基本情報

和名
チュウゴクアミガサハゴロモ
分類
節足動物門 昆虫綱 カメムシ目 セミ亜目 ハゴロモ科 Ricania
英名
(in Jpn.) Chugoku-amigasa-hagoromo; A Species of Broad-winged Planthoppers
学名
Ricania shantungensis Chou & Lu, 1977
状況

写真とメモ

園内の草地,2024年6月30日朝,くもり

しばらく前に幼虫を見つけたチュウゴクアミガサハゴロモの成虫を初めて発見.たしかにアミガサハゴロモに似ていて,抹茶色の粉を吹いていないので全身が褐色です.それと翅の白い紋の形が違うとのこと.



園内の疎林,2024年6月9日朝,くもり

クワの低木の枝に何頭もの白い虫が並んでついているのを見つけました.吸汁しやすいのか,枝が折られているところに集まっています.体から白い粉を吹いているように見えるのがアオバハゴロモの幼虫にちょっと似ていますが,腹部の先の方から大きな翼?というか板状の突起が広がっているところが違います.それにアオバハゴロモの幼虫はもっとフワフワした質感ですが,こちらがごわごわ.腹部から突起が出ているといえば,アミガサハゴロモの幼虫.アミガサハゴロモの幼虫は尾部の先端から出た分泌物が無数の虹色の放射状の突起を作っています.違うところはアミガサハゴロモは白い粉を吹いていないことと,腹部の突起が真っすぐ伸びていること.検索して出てきたのは外来種のチュウゴクアミガサハゴロモという種類の幼虫でした.園内で初見です.最近入ってきて急速に増えている外来種のようで,名前はチュウゴクですが,朝鮮にも分布しているようです.成虫はアミガサハゴロモに似ていますが,抹茶色の粉が吹いていない暗褐色の翅をもっています.

園内の疎林,2024年6月9日朝,くもり

拡大.体や脚は白ですが,腹部の背面に灰色の斑紋があります.尾部の突起は先端に行くと体を覆うように反り返っています.虫が動くと腹部も動くので,この突起部も前後に動きます.



参考

  1. Ricania shantungensis Chou & Lu, 1977 in GBIF Secretariat (2023). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/11344292 on 2024-07-11.
  2. 外村,大原:チュウゴクアミガサハゴロモ Ricania shantungensis (Chou & Lu, 1977) の徳島県からの初記録. 徳島県立博物館研究報告 34: 77-80, 2024. https://museum.bunmori.tokushima.jp/kiyo/2024/06_Tomura_Ohara2024.pdf.
  3. . “”. , (参照 ).