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小合溜沿いの草地,2024年9月29日朝,くもり

クビキリギスの緑色型です.産卵管が見えるのでメス.クビキリギスは8月下旬以降に成虫が羽化して越冬,春からも活動します.秋にクビキリギスの新成虫を見つけたのは初めてかもしれません.最初はクサキリかと思いましたが,頭部の尖り具合と口元が赤さでクビキリギス.また,クサキリの産卵管は翅端から出ぐらい長いですが,クビキリギスの産卵管は短いです.

小合溜沿いの草地,2024年9月29日朝,くもり



基本情報

和名
クビキリギス
分類
節足動物門 昆虫綱 バッタ目 キリギリス亜目 キリギリス科 ササキリ亜科 クビキリギス属 (Euconocephalus)
英名
(in Jpn.) Kubikiri-gisu; A Species of Euconocephalus Katydid
学名
Euconocephalus thunbergii (Montrouzier, 1855)
状況

写真とメモ

水産試験場跡地,2024年3月31日午前,晴れ

非常に暖かかった春の日.草地を歩いていると足元から飛び出すキリギリス類.褐色型のクビキリギスのようです.頭部が細長く,口の周囲がオレンジ色をしているのが見えます.シブイロカヤキリとの区別は参考2.

水産試験場跡地,2024年3月31日午前,晴れ

後脚の腿節は長く,末端の位置は腹端よりも先.



園内の街灯,2022年6月25日夜,くもり

街灯に音を立てて飛んできた緑色のキリギリス類が近くの木の幹に止まったところ.頭部が長く尖ったクビキリギスでした.クリビリギスは成虫越冬する種類で,越冬した成虫は春から7月ぐらいまで見られることがあるようです.クビキリギスの口の周囲が赤いのも確認すればよかった…

園内の街灯,2022年6月25日夜,くもり

クビキリギスには緑色型と褐色型がいて,園内で緑色型は初見でした.幼虫時の環境が湿気が多いと緑色型,乾燥していると褐色型とのことですが,去年夏から秋ごろの森の中の湿気のことですね.



中央広場周辺,2019年5月18日夜,くもり

道端の草原の方から,ビーーーーーという耳に響く音がずっと聞こえていました.ライトを照らしながら探しあてたのが目的の虫,クビキリギスです.鳴いていたということはオスですね.去年の今頃,クビキリギスを探そうとちょうどこのあたりをうろついていましたが,近縁種のシブイロカヤキリばかりでクビキリギスが見つかりませんでしたので,これが初撮影です.

クビキリギスは日本の関東以西から東南アジアまで分布する種類.成虫越冬して春に交尾産卵する種類なので,この季節に成虫が鳴いているのがみられます.写真の個体は褐色型ですが,緑色型もいて,幼虫時の湿度が高いと緑色型,湿度が低いと褐色型になるそうです.

中央広場周辺,2019年5月18日夜,くもり

クビキリギスとシブイロカヤキリとの違いは,後肢の長さと口の周りの色.後肢はクビキリギスのほうが長くて,腿節が腹端を超えるのがクビキリギス,腿節と腹端が同じぐらいの長さなのがシブイロカヤキリ.口の周りはクビキリギスが赤いのに対して,シブイロカヤキリは黒っぽい色.写真では赤い部分がちょっとだけ写っています.口が赤いので,血吸いバッタの別名があるそうです.

クビキリギスは噛む力が強いようで,指を噛まれると出血します(参考3).クビキリギスの名前の由来は,「首切り」+「ギス」.ギスはキリギリスの別名で,ヒメギス,コロギスなどと同じ.首切りは,噛む力が強いため,なにかに噛み付いた状態で体を引っ張ると,首がちぎれてしまうことから.



参考

  1. クビキリギス. “北摂の生き物”. http://www.hokusetsu-ikimono.com/zukan/fur-c/kubikirigisu/index.html, (参照 2024-04-07).
  2. シブイロカヤキリとクビキリギス. “Hirokou's Field Notes2”. https://hirokou2.blog.ss-blog.jp/2016-04-15, (参照 2024-04-07).
  3. クビキリギスの噛む力.“自然となかよしおじさんの “ごった煮記”. https://blog.goo.ne.jp/hide_ohoh/e/b7e9f297acedac8065c5e6beba24b83e, (参照 2024-04-07).
  4. . “”. , (参照 ).