基本情報

和名
アカタテハ
分類
節足動物門 昆虫綱 チョウ目 アゲハチョウ上科 タテハチョウ科 アカタテハ属 (Vanessa)
英名
Indian Red Admiral
学名
Vanessa indica
状況

写真とメモ

最新の写真

小合溜沿いの草地,2020年10月18日午前,晴れ

草地のアイノコセンダングサの花に吸蜜に来たところ.園内ではあまり多くないのか,これまであまり見つけてこなかったアカタテハ.今年はなぜか樹液や花で何回か目撃しています.今年は発生した個体数が多かったのでしょうか.

小合溜沿いの草地,2020年10月18日午前,晴れ

この花には他のチョウ,キタテハヒメアカタテハも来ていて,キタテハやヒメアカタテハと大きさを比べると,体は太く,翅も一回り大きいです.後翅の茶色いところは毛が多くて厚みがあります.



園内の樹液場,2020年7月24日午前,晴れ

園内でアカタテハを観察する機会があまり多くなく,翅の表面が見えたのは今回が初めて.アカタテハは,前翅の模様はヒメアカタテハに似ていますが,後翅の表は,ヒメアカタテハでは前枝と同じような模様なのに対して,アカタテハではオレンジ色の縁取り以外は焦げ茶色一色です.翅も一回り大きく厚ぼったい感じで,ヒメアカタテハとは印象が違います.

園内の樹液場,2020年7月24日午前,晴れ



園内の樹液場,2018年9月9日午後,晴れ

樹液場に来ていたアカタテハ.以前,園内で幼虫だけ見つけていましたが,成虫は今回が初.アカタテハとヒメアカタテハは,翅を表から見ると後翅の色で簡単に区別できますが,翅表が見える写真を撮れませんでした.翅裏面でのアカタテハとヒメアカタテハの区別は,後翅の外側にある大きな眼状紋がゆがんでいて,後翅外側の模様が茶色くぼやっとしているのがアカタテハで,後翅の眼状紋がきれいな丸で,周囲の模様からはっきり区別できるのがヒメアカタテハ(参考4).



水生植物園,2018年5月20日朝,くもり

水生植物園のそばで,朝方,タテハの幼虫が止まっているのを見つけました.幼虫の模様からアカタテハの終齢幼虫らしく見えます.水元公園にアカタテハがいるのはおかしくないのですが(ネット上で水元公園のアカタテハの写真を見られます),自分はこれまで会ったことがなかったのでよかったです.アカタテハの幼虫は大型ですが,葉をつづってうまく隠れている種類なので,目立つところにいたのが見つけられた原因です.朝なので巣から出て餌を食べていたところでしょうか.

通常,アカタテハの食草は,カラムシなどのイラクサ科の植物ですが,この葉は自分にはエノキの葉にみえます.エノキも食べることがあるのかというと,図鑑にはエノキについて書いてあるのは見つけられませんでした.エノキと同じグループのニレ,ケヤキなどを食べることはあるそうです.参考3にエノキで育てて,羽化成功の記事がありました.一般にはエサが合わないと,途中で死んでしまったり,羽化できてもサイズが小さかったり,生殖能力がなかったりと障害が残る場合があるのですが,そういうこともなさそうです.今回の場合は,親が産卵するときエノキに生んだのか,幼虫が他から移ってきたのかわかりませんが,自然状態でエノキを選ぶこともあるということだと思います.

水生植物園,2018年5月20日朝,くもり

幼虫を横から見たところ.水元公園にいるかもしれないエノキを食べる幼虫では,ヒオドシチョウの幼虫がこれと似ていますが,側面の白っぽいラインはヒオドシチョウの幼虫にはありません.ゴマダラチョウもいますが,ゴマダラチョウ幼虫は緑色でオオムラサキ型の幼虫です.写真からも周囲のエノキの葉が大量に食べられているのがわかりますので,この幼虫がエノキで育っている様子で間違いなさそうです.



参考

  1. “アカタテハ”. ウィキペディア日本語版. 2014-05-31. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%83%86%E3%83%8F, (参照 2014-05-31).
  2. アカタテハ. “大阪市とその周辺の蝶”. http://butterflyandsky.fan.coocan.jp/shubetsu/tateha/aka/akata.html
  3. エノキでアカタテハ羽化.“生き物大好きの飼育栽培ブログ”. https://blogs.yahoo.co.jp/mushi_hana/9109559.html
  4. ヒメアカタテハとアカタテハの画像比較.“地球本舗 by Nikon”. https://blogs.yahoo.co.jp/taabouman/31118678.html
  5. . “”. (参照 ) .