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小合溜沿いの草地,2023年6月25日朝,晴れ

朝つゆに濡れた道ばたの草地で,黒っぽいニョロニョロを発見.頭部が扇状に広がったコウガイビルが葉に絡みついていました.体が黒っぽくて,中央(正中)にラインがないので,クロイロコウガイビルのようです.体を曲げていますが,定規を当ててみると,葉の表で見えている部分だけで7~8cmありました.クロイロコウガイビルは10cm以上になるそうです(参考2).

後で写真を見て気づいたのですが,写真のコウガイビルのちょうど中央部付近に,小さなカタツムリがいます.コウガイビルはカタツムリやナメクジ,ミミズなどを食べるので,おそらくこのカタツムリを食べようとしているところなのではないかと思います.



基本情報

和名
クロイロコウガイビル
分類
扁形動物門 ウズムシ綱 ウズムシ目 コウガイビル科 コウガイビル属 (Bipalium)
英名
Black-colored Land Planarian
学名
Bipalium fuscatum
状況

写真とメモ

小合溜沿いのヨシ原,2015年11月29日午前,くもり

ヨシ原沿いの歩道を歩いていたら道の上でみつけたのがこれ.日差しの強い日だったのですが干からびたりはしておらず,道を横断するように移動中でした.湿ったところに隠れている動物が,なぜこんなところに出てきたのでしょう.

コウガイビルは陸生プラナリアという別名がある通り,頭側の先端が扇形に広がったプラナリアのような形をしていて,プラナリアと同じく扁形動物に分類される動物です.一方,いわゆるヒルは,ミミズと同じく環形動物に分類されるので,それとは全く別の種類.いわゆるヒルとは,水辺にいたり,林を歩くと樹上から落ちてきて,ヒトや動物の血を吸うやつです.あちらはこんなに平べったくなく,これほど細長くもないですね.そして,コウガイビルは血を吸いません.コウガイビルはナメクジなどを食べる肉食性の動物とのこと.プラナリアと同じく,体の再生能力があって,体を2つに切ると2つとも別の個体になるそうです.

コウガイビルの「コウガイ」とは,漢字で「笄」と書き,かんざし(簪)に似た,日本髪を結うのに使う道具とのこと.完成した髪形の装飾としても使うもののようです.リンク先は,漆塗りの笄(こうがい)(アマゾン)ですが,形は端が平べったく広がっているものが多いようです.



参考

  1. Terricola テリコラ 陸棲三岐腸類. “身近な生き物で見る系統樹(hilihil)”. http://www5b.biglobe.ne.jp/~hilihili/keitou/mizika/hen-nihai/terricola.html, (参照 2023-06-18).
  2. クロコウガイビル. “ボタニックガーデン”. http://www.botanic.jp/animal/kukoug.htm, (参照 2023-06-18).
  3. . “”. , (参照 ).