キツネノタイマツ Wrinkly Stinkhorn
基本情報
- 和名
- キツネノタイマツ
- 分類
- 菌界 担子菌門 (キノコ類) ハラタケ綱 スッポンタケ目 スッポンタケ科 スッポンタケ属 (Phallus)
- 英名
- Wrinkly Stinkhorn
- 学名
- Phallus rugulosus
- 状況
写真とメモ
変な形のキノコが大好きです.公園で出会った次の変な形のキノコはキツネノタイマツでした.高さは10cm以上あり,柄は上に行くに従って鮮やかなオレンジ色をしている派手なキノコです.先端が少し膨れて,濃褐色の泥のようなグレバがあります.色合いも形も異様です.「狐の松明」という名前は,このキノコの独特の風貌が,人をだまくらかす化けぎつねの住む妖怪の世界からこの世に顔を出したのを想像させる,いい名前だなと感じます.
キツネノタイマツは,アジアやアメリカに分布する種類で(参考2),カニノツメやツマミタケと同じスッポンタケ科です.参考4には別の近縁種との違いの図もありました.キツネノタイマツの学名がすごいですね.属名の Phallus は,そのものズバリ,ラテン語で男根の意味.rugulosus は形容詞で,少しシワのある.この種類はあまりそんな形でもないですが,もっと生々しいのは同じ属のスッポンタケで,そちらも日本にも分布します.
上の写真,矢印のところにキツネノタイマツが生えています.“フェアリーリング”といってよいのかわかりませんが,輪のように生えていました.
この場所はバーベキュー広場です.自分は普段は園内で人のいない方へいない方へと向かいますので,バーベキュー広場や冒険広場のあたりにはほほとんど来ません.現在のバーベキュー広場は緊急事態宣言下で閉鎖されており,広いスペースには何もなくガランとしていますのでちょっと寄ってみようかなと.広場にはウッドチップが敷き詰められていて,そのあちこちにキノコの群落がいくつもできていました.参考3を見ると園内では他にも生える場所があるようです.日が当たるとさらに綺麗なキノコですね.
地面に白っぽいツボが見えています.真っすぐ伸びた子実体の先端のグレバの部分は柄に直接ついているのではなく,袋状になっています.
グレバの部分の拡大.グレバからはくさい臭いがして,ハエ類が寄っていました.においで集まった虫などに胞子を運んでもらう効果があるとのこと.
まだツボに入った幼菌がいくつも並んでいました.カニノツメやツマミタケとは発生条件がかなり異なるようで,カニノツメもツマミタケも園内では5月と11月に発生するのに,こちらは7月です.参考1によると梅雨時から秋とあります.より高温に適応している種類なのでしょう.
参考
- キツネノタイマツ. “図鑑・きのこ”. (参照 2021-08-14) http://www.yamatabi.net/main/zukan/kinoko/kce0302.html.
- Phallus rugulosus: In "MushroomExpert.Com".Retrieved from https://www.mushroomexpert.com/phallus_rugulosus.html
- 水元公園でキノコ大発生中です. “新・珍獣様のいろいろ”. (参照 2021-08-13) http://www.chinjuh.mydns.jp/cgi-bin/blog_wdp/diary.cgi?mode=comment&no=1679.
- 卵から生まれる茸シリーズ キツネノタイマツ. “珍獣様の博物誌”. (参照 2021-08-13) http://www.chinjuh.mydns.jp/hakubutu/kinoko/ovhung10.htm.
- . “”. (参照 ) .
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