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園内の街灯,2025年9月14日夜,くもり

2,3日前に雨が降ったので新しい秋のガが見られるかと期待した夜でしたが,ガは少なく,スジキリヨトウの他数種類のみでした.写真,上と下は同個体で,街灯の支柱の上の方に止まっていたので別角度からの写真.斑紋は薄れてきていますが種類は判別可能でした.イネ科の草地の近くの街灯にて.

園内の街灯,2025年9月14日夜,くもり



基本情報

和名
スジキリヨトウ
分類
節足動物門 昆虫綱 チョウ目 (ガ類) ヤガ上科 ヤガ科 モンヤガ亜科 スジキリヨトウ属 (Spodoptera)
英名
Lawn Cutworm, Lawn Grass Cutworm
学名
Spodoptera depravata Butler, 1879
状況
時期
123456789101112
成虫131

写真とメモ

園内の林,2024年8月18日夜,くもり

2日前に台風が東京付近を通過.その後,一晩置いて夜の公園に来てみました.台風でたっぷり水分が供給され,林の虫たちが活性化しているのを期待しましたが,この夜はガ以外はたくさんいましたが,ガが少なめ.台風後に羽化したらしいフレッシュな翅のガが中心でしたが,台風を生き残ったと思われる鱗粉の取れたガもいました.鱗粉の取れたガの種類がわからないか調べてみたところ,どれもスジキリヨトウの特徴が残っていました.というか台風を生き残ったガはすべてスジキリヨトウのようでした.悪条件に強いのか,元の個体数が特に多かったのか,というところです.

上の写真は銀色の翅に見えますが,前翅の中ほどの斑紋がスジキリヨトウの環状紋です.

園内の林,2024年8月18日夜,くもり

こちらもスジキリヨトウっぽいです.なかほどの暗色部が腎状紋だと思います.

園内の林,2024年8月18日夜,くもり

前翅の内側に近い黒い紋が楔状紋,亜外縁線も黒く残っています.



園内の街灯の下,2024年7月13日夜,くもり

羽化時期の問題でしょうか,翅の地色が濃く,翅の鱗粉がよく残っている個体です.触角が糸状なのでメス.内横線の黒褐色のカーブや,腎状紋の白線はくっきりしていますが、どちらも丸くなっておらず紋に見えません.

園内の街灯の下,2024年7月13日夜,くもり

同じ個体を背面から.



園内の街灯,2023年8月12日夜,くもり

この夜は街灯に来ていたガで,ぱっと見違う種類に思えた3頭ですが,帰って調べたらどれもスジキリヨトウと判明しました.上の写真の1頭は,触角が糸状なのでメス.前翅の基部近くに楕円形の大きな紋が見えるのですが,この紋は大きく入り組む内横線のカーブがつくっていて,丸い紋に見える個体と見えない個体がいるようです.その外方にあるのが明るい色の環状紋と濃い色の腎状紋.腎状紋の外側にある外横線は薄いですが,その外側の前翅後端付近は白っぽい色.この個体は,内横線も外横線もはっきりとつながった線に見えません.

園内の街灯,2023年8月12日夜,くもり

こちらも糸状の触角のメスです.この個体は上の個体とはかなり雰囲気が異なります.内横線と外横線がはっきり見えます.メスの翅の模様はオスに比べて単調で明るい色調とのことです.

園内の街灯,2023年8月12日夜,くもり

この個体は触角が櫛状になっているオス.前翅の内側部の鱗粉が取れていますが,残っているところを見ると,斑紋の色が濃く,メスよりも派手な感じではあります.濃色の腎状紋と外横線(とその外側の部分)がはっきりしています.



草地の街灯の下,2021年8月28日夜,晴れ

草地の地表近くの葉にいたヤガ類です.翅の鱗粉はかなりかすれていますが,前翅中央の斑紋で種類が判明.黒い丸い紋の周囲が二重丸のように縁取られているところ,その内方に水滴型の白い紋が特徴的です.櫛状の触角をしているのでオス.スジキリヨトウは極東ロシアから中国,朝鮮,日本に分布,ゴルフ場などの芝生の害虫としてよく知られている種類とのこと.



参考

  1. スジキリヨトウ. “みんなでつくる日本産蛾類図鑑v2”. http://www.jpmoth.org/Noctuidae/Hadeninae/Spodoptera_depravata.html, (参照 2021-11-05).
  2. スジキリヨトウ. “暁の蛾類図鑑”. http://kanon1001.web.fc2.com/data_musi/ga/ya_ga/AK_kiriga/sujikiri_yotou/sujikiri_yotou.html, (参照 2025-10-12).
  3. . “”. , (参照 ).