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園内の水辺,2023年8月6日朝,くもり

キイトトンボのオスと信じて撮影したのですが,帰ってから確認したらセスジイトトンボのメスでした.前にもこんなことがあったような… 眼後紋や肩の帯状の模様など,特徴はちゃんとあるのですが,肉眼で見るだけだと胸と尾腹部の色,腹端の黒い斑紋などが似ています.半日陰の水辺の草原をフラフラ飛ぶ感じの行動も似ているように思います.



基本情報

和名
セスジイトトンボ
分類
節足動物門 昆虫綱 トンボ目 イトトンボ科 セスジイトトンボ属 (Paracercion)
英名
Japanese Lilysquatter
学名
Paracercion hieroglyphicum, syn. Cercion hieroglyphicum
状況
東京都レッドリスト(本土部)2020年版 東京都区部における区分:[CR] 絶滅危惧 IA 類,東京都本土部全体における区分:[CR] 絶滅危惧 IA 類 (参考1)
千葉県レッドリスト−動物編(2019年改訂版)[B] 重要保護生物 (参考2)

写真とメモ

小合溜沿いの草地,2022年8月14日午後,くもり

草地の葉上でみつけた黄色いイトトンボ.遠目ではキイトトンボのメスかな?とぱっと思ったほど黄緑色っぽい体色.しかし,胸部には黒い線がたくさんあり,クロイトトンボ類のメスらしいことがわかりました.種類の判定ですが,眼後紋が非常に大きく,その位置は後頭条とつながるほど近いです.肩の側方では黒い線内に淡色部が入っていますのでセスジイトトンボと判定.クロイトトンボ類の区別点はムスジイトトンボのページに比較表をつくってみました.

小合溜沿いの草地,2022年8月14日午後,くもり

ただ,その検討中にオオセスジイトトンボの特徴を確認すると,セスジイトトンボよりもオオセスジイトトンボのほうにより似ているかも?と気づきました.オオセスジイトトンボは水元公園ではさらに激レア種となるためよく確認しましたが,最終的にセスジイトトンボに落ち着きました.オオセスジイトトンボの特徴のうち,検索表に採用されている特徴には,眼後紋が小さく,後頭条との間が離れているというのがあります.これはこの個体には該当しません.しかしこれとは別に,いくつかの個人サイトでは,胸部背面の模様(図の矢印)がはっきりしていることなどがオオセスジイトトンボの特徴とされていました.この個体はこの特徴にはぴったりです.最終的な決め手は体長の違いで,オオセスジイトトンボは腹長30mm以上というひと目見て明らかにわかりそうな大きなイトトンボとのことですが,この個体は特に大きいとは感じませんでした.個人サイトで挙げられている模様などの特徴は,体全体が黒っぽいかどうかを反映しているようですが,2種間の違いというよりも,どちらの種類でも黒色部の発達具合に個体差,または産地差があるのを反映している可能性があるのではと感じています.



小合溜沿いの草地,2018年7月1日朝,晴れ

草地を飛んでいた中型で水色の目立つイトトンボです.セスジイトトンボのオス.肩の黒色の帯の中に水色の線があり,その中に黒い細線が端まで見えます.左右の目の後ろには大きくてふっくらした三角形の眼後紋があり,その間には同じく水色の後頭条が見えます.ムスジイトトンボはオスの肩の黒い帯にある水色の線は不完全で,眼後紋が小さくて後頭条もありません.腹部の先端の水色部分には,オオイトトンボにあるような黒い三角形の部分はありません.ムスジイトトンボ,オオイトトンボとの区別は,参考3,4に詳しく書かれています.

小合溜沿いの草地,2018年7月1日朝,晴れ

以前,このページに入れていた写真を,眼後紋と後頭条の再確認により,ムスジイトトンボに移動しました.



参考

  1. レッドデータブック. “東京都環境局”. https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/.
  2. 絶滅危惧種の保護に向けて. “千葉県 環境生活部 自然保護課 生物多様性センター” http://www.bdcchiba.jp/endangered/endang_index.html.
  3. クロイトトンボ属の同定. “神戸のトンボ”. http://www.odonata.jp/03imago/Coenagrionidae/Paracercion/.
  4. セスジイトトンボ・ムスジイトトンボ・オオイトトンボの識別. “ミニミニ昆虫館(MatsumaRoom)”. http://matsumaroom.na.coocan.jp/child/insect/sesuji-musuji-ooito01.html.
  5. . “”. (参照 ) .