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園内の池,2023年7月16日朝,晴れ

池の浅いところを占めているヒメガマ群落です.今の季節はすっかり草丈も高くなり,2mぐらいまで葉が茂っていました.花がついていないのか探すと,かなり低い位置に花がついていて(写真の矢印の位置),草の奥の方に隠れているのが見えました.花と言っても雌花の穂がすでに茶色くなっているので,花の時期は終わっているようです.写真を撮ろうと思ったのは花ではなく,株立ちの根元がきれいに見えたためです.

園内の池,2023年7月16日朝,晴れ

株の根元の拡大.葉が根元の方から出るので,水面には茎と葉がぎゅっと集まって丸い束をつくっているところが見えます.この立派な感じは,茎の途中から葉が出るススキオギヨシなどとはかなり違っています.マコモなどと近い感じでしょうか.



基本情報

和名
ヒメガマ
分類
被子植物類 単子葉類 ツユクサ類 イネ目 ガマ科 ガマ属 (Typha)
英名
Southern Cat-tail, Cumbungi
学名
Typha domingensis
状況
IUCN レッドリスト 2022-2[LC] Least Concern ver 3.1(絶滅のおそれなし), Pop. trend stable (個体数動向 安定) (参考1)

写真とメモ

水産試験場跡地,2021年7月11日午前,くもり

水産試験場跡地の水路で,ヒメガマのすぐ近くまで近寄れる場所がありました.これまでは遠くから望遠で拡大していました.雄花の時期に見てみたいのですが,先端の雄花はすでに茶色くなってもう終わっているということですね.来年,この場所でいろいろな時期の写真を撮ってみたいです.

水産試験場跡地,2021年7月11日午前,くもり

穂の拡大.



ガマ田,2016年11月23日お昼,くもり

冬枯れのヨシ原にガマの穂を発見したので撮影.この場所は,通称「ガマ田」と呼ばれている場所なのですが,基本的にはヨシばかり生えていて,自分はガマをこの場所では見たことがありませんでした.むかしガマが生えていた名残りの名前なのかと思っていましたら,実際にまだ生えていることが分かった次第です.でも株数はかなり少ないようです.

ガマ田,2016年11月23日お昼,くもり

このガマの種類は,ヒメガマです.コガマとの区別は,ガマの穂(雌花だったところ)とその上の雄花がつく場所とのくっつき方(並び方).雌花と雄花が上下にくっついて並ぶのがコガマで,ヒメガマではそれらがくっつかず間隔があいています(参考2,3).写真に書きこんだ線は雄花と雌花の間の茎の部分に相当します.



園内の池,2012年7月15日夕方,晴れ

まだ花も咲いていて穂ができたばかり.単に「ガマ」と呼んでいますが,区別点(参考2,3)を見ると,この辺に生えているのは正確にはヒメガマのようです.上が雄花で,下が雌花.その間に緑色の茎が見えるのがヒメガマとのこと.

園内の池,2012年7月15日夕方,晴れ



参考

  1. Lansdown, R.V. 2019. Typha domingensis. The IUCN Red List of Threatened Species 2019: e.T164208A120229199. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2019-2.RLTS.T164208A120229199.en. Downloaded on 24 August 2021.
  2. ここでみわけよう!水草を見分けるポイント ガマ/ヒメガマ/コガマ. “神戸の水生植物(神戸市教育委員会)”. http://www2.kobe-c.ed.jp/shizen/wtplant/identify/gamarui.html, (参照 2023-07-24).
  3. コガマ・ヒメガマ・ガマ. “阿波の野草散歩”. https://yasousanpo.sakuraweb.com/menu/ka/gama.html, (参照 2023-07-24).
  4. . “”. , (参照 ).