基本情報

和名
ツマミタケ
分類
菌界 担子菌門 (キノコ類) ハラタケ綱 スッポンタケ目 スッポンタケ科 ツマミタケ属 (Lysurus)
英名
Lantern Stinkhorn, Small Lizard's Claw
学名
Lysurus mokusin
状況

写真とメモ

最新の写真

園内の林,2021年9月19日午後,晴れ

林内の道沿いの様子を見ながら歩いていて,ちょうどツボから出てきたばかりのツマミタケ(幼菌と呼んでよいのかわかりませんが)の群落を見つけました.不思議な形状は地球外生命体か異星人の乗り物か.形が整ってきれいなので写真を撮ってきました.茶色いグレバが中央付近で色が違っているのはまだ成熟していないとか,成分が少し違っているのでしょうか.

園内の林,2021年9月19日午後,晴れ

こちらも幼菌ですが,柄がもう少し長く伸びています.



園内の林,2021年8月16日午後,くもり

ツマミタケをこれまで見つけた場所は風通しのよい疎林や草地でしたが,今回は湿気の多い暗い林でみつけました.地面にウッドチップが敷かれている場所なのは同じです.

ここのは草地に生えているのよりも全体が小ぶりで柄や先端部も細めです.柄がぼろぼろになった様子から老菌だと思うのですが,雨の後だからなのか,湿気が多い場所だからなのかまだフレッシュです.先端のとがった部分が3つに分かれています.

園内の林,2021年8月16日午後,くもり

別のも先端が3つに分かれて広がって伸びています.これがツマミタケの成菌の正常なようすなのでしょうかね.先端部分のグレバ(茶色いドロドロ)は,雨で流れてしまったのかなくなってしまい,綺麗に見えます.

園内の林,2021年8月16日午後,くもり

こちらは先端部がまだくっついていてグレバも残っている新しい菌ですが,先端側から見ると5つに分かれているようです.ツマミタケの先がいくつに分かれているかは決まっていない?

園内の林,2021年8月16日午後,くもり

これにはホントにツマミタケかどうかもよくわかりませんが,近くにありました.根元のツボがのびて柄に直接つながっているように見えている点,柄に赤っぽい色がついている点,柄が途中で枝分かれしている点が他のと違います.別種?



圃場の草地,2021年5月23日午前,くもり

雨の後,去年の秋にツマミタケの発生していた草地でまた会えました.相変わらずのフリーダムな生え方です.白くて丸いのは幼菌,もう伸びているのはことごとく倒れています.

圃場の草地,2021年5月23日午前,くもり

柄は根元がいちばん細くて,もともと先が重いのですが,スポンジ状構造になった菌体は古くなるとすぐよれよれどろどろになっていくので立っているのが珍しいほどです.左の老菌は消えかけているところ.

圃場の草地,2021年5月23日午前,くもり

グレバ(茶色いドロドロ)がまったく残っていないように見えます.ツマミタケのグレバは流れてしまいやすいようです.カニノツメは必ずグレバもついているのですが,成分が違う?

圃場の草地,2021年5月23日午前,くもり

つぼから出て来て,伸びつつある菌体.



圃場の草地,2020年11月8日午前,くもり

前回ツマミタケが生えていた場所に5日後にまた来てみました.前回よりも明らかに増えていました.上の写真は菌体が集まっているところ.カニノツメほどではありませんが集まって生える傾向はあるようです.先端のグレバの部分が重みでみな倒れていますが,椀の2本あるカニノツメと比べて,ツマミタケはスポンジ状の椀1本で支えているからでしょうか.

圃場の草地,2020年11月8日午前,くもり

ツボから出てきたばかりの幼菌.

圃場の草地,2020年11月8日午前,くもり



圃場の草地,2020年11月3日午前,くもり

ピンク色のロウソクのような独特の姿をしたキノコです.赤みがかった色の柄はスポンジ状で,断面は多角形,先端の少し太くなって尖ったところは紅色が濃く,泥のようなものがついています.ここがグレバという胞子を含んでいるところ.

同じ日にカニノツメという別の変なキノコも見つけていて,ちょうど変なキノコの発生条件にぴったりだった時期だったようです.ツマミタケを見つけた場所は林の中ではなく,林縁の草地です.この場所,現在は草で覆われていますが,何年か前にウッドチップが敷き詰められた場所だったと思います.この周辺に何本も出ていました.

圃場の草地,2020年11月3日午前,くもり

先端のグレバの拡大.茶色いドロドロがクサイ臭いのする粘液質で,胞子を含んでます.写真のは茶色いグレバが取れかけている感じでしょうか.この先端部がさらに細長くなって尖っていると,変種のツノツマミタケという種類とのこと(埼玉県の絶滅危惧種).

圃場の草地,2020年11月3日午前,くもり

地面から生えている部分は,白いツボのような殻皮(外皮)があります.下のは幼菌です.

圃場の草地,2020年11月3日午前,くもり

引っこ抜いてみたら,抵抗なくスッと抜けました.柄の基部はだんだん細くなってますが,他の部分とつながってないんですね.

圃場の草地,2020年11月3日午前,くもり

幼菌を取り出してみたところ.殻皮に包まれた,卵っぽいときはカニノツメとそっくりです.菌糸束が根のように出ています.皮を破ってみたら,薄茶色の未熟なグレバが内部のかなりの部分を占めています,

圃場の草地,2020年11月3日午前,くもり

近くで見つけた別の菌ですが,先端部分が4つに分かれている構造がわかりやすいです.

圃場の草地,2020年11月3日午前,くもり



参考

  1. Lysurus mokusin. Wikipedia, The Free Encyclopedia. December 6, 2020, 17:03 UTC. Available at: https://en.wikipedia.org/wiki/Lysurus_mokusin. Accessed December 17, 2020.
  2. ツマミタケ (Lysurus mokusin). “ボタニックガーデン (Botanic Garden)”. (参照 2020-12-17) https://www.botanic.jp/plants-ta/tumami.htm.
  3. ツマミタケ. “レッドデータブックまつやま2012”. (参照 2020-12-17) http://www.city.matsuyama.ehime.jp/shisei/hozen/red/group10/11/.
  4. . “”. (参照 ) .