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園内の樹液場,2024年7月21日お昼,晴れ

たくさんのシロテンハナムグリが集まって大盛りあがりの夏の真昼の樹液場です.ちょっと外れたところに交尾ペアがいたのですが,オスがきれいな緑色系の個体.



基本情報

和名
シロテンハナムグリ
分類
節足動物門 昆虫綱 コウチュウ目 コガネムシ科 ハナムグリ亜科 ハナムグリ族 ハナムグリ亜族 シロテンハナムグリ属 (Protaetia) Calopotosia 亜属
英名
Oriental Flower Beetle, Green Rose Chafer
学名
Protaetia (Calopotosia) orientalis (Gory & Percheron, 1833)
状況

写真とメモ

小合溜沿いの疎林,2024年4月7日午後,晴れ

小合溜沿いの木にブンブンと重い羽音を響かせてたくさんのハナムグリが飛び交っていました.樹液が出ているらしく結構な数のハナムグリが集まっています.中には枝に止まって交尾態勢に入っているペアもいます.種類は普通のシロテンハナムグリでした.この種類は夏に活動するのかと思っていましたが,この季節から活動しているのですね.シロテンハナムグリの生活史について,参考3によると,シロテンハナムグリは夏に年1回羽化すること,成虫は夏に活動したら越冬して翌年春も活動すること,生殖活動は越冬後の春に行うことが書かれていました.越冬前の成虫は,個体によって,生殖活動を行うものと行わないものがいるとのこと.ということは,どちらかというと春のこの季節に交尾・産卵する個体のほうが多いということですね.1頭の一生を考えると,春に産まれた卵からかえった幼虫は1年かけて成長して幼虫で越冬して翌年の夏に成虫になり,今度は成虫で越冬して春に産卵.卵が産まれてから成虫が卵を産むまで丸2年ですね.

小合溜沿いの疎林,2024年4月7日午後,晴れ

この木はアキニレでした.上の方の枝に樹液が出ているようで,たくさん集まっています.

小合溜沿いの疎林,2024年4月7日午後,晴れ

幹の穴に頭を突っ込んでいる個体も.



園内の樹液場,2023年7月23日午前,晴れ

樹液場に集っていたシロテンハナムグリの中で,ちょっと外れた場所で二人の世界を作っているペアを発見.

園内の樹液場,2023年7月23日午前,晴れ

角度を変えてみたところ.交尾中かと思ったら,オスが腹部を曲げているところ,腹端から交尾器(黒褐色で弓形になった部分)を出しているところがちょうど見えていました.これから交尾というところのようです.

園内の樹液場,2023年7月23日午前,晴れ

同じペア.頭楯を見ると,前部の中央がくびれているのでシロテンハナムグリ.



園内の樹液場,2018年8月11日朝,晴れ

樹液場に大量のハナムグリが集まっていました.色合いが異なるのが混じっていてきれいです.今回はせっかくたくさん集まっているので,シロテンハナムグリとシラホシハナムグリの区別をしてみました.これら2種はそっくりで,関東ではシロテンハナムグリが優勢で,西に行くとシラホシハナムグリが多くなると言われているようです.参考2による区別点は,頭楯の前縁の中央部が凹んでいるのがシロテンで,凹んでいないのがシラホシ,他に,左右の鞘翅で前後に走る筋状の盛り上がりが発達しているのがシラホシ,前肢の跗節が短く体もずんぐりしているのがシラホシなど.その場にいる数十頭を1つ1つ手にとって確認していったところ,調べた中ではすべて(100%)の個体がシロテンハナムグリでした.シラホシっぽい特徴をもつのは1頭もいませんでした.シラホシハナムグリは,もし生息しているとしてもその割合はかなり低いようです.

シロテンハナムグリは手でつかむと変な臭いの液を出しますね.たくさんのハナムグリをつかんだので,手にはその液がついて臭いが残りました.



園内の樹液場,2018年7月16日午前,晴れ

先日ヨツボシケシキスイを見つけたコナラの木に,この日はシロテンハナムグリが2頭来ていました.自分が近づいてもピクリともせずに一心不乱に樹液をなめています.

園内の樹液場,2018年7月16日午前,晴れ



江戸川河川敷,2013年8月25日午前,くもり

河川敷の斜面の草地で,ススキの葉にじっとしていました.シロテンハナムグリにしてはかなり緑色の光沢の強い個体です.緑色型といってよいのかわかりませんが,あまり見たことがありませんでした.背中の一部は茶色っぽいところもあり,色ムラがあるような気もします.



江戸川河川敷,2013年7月14日朝,晴れ

江戸川の河川敷に降りる斜面の草地で,無数のハナムグリが低空飛行していました.止まっているのをみると,どうやらふつうのシロテンハナムグリのようです.


樹液のシロテンハナムグリ

園内の林,2012年6月17日午後,くもり

夏のハナムグリといえば,シロテンハナムグリ.昼に散歩していると園内をブンブン飛んでいるのを見ます.これは園内のナラ類の多い雑木林内で見つけた樹液場.この木はクヌギの木.今日はシロテンハナムグリが来てました.スズメバチも1匹.歩道の近くなのでしばらくしたらまた見に行ってみましょう.夏になったらカナブンなども来るでしょうし,コクワなども?

追記) その後,何度か行ってみるとこの場所でカナブンも発見しましたが,力ブ卜厶シ,クワ力゛夕は発見できず.残念.

園内の林,2012年6月17日午後,くもり,撮影Y



参考

  1. シロテンハナムグリ. “虫navi”. https://mushinavi.com/navi-insect/data-kogane_siroten.htm, (参照 2023-05-14).
  2. シラホシハナムグリ. “虫けら屋の「ちょっと虫採り行ってくる!」”. http://lucanidae.blog.fc2.com/blog-entry-190.html, (参照 2023-05-14).
  3. 飯嶋,竹内:シロテンハナムグリの関東地方における生活史ならびに日本における餌資源植物.東京農大農学集報 52(2): 89-96, 2007. https://nodai.repo.nii.ac.jp/records/289
  4. . “”. , (参照 ).