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ヤブツルアズキの花が咲いていたところに来てみたら，花はもう完全に終わり，たくさんぶらさがっている豆のサヤがすっかり黒くなっていました．細長いサヤは長さ6cmほどの円筒状です．

サヤを開いてみたところ，種が1列に並んでいました．黒い種には褐色の斑紋があります．形は俵型で長径は4mmほど，まさにアズキに似ています．

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草地の境界のフェンスに巻き付いていたヤブツルアズキの花．花の竜骨弁（C字をした部分）と翼弁（C字につながる右側の部分）の形が独特．

まだ咲いている花も多いのですが，終わった花の実がかなり長く伸びてきています．

こちらは花が終わった花序．さやがより長く伸びています．

基本情報

和名

ヤブツルアズキ

分類

被子植物類 真正双子葉類 バラ類 マメ目 マメ科 ササゲ属 (Vigna)

英名

(in Jpn.) Yabutsuru-azuki; the ancester species of Azuki Bean

学名

Vigna angularis (Willd.) Ohwi & H.Ohashi
syn. Vigna angularis var. nipponensis (Ohwi) Ohwi & H.Ohashi

状況

IUCN レッドリスト 2025-2：[LC] Least Concern （絶滅のおそれなし） ver 3.1, Pop. trend decreasing （個体数減少傾向） （参考1）

時期

月	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12
花									3	1
実									1(緑)	1(黒)

写真とメモ

バードサンクチュアリの入口のところで，ヤブツルアズキが満開．

ヒサカキの植え込みを覆うヤブツルアズキのツルに黄色い花がたくさんついていました．

下向きに伸びている棒状の部分が，花が終わってさやと実になるところです．

一帯はヤブツルアズキの葉でお終わられています．

ヤブツルアズキの葉は先端が尖っているとなっていますが（参考4），葉によっては角のない菱形で，先端が尖っていないのもよくあるようです．

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クズに似た感じのマメ科の黄色の花，クズよりは一回り小ぶりの葉や茂り方の草，アズキの原種と言われているヤブツルアズキでした．花の形が独特です．よく似た種類に，ノアズキという種類があり，こちらは栽培種のアズキとは別種．葉の大きさ（ヤブツルアズキは3cm以上），葉の先端（ヤブツルアズキは尖っている），右側の花びら（翼弁）の位置（ヤブツルアズキは中央の花びら（竜骨弁）の形にあわせて右側に突き出ている）などが違います（参考2,3）．

クズのように，元々あった植物を覆い隠してしまい太陽光を占有するわけではなく，控えめな感じです．写真の中央に写っているのがウラナミシジミ．何頭も周囲に群れて，ヤブツルアズキのつぼみに卵を生んでいました．

その他の観察記録（写真未掲載）

• 2025年10月5日朝，晴れ，小合溜沿いの草地．花

参考

1. Tomooka, N. 2019. Vigna angularis. The IUCN Red List of Threatened Species 2019: e.T120930543A130395355. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2019-3.RLTS.T120930543A130395355.en. Accessed on 07 December 2025.
2. ヤブツルアズキ． “松江の花図鑑”． https://matsue-hana.com/hana/yabuturuazuki.html, (参照 2024-09-23).
3. ノアズキ　ヤブツルアズキ． “花の日記”． https://nannjyamonnjya.blog.fc2.com/blog-entry-847.html, (参照 2024-09-23).
4. ◆区別が難しいマメ科植物◆． “かのんの樹木図鑑”． http://kanon1001.web.fc2.com/006_souhon/K_mame/yabu_mame/yabu_mame.htm#mame_ha, (参照 2025-12-07).
5. ． “”． , (参照 ).