基本情報

和名
チュウダイサギ
分類
鳥綱 ペリカン目 サギ科 アオサギ属 (Ardea)
英名
Eastern Great Egret
学名
Ardea modesta, syn. Ardea alba modesta
状況
東京都レッドリスト(本土部)2020年版 東京都区部における区分:[NT] 準絶滅危惧,東京都本土部全体における区分:[○] ランク外 (参考2)(ただし,ダイサギ Ardea alba として)
千葉県レッドリスト−動物編(2019年改訂版)[D] 一般保護生物 (参考4)(ただし,ダイサギ Ardea alba として)

写真とメモ

最新の写真

水産試験場跡地,2022年11月20日午前,小雨

復元池で小魚を狙っていたダイサギ.冬に見られるダイサギはチュウダイサギとオオダイサギの可能性があるようなので見るたび区別しようとしているのですが,今回ははっきりとチュウダイサギです.区別点は,体の大きさはアオサギを基準にして,オオダイサギはアオサギよりも大きく,チュウダイサギはアオサギよりも小さいこと,足の脛の色が関節近くまで白っぽいのがオオダイサギで,ほぼ黒いのがチュウダイサギ(付け根付近で白っぽいこともあるらしい).これまで園内で撮影した写真,あるいは撮影しなかった観察でも明らかにオオダイサギというのは見たことがなく,足全体が黒いチュウダイサギばかりのようです.

追記)オオダイサギも見つけました → オオダイサギのページ

水産試験場跡地,2022年11月20日午前,小雨

自分の把握している情報を整理すると,ダイサギ Ardea alba はかつては2つの亜種オオダイサギ Ardea alba albaとチュウダイサギ Ardea alba modesta に分けられていましたが,現在は国際的には2つの独立した別種 Ardea albaArdea modesta として扱われるようになっています.IUCNのレッドリストには Ardea alba だけが登録されていますが,その説明文には,現在はすでに Ardea albaArdea modesta に分けられた後であることが書かれていました(参考4).日本のレッドリストではこれらは現在はダイサギとしてまとめて扱われています.



小合溜沿いの水路,2018年12月29日お昼,晴れ

冬のダイサギは,チュウダイサギとオオダイサギがどちらも日本にいる可能性があって,その区別はやや体の大きさが違う以外では,脚の色を参考にするのがわかりやすいということで,脚の色が見える写真が撮れたのでアップ.脚の関節よりも上の部分(=すね)の色が黒いのがチュウダイサギ,灰色~淡黄色なのがオオダイサイギなので,この写真はチュウダイサギですね.

睡蓮池,2018年12月21日お昼,晴れ

こちらもチュウダイサギ.



小合溜,2018年9月16日昼,くもり

釣りをしているときに近くに止まっていたダイサギ(チュウダイサギ).しばらく水面を見つめていて,クチボソを獲ったりしていました.

小合溜,2018年9月16日昼,くもり

大きなくちばし.ダイサギの表情は凛々しいです.



ダイサギの分類:オオダイサギとチュウダイサギが別種に

自分のもっている,ちょっと前のフィールドガイドなどの説明を読むと,ダイサギは南北の分布が広く,北の方に住むグループと南の方に住むグループで亜種が分かれていると書いてあります.

  • オオダイサギ(またはダイサギ):北方に住むダイサギで,夏は大陸で繁殖し,冬に南下して日本で過ごす.体がアオサギよりもちょっと大きめで,あしのかかと(後ろ向きに折れ曲がっている関節)の上の部分が灰色~淡黄色.
  • チュウダイサギ:南の方に住むグループで,夏に日本などで繁殖して,南下して冬を越す.体はアオサギよりもちょっと小さめ.足は黒.
この2種類は,現在の学術的な扱いでは亜種ではなくて,別種として扱うのが一般的になったようです.国際的に使われている学名を調べても,そうなっていました.

関東ではチュウダイサギは留鳥で一年中見られ,オオダイサギは冬鳥として観察されるのこと.

  • 春から秋に見られるダイサギ … チュウダイサギ
  • 冬に見られるダイサギ … チュウダイサイギ,オオダイサギ両方の可能性あるので,これを区別する必要あり
ということかと思います.このページでは,冬のダイサギをまだ区別しきれていないので,1ページにまとめてあります.

婚姻色のダイサギ

春に見られるダイサギは,夏もこの場所ですごすチュウダイサギのはずです.この季節のダイサギはオスメスとも婚姻色が出てくちばしが黒く,顔が緑色になります.

水生植物園,2018年5月13日朝,くもり

顔の色に,婚姻色の緑色が出ているダイサギ.先日,4月に見た個体では,顔が「鮮やかな緑」でしたが,この個体は「緑がかっている灰色」という感じ.この違いは時期?雌雄?個体差?の違いなどのせいなのでしょうか.足の脛部(かかとよりも上の部分)の色が薄く赤みがかっているのも婚姻色とのこと.


小合溜,2018年4月15日午後,くもり

春のダイサギ.くちばしが黒くなって(先の方には黄色が少し残る),顔がきれいな緑色になりました.

カワセミの里のヨシ原,2014年4月13日朝,晴れ

春のダイサギです.冬には黄色かったダイサギのクチバシと顔の色が,春になるとクチバシはだんだん黒っぽく,顔は緑色っぽい色になっています(繁殖期の色).


夏のダイサギ(チュウダイサギ)

小合溜(水元大橋),2014年9月21日朝,晴れ

橋のたもとの,水鳥がよく休んでいる場所にいたダイサギ.


みさと公園,2014年9月23日午後,晴れ

こちらはみさと公園側の草地でエサ探しをしているところ.脚の黒いチュウダイサギ.この写真は首をちょっと縮めているのでチュウサギっぽくも見えたのですが,くちばしが太くて長いこと,そして次の写真のようにのばした首は長くて,くちばしの付け根の縁が目の下まで伸びていることなどからダイサギだと思いました.

みさと公園,2014年9月23日午後,晴れ

頭についた汚れの様子が同じなので,上と同じ個体です.


小合溜(花菖蒲園周辺),2013年9月29日朝,晴れ

秋の朝,小合溜で小魚を狙っているダイサギ.

冬のダイサギ(オオダイサギかチュウダイサギ)

冬に見られるダイサギは,1年中いるチュウダイサギと,冬に北から渡ってくるオオダイサギのどちらかだということです.区別点は,体の大きさがアオサギよりも大きいのがオオダイサギで,アオサギよりも小さいのがチュウダイサギ,足の脛部の色が黄色(または灰色)がかっているのがオオダイサギで,黒いのがチュウダイサギなどとのことです.

水生植物園,2012年12月21日午前,晴れ

水生植物園の池にふわっと舞い降りたダイサギ.クチバシの合わせ目の後端(口角)が,目の下まで張り出しているので,チュウサギではなくダイサギですね(参考4,5).ダイサギの顔のアップのかっこよさに惚れました.長くて大きな黄色いクチバシ,小顔で目元口元がきりりとした感じ.

水生植物園,2012年12月21日午前,晴れ

ダイサギはほんとに首が長いです.かなり水面は下の方なのですが,首を折りたたんで魚を狙っています.足が真っ黒に見えますので,この個体はチュウダイサギかと思います.体の大きさによる区別(アオサギよりも大きいか小さいか)というのは隣にアオサギがいないと難しいですね.


バードサンクチュアリ,2013年11月10日朝,夕方

バードサンクチュアリの観察窓から.ダイサギが舞い降りて,水中を歩き回りながらエサ探ししていました.水深がちょうど足が届くぐらいの深さのところで水中を見たり前方を見たりしながらじっと構えています.ひと目見て,首がすごく長くて体が大きく見えました.オオダイサギの可能性.


その他掲載日順

水産試験場跡地,2012年12月17日お昼,晴れ

水産試験場跡地にあるバードサンクチュアリ風の覗き窓から見えた,じっとたたずむシラサギ.明らかにコサギよりは大きく,冬にクチバシが黄色いので,とりあえず写真にとって調べてみると,ダイサギの特徴が出てました.

水産試験場跡地,2012年12月17日お昼,晴れ

こちらの写真は,どちらも上の個体の頭部の拡大です.ダイサギとチュウサギの区別は参考4,5に.口角の後端が目よりも後ろまで食い込んでいるのが一番分かりやすい区別点のようです.ダイサギのほうがチュウサギよりも,体が大きく,首が長く,クチバシも長いそうですが,これらの点はダイサギとチュウサギが並んでないと,慣れない人にはわかりにくいと思われます.ネット上でみつかる「水元公園のチュウサギ」の写真をこの基準でみまわってみたところ,ダイサギが混ざってるかも…と感じました.



参考

  1. レッドデータブック. “東京都環境局”. https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/.
  2. 絶滅危惧種の保護に向けて. “千葉県 環境生活部 自然保護課 生物多様性センター” http://www.bdcchiba.jp/endangered/endang_index.html.
  3. ダイサギ・チュウサギ・コサギ(新潟県内で見られる 野鳥のレポート). “ついでの鳥見人のFieldnote”. http://takibi-club.a.la9.jp/bird2/sagi-2.html, (参照 2023-01-26).
  4. BirdLife International. 2019. Ardea alba (amended version of 2016 assessment). The IUCN Red List of Threatened Species 2019: e.T22697043A155465940. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2019-3.RLTS.T22697043A155465940.en. Accessed on 26 January 2023.
  5. Ardea modesta J.E.Gray, 1831 in GBIF Secretariat (2022). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/6066379 on 2023-01-26.
  6. . “”. , (参照 2023-01-26).
  7. . “”. , (参照 ).