基本情報

和名
シロテンウスグロノメイガ
分類
節足動物門 昆虫綱 チョウ目 (ガ類) メイガ上科 ツトガ科 ノメイガ亜科 Bradina
英名
(in Jpn.) Shiroten-usuguro-nomeiga; A Speices of Bradina Leafrollers
学名
Bradina atopalis erectalis
状況

写真とメモ

最新の写真

小合溜沿いの草地,2021年8月22日夜,くもり

暗い金色の光沢のある翅がよく見るときれいなウスグロノメイガ.この種類には酷似する近縁種がいますが,公園で見ても区別はできないと思われます.後縁に何種類か混在しているのかどうかを確認してみたいので,とりあえず写真を並べてみて,違う個体が混じっているかどうかを検証してみる作戦でいってみます.ということでこの夜も1枚撮影.今のところ,これまで撮った写真からは異なった特徴を感じ取ることができません.同じ種類?



園内の街灯,2021年7月24日夜,晴れ

園内の草地で個体数の多いウスグロノメイガ.腹部が長く,腹部が翅からたくさんはみ出ているのでオスでしょうか.ウスグロノメイガの近似種のうちのどれなのかは印象での区別ですが,前に見つけた個体と同じく,前翅中室の黒斑の外側の白色部が非常にはっきりしているのでシロテンウスグロノメイガとしておきます.



園内の街灯,2020年8月1日夜,くもり

街灯に来ていた地味なガです.種類を調べてたら,~ ウスグロノメイガというよく似た種類が数種類いて,みな Bradia 属に含まれている種類です.このグループのオスの腹部はもっと細長いので,写真の個体はメスですね.参考1や他のサイトなどによると,かつてウスグロノメイガとされていた種類が5種類(シロテン~,モン~,アカ~,ヒメアカ~,オオ~の5種類)に分割されたこと,それらの区別は交尾器でないと確実にわからないとありました.この分類のキーになる情報のひとつは1984年の論文で(参考4),オスは交尾器で確実に区別できるが,メスは交尾器でも区別は難しいこと,これらの種類は外見からも区別は可能であると書かれていました.ただその区別点を見てみると定性的なものがなく,定量的な違いなのでたくさんの個体を比べてみて,全体の傾向がわからないと区別は難しいかもしれません.

参考4の論文ではアカ~,ヒメアカ~を新種として記載しています.この論文の説明では,翅の表の色は明るい順に,モン~が一番明るく黄色がかっていて,シロテン~が灰褐色,アカ~は錆色,ヒメアカ~はもっと暗い,という傾向,シロテン~は前翅中室の黒っぽい斑紋の外側にある白色部がはっきりしていること,アカ~とヒメアカ~は後翅の後縁にシワが多いこと,などからシロテン~有力.参考3のシロテンウスグロノメイガ,メスの写真は自分の写真の個体とそっくりに見えます.



参考

  1. シロテンウスグロノメイガ. “みんなで作る日本産蛾類図鑑v2”. (参照 2020-08-22) http://www.jpmoth.org/Crambidae/Pyraustinae/Bradina_atopalis_erectalis.html.
  2. シロテンウスグロノメイガ. “Digital Moths of Japan”(柳田慶浩,福田輝彦,中尾健一郎 (Kenichiro Nakao) ). (参照 2020-08-22) http://www.jpmoth.org/~dmoth/64_Crambidae/6411_Pyraustinae/6411270_Bradina_atopalis_1696/Bradina_atopalis.htm.
  3. ツトガ科 シロテンウスグロノメイガ♀. “昆虫綱”. (参照 2020-08-22) http://www.konchuko.com/chou_shu/shirotenusuguronomeiga_female.html.
  4. Yamanaka, H: Revisional study of some species of Bradina Lederer from Japan, China and Taiwan (Lepidoptera: Pyralidae, Pyraustinae). Tinea. 11(19): 161-176, 1984.(山中 浩:日本,中国,台湾産 Bradina属数種の再検討)(参照 2020-08-22) http://publ.moth.jp/tinea/tinea11-21-28.pdf#page=62.
  5. . “”. (参照 ) .