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園内の街灯の下,2023年7月8日夜,くもり

街灯の下にコオロギを発見.体の大きさは(エンマコオロギ以外の)普通のコオロギのサイズでしたが,ライトを当ててみると翅がないのがわかりました.帰ってから写真で種類を確認するとエンマコオロギの幼虫でした.尾部の突起が左右に1本ずつで,真ん中に産卵管がないのでオスの幼虫.終齢幼虫には翅の原基があるはずなので,まだ中齢と思われます.腹部の前部に白い帯あり.

園内の街灯の下,2023年7月8日夜,くもり

顔の白い模様は成虫のエンマコオロギと同じですね.



基本情報

和名
エンマコオロギ
分類
節足動物門 昆虫綱 バッタ目 コオロギ科 コオロギ亜科 エンマコオロギ属 (Teleogryllus)
英名
Emma Field Cricket
学名
Teleogryllus emma
状況

写真とメモ

小合溜沿いの草地,2021年8月22日夜,くもり

草地の道路際でエンマコオロギが鳴いていたところ,近寄ったら鳴き声は止まってしまったのですが虫の姿を見ることができました.エンマコオロギのオスは,腹端から3本の突起が出ていて,3本とも同じぐらいの長さ.メスでは真ん中の産卵管だけが両側の倍ぐらい長いので区別できます.

小合溜沿いの草地,2021年8月22日夜,くもり

こちらは顔のアップ.顔は黒いですが,左右の眼の上には眉毛のように金色の帯があり,仮面ライダーっぽい.眼の下の頬も同じく金色になっています.



小合溜沿いの草地,2013年11月3日午後,くもり

エンマコオロギは,コロコロコロというか,ヒョロヒョロヒョロというか,コオロギ類の中で一番はっきり,ゆっくりとした調子で鳴く大型のコオロギです.参考2のサイトでコオロギの鳴き声が聞けます.

この写真はオスで,翅の模様が網目のように複雑になっています.近縁種で,東京都の絶滅危惧種にも指定されているエゾエンマコオロギという北方系の種類もいるのですが,顔の黒さの違い,とくに複眼の下や横が黒いかどうかで区別できるようです.これは複眼の横が黄色っぽくなっているので,普通のエンマコオロギです.

小合溜沿いの草地,2013年11月3日午後,くもり

こちらのメスは翅の模様が入り組んでおらず,縦にスジが入っている程度.産卵管が長く伸びています.左の後脚は取れてしまっているようです.

コオロギ類は,草地を歩いていると足元からぴょんと飛び出て気付くのですが,すぐ隠れてしまうので自然状態の写真は撮りにくいですね.



参考

  1. Teleogryllus emma (Ohmachi & Matsuura, 1951) in GBIF Secretariat (2022). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/1723508 on 2023-07-14.
  2. コオロギ1.“虫の音WORLD”. http://mushinone.sakura.ne.jp/itiran.htm, (参照 2023-07-14).
  3. . “”. , (参照 ).