マコモ Manchurian Wildrice
基本情報
- 和名
- マコモ
- 分類
- 被子植物類 単子葉類 ツユクサ類 イネ目 イネ科 マコモ属 (Zizania latifolia)
- 英名
- Manchurian Wildrice, Water-bamboo
- 学名
- Zizania latifolia
- 状況
- IUCN/ISSG 世界の侵略的外来種:侵略的外来種(米国,ニュージーランド),原産(ロシア,日本,朝鮮,中国,マレー半島) (参考1)
写真とメモ
園内の湿地にはヨシやマコモの看板が出ています.ヨシはどこの湿地でも生えていますが,マコモが実際に生えているのをこの場所ではじめて見ました.この池にはマコモの看板はありませんでしたが,かなり広い面積を草丈2mほどのマコモの群落が占めています.マコモはヨシよりももっと深い水中から生える(抽水性の)草なので,看板を立てたときにはマコモが生えていても,その後に生息条件が合わなくなることがあるのだと思います.
マコモは東京都のレッドリストに掲載されていましたが,2020年の更新では指定から外れていました(参考3).日本を含む東アジアからマレー半島までが原産ですが(参考2),イギリスやニュージーランドで侵略的外来種として扱われているようです(参考1).ちなみにジュゴンのエサになる海藻はアマモ.自分がマコモとアマモを混乱していたのは秘密です.
草の上に花穂が出ていて花が咲いています.
マコモの英語名が wildriceですが,マコモの近縁種でアメリカマコモという種類の実を,北米ネイティブ・アメリカンが食用にしているとのこと.また,中国のヒロハマコモという近縁種に黒穂菌が感染して新芽が肥大化したものをマコモダケと呼んで食用とするそうです(参考4).
花の拡大.黄褐色の棒状のが何本も並んでいるのが雄しべの葯で,それがついているのが雄小穂,矢印のところの白いふわふわが雌しべでこれがついているのが雌小穂とのこと(参考5,6).
こちらの花穂は背が低く,草丈に隠れています.
拡大すると,雄小穂が開ききって,白い花びらのようになっていました.
葉の拡大.拡大するとススキなどにも似ていますが,茎から根元から分かれて非常に長い葉です.葉の長さの感じは,ガマの葉に近いですね.
株立ちの根元.
参考
- Global Invasive Species Database (2023) Species profile: Zizania latifolia. Downloaded from http://www.iucngisd.org/gisd/speciesname/Zizania+latifolia on 30-07-2023.
- Zizania latifolia (Griseb.) Hance ex F.Muell. in GBIF Secretariat (2022). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/10919373 on 2023-07-30.
- レッドデータブック. “東京都環境局”. https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/.
- “マコモ”. ウィキペディア日本語版. 2023-07-16. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B3%E3%83%A2, (参照 2023-07-30).
- マコモ(真菰). “松江の花図鑑”. https://matsue-hana.com/hana/makomo.html, (参照 2023-07-30).
- マコモ. “三河の植物観察”. https://mikawanoyasou.org/data/makomo.htm, (参照 2023-07-30).
- . “”. , (参照 ).
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