基本情報

和名
ナカグロモリノカサ
分類
菌界 担子菌門 (キノコ類) ハラタケ綱 ハラタケ目 ハラタケ科 ハラタケ属 (Agaricus)
英名
Inky Mushroom, Dark Scaled Mushroom
学名
Agaricus moelleri
状況

写真とメモ

小合溜沿いの林,2021年5月30日午前,くもり

疎林の林床の草地にカサの直径10cm程度のキノコがたくさん生えていました.カサには黒褐色の鱗片がびっしりあり,乾燥しているのか放射状に切れ目が見えます.カサの裏のヒダが暗ピンク色をしているハラタケ類と推測.いくつかの点から,以前園内でみつけたハラタケモドキザラエノハラタケとは別種らしいという結論となりました.これらの種類の区別点のまとめはザラエノハラタケのページにあります.カサの表では,鱗片の色が褐色味が少なくて黒に近いこと(残り2種は褐色),鱗片が小さく見えること(ザラエノハラタケの鱗片が大きい)です.

参考1によると,この種類は北半球の温帯地方に広く分布するようです.inky mushroom という英語名は参考1,2のサイトからですが,黒いきのこ的な意味でしょうね.ヒトヨタケ類の ink cap のように黒くなって溶けていくキノコというわけではありません.

小合溜沿いの林,2021年5月30日午前,くもり

この場所ではリング状には並んでいませんが,狭い範囲にこのきのこが集まって生えていました.写真では真っ暗に見えますが,暗いくもりの日だっただけで,地面に緑の草が生えていることからもわかるように,日の光は結構入る林です.

小合溜沿いの林,2021年5月30日午前,くもり

抜いてみたところ.膜状のつばの名残りが残っています.柄は12cmほどで長く,表面は細かい繊維状で白く光ります.ザラエノハラタケハラタケモドキで柄の表面がザラザラなのとはかなり違いました.

小合溜沿いの林,2021年5月30日午前,くもり

柄を割ってみたところ.内部は狭いですが中空になっています.変色は基部を中心にわずかに黄色っぽくなっているようです.赤っぽくはなりません.ヒダは密で色はピンク系です.

小合溜沿いの林,2021年5月30日午前,くもり

次々とキノコが出てきています.



参考

  1. "Agaricus moelleri," Wikipedia, The Free Encyclopedia, https://en.wikipedia.org/wiki/Agaricus_moelleri (accessed August 3, 2021).
  2. Agaricus moelleri, Inky mushroom: In "First Nature". Retrieved from https://www.first-nature.com/fungi/agaricus-moelleri.php
  3. ナカグロモリノカサ. “三河の植物観察”. (参照 2021-08-03) https://mikawanoyasou.org/kinoko/nakaguromorinokasa.htm.
  4. ■Agaricus moelleri (ナカグロモリノカサ) . “■Kinoko □oso的キノコ写真図鑑”. (参照 2021-08-03) http://toolate.s7.coreserver.jp/kinoko/fungi/agaricus_moelleri/index.htm.
  5. ナカグロモリノカサ. “東京きのこ同好会”. (参照 2021-08-03) http://www.tokyokinoko.com/zukan/na/nakaguromorinokasa.htm.
  6. . “”. (参照 ) .
  7. . “”. (参照 ) .