基本情報

和名
キイロナミホシヒラタアブ,コガタノヒラタアブ
分類
節足動物門 昆虫綱 ハエ目 ハナアブ科 ヒラタアブ属 (Syrphus)
英名
Black-legged Flower Fly
学名
Syrphus vitripennis
状況
IUCN レッドリスト 2022-2[LC] Least Concern ver 3.1(絶滅のおそれなし), Pop. trend unknown(個体数動向 不明) (参考1)

写真とメモ

最新の写真

小合溜沿いの草地,2022年12月4日午前,晴れ

この時期の草地で虫が集まる花はごく限られていますが,細々と咲き続けているブタクサに中ぐらいの大きさのハナアブが来ていました.複眼が離れているメスです.腹部は黄色と黒の縞模様で,腹部の先端が尖っていてかわいいです.似た種類が多くて同定が難しいグループですが,キイロナミホシヒラタアブとしておきます.この種類は日本を含むユーラシア大陸,北米などに分布していて,特にヨーロッパでは多い普通種とのこと.

似た種類との区別では,ナミホシヒラタアブは顔の中央に黒い線がありますが,こちらは顔は黄色(下の写真).ケヒラタアブは複眼に毛が生えています.また少し体の大きな種類でオオフタホシヒラタアブもよく似ていて,こちらはあしの腿節が黒いですが(3枚目の写真),オオフタホシヒラタアブの肢の腿節は黄色.キイロナミホシヒラタアブをマガイヒラタアブ Syrphus dubius という種類と分けるようになったという情報が見つかるのですが(参考3,4),国際的なデータベースでは現在のところマガイヒラタアブはキイロナミホシヒラタアブとシノニム(同一種の異名)扱いなので今回はこの種名にします.2種類に分ける場合は,触角と複眼の間が黒くなっているのがキイロナミホシヒラタアブで,黄色いのがマガイヒラタアブとのことなので,今回のはマガイヒラタアブということになります.

小合溜沿いの草地,2022年12月4日午前,晴れ

前から見ると,触角の付け根よりも前の顔は黄色くて黒い線がないこと,触角よりも後ろの額の部分は黒い毛が生えていますが,地色は黄色いのがわかります.

小合溜沿いの草地,2022年12月4日午前,晴れ

横から見たところ.肢の腿節は黒で,脛節以降は黄色.

小合溜沿いの草地,2022年12月4日午前,晴れ



参考

  1. Nedeljković, Z. & Ricarte Sabater, A.R. 2021. Syrphus vitripennis (Europe assessment). The IUCN Red List of Threatened Species 2021: e.T149167047A149167051. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2021-3.RLTS.T149167047A149167051.en. Accessed on 04 February 2023.
  2. Syrphus vitripennis Meigen, 1822 in GBIF Secretariat (2022). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/1537212 on 2023-02-04.
  3. マガイヒラタアブ. “成城の動植物”. http://wolffia.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_1c53.html, (参照 2023-02-05).
  4. キイロナミホシヒラタアブ. “我が家の庭の生き物たち (都内の小さな庭で)”. https://plaza.rakuten.co.jp/wolffia/diary/200705180000/, (参照 2023-02-05).
  5. オオフタホシヒラタアブ. “東京23区内の虫 2”. http://tokyoinsects2.blog.fc2.com/blog-entry-1160.html, (参照 2023-02-05).
  6. . “”. , (参照 ).