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園内の疎林,2023年7月23日朝,晴れ

すぐ近くでクマゼミの声が聞こえたので姿を探してみると,頭上のシラカシ(たぶん)の細い枝で鳴いているのを発見.クマゼミはあまり低いところには止まらない印象ですが,樹高の高くない木だったので樹冠付近でも高さ3,4mぐらいで観察できました.翅が左右に広がっているのは鳴いているところ.クマゼミは頭部の幅が広くて体が分厚いです.体色は真っ黒のイメージがありましたが,腹部の前端付近と中頃には白い斑紋がありますね.中頃の白い斑紋は長い帯になっています.翅は透明ですが,翅脈は明るい緑色っぽい色です.

葛飾区にも年々クマゼミが増えてきたのを感じていますが,公園内ではあまり声を聞かないように感じていました.でもいるところにはいるようで,ここの林ではクマゼミの声がたくさん聞こえます.局所的にクマゼミが多い場所があるようです.園外でもそうですが,クマゼミの分布の広がりには成虫が飛んでいくことによるものとは別に,木を植え替えたときに根と一緒に幼虫を運んでしまう場合があるようです.このあたりで園路と木の整備があったようなので,それが関係あるかもしれません.

園内の疎林,2023年7月23日朝,晴れ

鳴き止んだところ.左右に広げていた翅が体につくように狭まっています.



基本情報

和名
クマゼミ
分類
節足動物門 昆虫綱 カメムシ目 セミ亜目 セミ科 クマゼミ属 (Cryptotympana)
英名
Black Cicada
学名
Cryptotympana facialis
状況

写真とメモ

にいじゅくみらい公園,2017年8月6日午前,くもり

水元公園の近所の公園,メタセコイアの木で鳴いているところをみつけたので撮影.体が真っ黒で,アブラゼミミンミンゼミなどよりも体の幅が広くて分厚いですね.この木はあまり高い木ではなく,鳴いている場所は地上5mぐらいでしょうか.クマゼミはあまり低いところには止まってくれない印象がありますが,これは個体数が少ないから?

水元公園で午前中クマゼミの声が聞こえるときはあるのですが,まだ姿をみていません.葛飾では鳴いている数があまり多くはないようです.クマゼミは南方系の種類で,東京を含む関東が現在の北限に近いようです(参考1).

にいじゅくみらい公園,2017年8月6日午前,くもり

近くにミンミンゼミが止まっていましたので,サイズ比較.体の大きさもそうですが,体形の違いがわかります.クマゼミになじみのない地方出身なのでこの違いは異様に感じます.



参考

  1. Cryptotympana facialis (Walker, 1858) in GBIF Secretariat (2022). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/7874703 on 2023-07-29.
  2. 約10,000人と調査!クマゼミの北限は?(2016/08/13 20:26). “ウェザーニュース”. http://weathernews.jp/s/topics/201608/130085/, (参照 2023-07-30).
  3. . “”. , (参照 ).