先端に行くと体を覆うように反り返っています.虫が動くと腹部も動くので,この突起部も前後に動きます.
その他の観察記録(写真未掲載)
- 2025年10月13日午前,くもり,小合溜沿いの草地.1頭
参考
- Ricania shantungensis Chou & Lu, 1977 in GBIF Secretariat (2023). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/11344292 on 2024-07-11.
- 外村,大原:チュウゴクアミガサハゴロモ Ricania shantungensis (Chou & Lu, 1977) の徳島県からの初記録. 徳島県立博物館研究報告 34: 77-80, 2024. https://museum.bunmori.tokushima.jp/kiyo/2024/06_Tomura_Ohara2024.pdf.
- . “”. , (参照 ).








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