最新の写真

小合溜沿いの草地,2023年10月8日朝,くもり

羽化してあまり時間が立っていなさそうなきれいな個体がたくさん飛んでいました.そのうちのメスは低温型(秋型)でした.高温型(夏型)のメスは翅表全体が黒褐色ですが,低温型では黒褐色翅の中央付近に青い鱗粉が出てきます.オスに似ますが,オスは翅の周囲の黒帯の幅はずっと狭いので区別できます.メスは腹部が太くて少し上にあげ気味.記録を見たら,昨年秋にはほぼ同じ日付で,オスもメスも高温型の写真が撮られていました.面白いですね.幼虫のときの気温で高温型と低温型が分かれるはずなので,最近涼しい日が続いていた影響でしょうか.



基本情報

和名
ヤマトシジミ
分類
節足動物門 昆虫綱 チョウ目 (チョウ類) アゲハチョウ上科 シジミチョウ科 ヤマトシジミ属 (Pseudozizeeria)
英名
Pale Grass Blue
学名
Pseudozizeeria maha
状況

写真とメモ

水辺の野草園,2022年10月9日午前,くもり

ハギの花に来ていたヤマトシジミ.上がオスで下がメスです.ヤマトシジミの季節型は,春型,夏型,秋型と呼ばれたり,低温型,高温型と呼ばれたりするようですが,一般的な傾向として,気温の低い季節の個体は水色が多く,気温の高いときは黒色部分が多いようです.上のオスは翅の周囲の黒い帯が広いのでまだ夏型っぽい特徴があります.下のメスは翅全体が黒褐色なのは夏型の特徴で,秋型は翅の中央近くに青系の鱗粉が出てきます.秋型が見られる時期はもっと晩秋でしょうか.

水辺の野草園,2022年10月9日午前,くもり



園内の草地,2020年7月19日午前,晴れ

翅が焦げ茶色一色の夏型(高温型)のメスです.縁取りの白い部分が残っているまだ傷んでいない翅.翅を観察している角度が浅いからか,翅の色は紫がかって見えます.

園内の草地,2020年7月19日午前,晴れ

高温型の翅裏面は,黒斑が大きく目立ちます.地色が茶色ぽいのがきれい.



園内の草地,2019年7月15日午後,くもり

ヤマトシジミの夏型(高温型)のメスは翅の表全体が焦げ茶色1色.



水生植物園,2018年11月11日午後,晴れ

晩秋のヤマトシジミ.翅の外縁の黒い帯の幅が狭く,青い面積の広い秋型(低温型)のオスだと思うのですが,青い鱗粉が結構取れてしまっているので,全体が茶色っぽい色調に.寒い時期は,昼にも日向ぼっこで翅を広げてくれるので翅表が見やすくていいです.



水べの野草園,2018年6月24日午後,くもり

なんと最普通種のヤマトシジミの翅の表の写真がやっと撮れました.ヤマトシジミの翅の表の色が好きで撮りたかったのですが,何年もかかってしまいました.グレイがかった渋い青が基調で,翅脈が水色だったり,前縁が白っぽかったり,中央部が黒っぽかったり,場所によって明るさや色合いに変化があります.この個体は,外縁の黒い部分が広くて全体的に色が黒っぽい夏型のオスです.



圃場,2017年8月25日午後,くもり

交尾中のオスメスを発見しました.左の翅が茶色がかっていて,腹部の太いほうがメスだと思います.



周辺の公園,2012年7月22日午後,くもり

ヤマトシジミはそのへんにたくさん飛んでいるシジミチョウですが,大きく写真を撮るときれい.クローバー(シロツメクサ)の蜜を吸ってます.

周辺の公園,2012年7月22日午後,くもり

翅の表の写真も撮りたかったのですが,裏ばかりでなかなか見せてくれません.翅の縁のところが茶色なのは見えますが,夏型だとオスもメスも縁は茶色なので区別できないです.腹部の形からみるとオス?

周辺の公園,2012年7月22日午後,くもり



参考

  1. Pseudozizeeria maha (Kollar, 1848) in GBIF Secretariat. GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/1921150 on 2023-10-09.
  2. ヤマトシジミ. “しょうちゃんの雑記帳”. http://shouchan19.blog.fc2.com/blog-category-47.html, (参照 2020-08-14).
  3. . “”. , (参照 ).