ノラニンジン Wild Carrot
最新の写真
水辺の野草園はいつもなにかの花が咲いていますが,このとき咲いてたのは,草丈が1mほど,白い小さな花が集まったノラニンジンの集合花です.去年も同じ場所で咲いていましたが,ノラニンジンは1年草または2年草または多年草とのこと.この花の中には,シラホシカメムシが隠れて汁を吸っていました.
こちらはもう花が終わったところのようです.咲き終わると花が球状になってしまいこの形のまま見が大きくなっていくようです.拡大してみると白っぽい色をしているところがたくさんの雌しべのもとがふくらみ始めたところで,その周囲に緑色で尖っているのが苞です.
基本情報
- 和名
- ノラニンジン
- 分類
- 被子植物類 真正双子葉類 キク類 セリ目 セリ科 ニンジン属 (Daucus)
- 英名
- Wild Carrot, Carrot
- 学名
- Daucus carota L.
- 状況
- IUCN レッドリスト 2024-1:[LC] Least Concern (絶滅のおそれなし) ver 3.1, Pop. trend stable (個体数動向 安定) (参考1)
写真とメモ
水べの野草園で数10cmほどの高さの緑色の太い茎がまっすぐ立ち上がり,てっぺんに白い集合花が咲いていました.まだ咲き始めのようで,周囲の花から順に花びらが開きじ始めたところ.中央の花はまだつぼみです.一見してセリ科っぽい雰囲気でしたが園内では見たことのない花でした.帰って調べて,ニンジンの花だと判明.栽培されているニンジンは園芸品種で,それの野生種にあたるノラニンジンのようです.ノラニンジンとニンジンは分類上は同一種の変種の関係になっています.ノラニンジンは日本では外来種として広がっていますが,原産地はヨーロッパから中央アジア,インドあたり.そこから南北アメリカ,東~東南アジア,オセアニアなどにも広く広がっています.
ノラニンジンの花では,中央に黒い花がぽつんとついていることがあるそうですが,これにはそういう花は見られません(参考4).
周囲の咲いている花の拡大.1つ1つの花の花びらの大きさが不揃いなのですが,それが変化をつくっていて面白いです.
横から見たところ.今は花が平面的に広がっていますが,このあと中央がもっと伸びてドーム状に盛り上がるのだと思います.
茎と葉.葉は細い羽状複葉.参考5によると,ニンジンとノラニンジンの違いは,茎に粗大な毛が生えているのがノラニンジンの特徴のようです.
参考
- Plummer, J., Collett, L., Korpelainen, H., Draper Munt, D., Labokas, J., Magos Brehm, J., Tavares, M., Eliáš, P., Strajeru, S., Smekalova, T. & Bulińska, Z. 2021. Daucus carota. The IUCN Red List of Threatened Species 2021: e.T172210A19412090. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2021-3.RLTS.T172210A19412090.en. Accessed on 01 July 2023.
- Daucus carota L. in GBIF Secretariat (2022). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/3034742 on 2023-07-01.
- ノラニンジン. “三河の植物観察”. https://mikawanoyasou.org/data/noraninjin.htm, (参照 2023-07-01).
- ノラニンジンの中央花(その1). “花好きじじい”. https://blog.goo.ne.jp/t-su-zu-ki/e/71ed2e73fc56020f9aff7349e7c19280, (参照 ).
- ノラニンジンとニンジンの比較. “花好きじじいの山野草談義”. http://blog.livedoor.jp/akiwf/archives/2419941.html, (参照 2023-07-01).
- . “”. , (参照 ).
コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿