オオアオイトトンボ Green Spreadwing
最新の写真
「水辺のさと」エリアの道端の日だまりで,2頭の大きなアオイトトンボ科が追いかけっこ.飛び方はかなり素早く活発に活動をしているようでした.そのうちの1頭が止まったところです.腹部で白く粉を吹いているのは末端第10節のみ,胸部側面の緑色の部分の形から,オオアオイトトンボのオスでした.体の金属光沢のある部分が緑色というより銅色に近い渋い色の個体です.
上と同じ個体.水産試験場跡地のあたりには,アオイトトンボは見ませんが,オオアオイトトンボにはよく出会います.
基本情報
- 和名
- オオアオイトトンボ
- 分類
- 節足動物門 昆虫綱 トンボ目 イトトンボ亜目 アオイトトンボ科 アオイトトンボ属 (Lestes)
- 英名
- Green Spreadwing
- 学名
- Lestes temporalis Selys, 1883
- 状況
- IUCN レッドリスト 2024-1:[LC] Least Concern (絶滅のおそれなし) ver 3.1, Pop. trend stable (個体数動向 安定) (参考1)
写真とメモ
疎林の下草を飛んだり止まったりしていた連結したトンボを発見.ちょうど日向のイノコズチに止まったときに撮影できました.上がオス,下がメスです.オオアオイトトンボは秋に交尾をして産卵します.水中ではなく水上の枝などに卵を産み付け,卵はそのまま越冬して春にヤゴになるとのこと.この付近で産卵シーンにも出会えるかもしれません.
オスとメスをいっしょに見ると違いがよくわかります.左がオス,右がメスです.オスのほうが腹部が細いのと付け根の副生殖器の膨らみがあります.見ている角度が違うので腹部の長さは比べられません.オスのほうが,眼の青みが強いですね.
今年羽化したオスが,疎林の下草に止まったところです.なぜかオオアオイトトンボの写真を撮るのは水産試験場跡地(水辺のさと保護区)のことが多いようです.このあたりに多く生息しているのでしょうか.一方,アオイトトンボはここでは未観察で,園内の大きな林のみ.もしかしたらここにはいないのかも.アオイトトンボとの区別点は参考1,2にあります.
保全池の近くのクズの群落を飛び回っていたイトトンボです.腹端が太くなっているのでメス.メスの場合のオオアオイトトンボのアオイトトンボとの区別点は,腹端の下にある産卵管が腹端よりも長くのびていること,胸部側面の緑色の部分の端が側縫線まで広がっていることなどです(参考1).
これまで園内でオオアオイトトンボとアオイトトンボを見つけた場所を見ると,この2種はちょっと違う環境が好きなのかもしれません.開けた場所で見つけるのはオオアオイトトンボばかりのように感じます.
復元池の近くの林縁で,ちょっと飛んでは止まって,を繰り返していたトンボです.腹部の先端の1節だけ(第10節)が白くなっているのが見えますので,オオアオイトトンボのオス.
秋遅くまで観察できる大きめのイトトンボ,オオアオイトトンボのオスです.水生植物園の周囲の植物に止まっているところ.アオイトトンボ類はイトトンボ類と違って,止まるときに翅を開いています.サイズはイトトンボよりもちょっと大きめです.
アオイトトンボ属には,オオアオイトトンボ,アオイトトンボ,コバネアオイトトンボというよく似た種類がいて,その区別点は参考2,3にありました.この写真の個体は,1枚目の写真で胸の横が映っていますが,ここの緑の部分が中肢のある節の後縁まで到達しているのがオオアオイトトンボで,途中までしか届いていないのがアオイトトンボということです.また,成熟したオスの場合,腹端のどの節まで白い粉におおわれているかも区別点.
参考
- Sasamoto, A. 2020. Lestes temporalis. The IUCN Red List of Threatened Species 2020: e.T138180885A142917343. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2020-1.RLTS.T138180885A142917343.en. Accessed on 02 December 2023.
- アオイトトンボ科.“神戸のトンボ”. http://www.odonata.jp/03imago/Lestidae/, (参照 2023-12-03).
- オオアオイトトンボ.“北摂の生き物”. http://www.hokusetsu-ikimono.com/iki-h/tonbo-no-nakama/ooaoitotonbo/index.htm, (参照 2023-12-03).
- . “”. , (参照 ).
コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿