基本情報

和名

ウチワヤンマ

分類

節足動物門 昆虫綱 トンボ目 サナエトンボ科 ウチワヤンマ属 (Sinictinogomphus)

英名

Golden Flangetail

学名

Sinictinogomphus clavatus

状況

千葉県レッドリスト－動物編（2019年改訂版）：[D] 一般保護生物 （参考2）

IUCN レッドリスト 2023-1：[LC] Least Concern （絶滅のおそれなし） ver 3.1, Pop. trend stable （個体数動向 安定） （参考3）

写真とメモ

最新の写真

街灯の下の道路に何やら大きな虫が飛んできたなと思ったら，水元公園名物ウチワヤンマでびっくり．そういえば，以前も街灯にウチワヤンマが来たのを見たことがあります．ウチワヤンマの活動は昼間の日向の印象がありますが，光に寄ってくる性質があるんですね．しばらく地面でじっとした後，再び飛んでいってしまいました．

ウチワヤンマは2010年度版の東京都のレッドリストに掲載されていましたが，2020年度版を確認したところ名前がなく，今回掲載種からはずれた181種に入っていました（参考1）．

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圃場の草地に止まっていたウチワヤンマのメス．以前もこのあたりでメスを見つけて写真を撮ったことがありましたが，今回のほうがピントが多少マシな写真になりました．圃場の草地は，人が少ないのでトンボものんびりしています．

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ウチワヤンマのメス．腹部の先端の形，腹部の太さと湾曲具合がオスとかなり違います．なんといっても一番印象的なのは，オスに比べて「うちわ」が非常に小さいことです．

オスが水面の杭に止まって縄張りを張るのと同じような感じで，圃場の草地の杭に止まっていましたが，メスも縄張りを張るのでしょうか？

自然観察池の水際に生えているヒメガマの低いところに数個の大きなヤゴの抜け殻を見つけました．参考4で調べてみると，どうやらウチワヤンマの抜け殻のようです．サナエトンボ科のヤゴの特徴は，後脚が巨大で前脚と中脚が小さいことと，触角が太いこと．ムチのようになった触角（左の写真でわかります），腹部の背面，側面のトゲの様子，体の形などからウチワヤンマと分かりました．参考4のサイトはわかりやすいです．

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小合溜の花菖蒲園付近の岸の地面に，細い枝が一定間隔で指してあるのを，いままでなんでだろう，誰が何のために？と思っていましたが，今の季節，地面にさしてある小枝にウチワヤンマが止まっているのを見て，もしかしてウチワヤンマ用？と納得しました．いえ，本当の理由は知らないのですが…．

岸の小枝に止まっているウチワヤンマはすぐ近くから撮影できるので，自分のコンパクトデジカメでもかっこいい写真が撮れるので感動です．腹部のウチワにしわしわがあるのが見えます．

斜め前から．

正面．ウチワヤンマは，左右の目が離れているサナエトンボのなかま．左右に広がった腹部の「うちわ」が尾翼のようです．

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ウチワヤンマは，ヤンマという名前がついていますが，ヤンマ類ではなくサナエトンボの仲間．腹部の先端の膨らんだところが「うちわ」です．

鳥でもトンボでも飛んでいるところを撮影する能力のない自分には，飛び回ってばかりいるヤンマや大型のサナエトンボは無理かなと思っていましたが，小合溜の岸から離れた棒の先に止まっているのを見つけました．デジカメのズームありがたや．

参考

1. レッドリスト・レッドデータブック・植生図． “東京都環境局”． https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/.
2. 絶滅危惧種の保護に向けて． “千葉県 環境生活部 自然保護課 生物多様性センター”． https://www.bdcchiba.jp/reddatebook_redlist.
3. Wilson, K. D. P. 2009. Sinictinogomphus clavatus. The IUCN Red List of Threatened Species 2009: e.T167124A6304631. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2009-2.RLTS.T167124A6304631.en. Downloaded on 26 July 2020.
4. 羽化殻について． “近畿地方のトンボ雑記”． http://www.tombon.com/EX2.htm, (参照 2024-01-21).
5. ． “”． , (参照 ).