オオシオカラトンボ Lesser Blue Skimmer
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林内のとくに薄暗いササ地帯のあたりで,アズマネザサに止まっていたオオシオカラトンボ.同じ枝に2頭が止まっていました.はじめは上がオス,下がメスかと思ったのですが,よく見るとどちらもオスでした.
上のオスは胸と腹に白い粉を吹いている成熟個体.白くなっているのは体だけでなく,翅の付け根付近の翅脈に沿って白くなっています.
こちらの個体は,腹部や腹端の形からオスなのですが.まだ全く粉を吹いていない未成熟個体.長い期間に渡って羽化が続く種類なので,成熟個体と未成熟個体が混生するのですね.
オオシオカラトンボは森林性の種類ですが,最近は,園内でオオシオカラトンボをよく見るようになっているので,個体数が増えていそうです.
基本情報
- 和名
- オオシオカラトンボ
- 分類
- 節足動物門 昆虫綱 トンボ目 トンボ科 シオカラトンボ属 (Orthetrum)
- 英名
- Lesser Blue Skimmer, Blue-tailed Forest Hawk
- 学名
- Orthetrum triangulare melania
- 状況
- IUCN レッドリスト 2023-1:[LC] Least Concern (絶滅のおそれなし) ver 3.1, Pop. trend unknown (個体数動向 不明) (参考1) ※ ただし,Orthetrum triangulare として
写真とメモ
草地でオオシオカラトンボのメスかと思ったのですが,腹部末端の突起の形がオスなので,未熟なオスのようです.オオシオカラトンボはメス型の色合いも,成熟したオス型の色合いも,どちらもキレイなトンボです.黒の色遣いが印象的なんですよね.翅の付け根や腹部の先端が黒いところ,翅脈や体節の縁が黒いラインとして見えるのも格好いいですね.
圃場の林縁の木陰で見つけたオオシオカラトンボのメスです.腹端近くの第8節の幅が少し広がっているのがメス.写真を見たら口のあたりが膨らんでいて,捕まえた獲物を食べているところのようです.オオシオカラのメスの複眼って何色だったのかイメージがなかったのですが,きれいな緑色ですね.
オオシオカラトンボは園内ではよく見かけるトンボではありません.個体数がよほど少ないか,小合溜にいつも定着しているというよりどこか別の場所で増えて,年によって公園まで飛んでくるのかもしれません.
オオシオカラトンボのオスをやっと見つけました.青みがかった深みのあるグレーの色調,平べったく太い腹部が,シオカラトンボとはまったく違う雰囲気を出しています.
上のと同じ個体.
ちょっと高いところに止まったメス.シオカラトンボよりも黄色みが強くずっと目立ちます.
オオシオカラトンボはあまり見ない気がしていましたが,いることはいるようです.この個体は腹部先端が太くなっている形がメスですね.腹部がかなり前の方まで黒いです.成熟したオスを見たい.
参考
- Dow, R.A. 2010. Orthetrum triangulare. The IUCN Red List of Threatened Species 2010: e.T167098A6301833. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2010-4.RLTS.T167098A6301833.en. Downloaded on 23 September 2021.
- 特集 シオカラトンボの仲間(長池公園トンボ図鑑).[PDF] “晴れときどき散歩日和”. http://simarin.cocolog-nifty.com/sanpo_diary/data/siokaratonbo.pdf, (参照 2023-08-10).
- . “”. , (参照 ).
オオシオカラトンボの顔には青く輝く紋がありません。
返信削除黒褐色の顔をしています。
後翅の付け根が黒いのでハラビロトンボと区別がつきます。
シオカラトンボと混同していましたが以上の点が違っていました。