カンムリカイツブリ Great Crested Grebe
基本情報
- 和名
- カンムリカイツブリ
- 分類
- 鳥綱 カイツブリ目 カイツブリ科 カンムリカイツブリ属 (Podiceps)
- 英名
- Great Crested Grebe
- 学名
- Podiceps cristatus
- 状況
- 東京都レッドリスト(本土部)2020年版 東京都区部における区分:留意種(※②),東京都本土部全体における区分:留意種(※②)(※② 生息地の限定もしくは分断による個体群の縮小あるいは孤立化により,個体数が減少するおそれがある.) (参考2)
- 埼玉県レッドデータブック動物編2018(第4版) <越冬鳥> 加須・中川低地における区分:[VU] 絶滅危惧 II 類,全県における区分:[VU] 絶滅危惧 II 類 (参考2)
- 千葉県レッドリスト−動物編(2019年改訂版):[D] 一般保護生物 (参考3)
- IUCN レッドリスト 2021-3:[LC] Least Concern ver 3.1(絶滅のおそれなし), Pop. trend unknown (個体数動向 不明) (参考4)
写真とメモ
最新の写真
以前も首の周りが黒くなりかけていて,顔の横が一部が茶色くなりかけている,夏羽に替わり始めている個体を見たことがありますが,この日見たのはもっと夏羽に近い色合いです.首の周りは真っ黒,顔の横はすべて茶色,翼の下の体の側面も褐色系で,色彩的にはかなり夏羽になってきていると思います.各部の羽がここから長く延びて繁殖期を迎える感じでしょうか.
小合溜の端の方,1頭だけ岸のすぐ近くにいたカンムリカイツブリを撮りました.これだけ近くから撮ったのははじめてで,首のあたりの黒っぽい羽がちょっと残る様子,目とくちばしのあたりの表情が分かる感じの写真になりました.
何枚か写真を撮って気づいたのですが,上2枚の写真は同じ個体なのに,首と体で黒と白の占める部分がかなり違うように見えます.首の横や肩のあたりが白く見えるか黒く見えるかは,おそらく首と体のひねっている向きで変わるのでしょう.「カンムリカイツブリ 冬羽」で検索して出てくる画像を見ると,首の横は広く白い写真が多いのでおそらくそちらが体を真っ直ぐにしている写真で,首の横が黒く見えるときは体を右側にひねっているのではないかと思います.
頭と首の後から.頭の冠毛?の感じが刈り上げているみたいでちょっとおもしろいです.
今年の小合溜にはカンムリカイツブリがずいぶんたくさん来ています.1,2頭しか見られない年,しかも短い間しか滞在しないことが多かったように覚えていますが,今年はいつ見ても数頭以上います.ホシハジロの群れにまじっていたり,その沖の方にいて,あまり近くには来ないことが多いようですが,首のスッと伸びた白い鳥は目立つので数えるのは楽です.中には,他と離れて水元大橋をくぐって反対側まで来ているのもいたりします.
カンムリカイツブリの写真は,去年の冬に何枚か撮りましたが,この日見た個体はちょっと色合いが違うように感じて撮ってみました.首の後ろの黒い部分がしっかり黒くて面積も広く,頭部の黒と首の黒が連続しているように見えるのと,のどの横の黒い斑が大きくはっきりしているような気がしました.夏羽が残っているとか,若鳥とか,なにかの条件によってこの違いが出てくるのでしょうか?
この日は,ミコアイサの写真を撮っていたら,近くを泳いでいたカンムリカイツブリも撮れました.
この日は,ヨシガモの写真を撮っていたら,カンムリカイツブリも撮れました.コンデジの解像度ではできるだけ近くから撮影したいところでしたので,立木の陰から木になりきって撮影したところ,今までで一番近くから撮影できたかもしれません.
カンムリカイツブリのつがい(仮)
水元大橋の近くの小合溜にいたカンムリカイツブリのオスメスらしき2頭.右の頭部は白っぽいですが,左のは首にこげ茶色の部分がある他,頭部全体が茶色っぽいです.カンムリカイツブリは雌雄同色とのことで,夏羽と冬羽の切り替わり具合がちがっているのでしょうか.
2頭が小合溜を北西の方向(向かって左方向)へと次第に移動していくところを,かなり長い間観察することができました.2頭は近づいたり離れたりを繰り返していましたが,こげ茶色が残っている方がずっと先頭で自分のペースで進み,白いほうが一生懸命付いて回っているような印象です.どちらがオスなのでしょうか.
手前のホシハジロと比べると,カンムリカイツブリはカイツブリとは違って,かなり大型の鳥なのが分かりました.首が長く姿勢がよいので頭の位置も高いです.
カンムリカイツブリの幼鳥
晴れた午後,小合溜を見ながら岸を歩いていると,白くてほっそりしたシルエットの水鳥を見つけました.カンムリカイツブリの幼鳥です.頭部などに白黒の縞模様があるのはカイツブリの幼鳥と似ています.この種類はカイツブリ類ですが,体のサイズはコガモぐらいの印象で,さらに首が長くて颯爽としています.
カンムリカイツブリが水元公園で今見られることを,参考6のサイトではじめて知りました.ありがとうございます.体全体が水中に隠れては,潜ったところと違う場所にヒョイと現れ,次第に小合溜に沿って移動していきます.その動きにあわせて岸をゆっくり歩きながらしばらく写真を撮ってみました.動きはカイツブリに似ていますが,体が大きいとダイナミックですね.
東京都のレッドリストで,カンムリカイツブリが東京都区部の「留意種」となっているのは,個体数としてはある程度の数は見られるが,大部分の個体が特定の場所(葛西海浜公園周辺海上)で見られるためとのこと.「特定の場所への集中は,病気の発生など生息保全上のリスクがあるので,生息場所の拡散状況や病気・事故の発生がないか留意する必要性があるため.」という注意書きがありました(参考1).
過去には,水元公園で成鳥が見られた年もあったようです.いつか自分でも見られるとよいのですが.と書いたところで,参考7によると,成鳥も水元公園に来ているんですね.場所がノーヒントですが,見たいなあ.
参考
- レッドデータブック. “東京都環境局”. https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/.
- 希少野生生物(レッドデータブック・・・). “埼玉県”. https://www.pref.saitama.lg.jp/a0508/red/.
- 絶滅危惧種の保護に向けて. “千葉県 環境生活部 自然保護課 生物多様性センター” http://www.bdcchiba.jp/endangered/endang_index.html.
- BirdLife International. 2019. Podiceps cristatus. The IUCN Red List of Threatened Species 2019: e.T22696602A154250080. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2019-3.RLTS.T22696602A154250080.en. Accessed on 01 May 2022.
- “カンムリカイツブリ”. ウィキペディア日本語版. 2021-09-28. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%A0%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%83%84%E3%83%96%E3%83%AA, (参照 2022-05-01).
- 東京都立「水元公園の野鳥達」2013年2月~現在まで. “Kan2 Page 蔵王の四季”. http://www.aa.e-mansion.com/~kawada3/dasaku/page_613.html.
- 首が長くて白いやつ(カンムリカイツブリ)、入りました。 “水元かわせみの里水辺のふれあいルーム”. http://mkawasemi.exblog.jp/20032000/.
- . “”. (参照 ) .
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