基本情報

和名
シロヘリクチブトカメムシ
分類
節足動物門 昆虫綱 カメムシ目 カメムシ亜目 カメムシ科 クチブトカメムシ亜科 Andrallus
英名
(in Jpn.) Shiroheri-kuchibuto-kamemushi; A Species of Predatory Stink Bug
学名
Andrallus spinidens
状況

写真とメモ

最新の写真

小合溜沿いの草地,2022年12月4日午前,晴れ

初冬の草地の葉上で.シロヘリクチブトカメムシは成虫越冬とのことですので,冬に成虫が見られるのはおかしくないのですが,夏に見た個体とは色合いがかなり違うと感じました.翅の左右にある白く目立つ帯や小楯板の白い部分の色がみな汚れた黄色になっています.あしの腿節も夏は赤でしたがかなり黒っぽくみえます.越冬用に地味な体色になっているようで面白いです.



小合溜沿いの草地,2022年11月3日午前,晴れ

草地にいたシロヘリクチブトカメムシの幼虫.赤褐色の体にオレンジ色の斑紋.参考5によると,翅の原基が小さいので4齢幼虫でしょうか.終齢幼虫の5齢はもっと翅が大きくなっているようです.



グリーンプラザ裏,2020年10月18日午前,晴れ

一面にソバの白い花が咲いた草地にたくさんの虫が集まっていました.葉上でたくさん見た虫のひとつが,上の写真の種類です.翅の両側と小楯板の一部が白いきれいなカメムシです.

シロヘリクチブトカメムシは,カメムシ類でもクチブトカメムシ亜科に属する種類で,ガの幼虫(イモムシ)の体液を吸う,肉食性のカメムシとのこと.参考3では大きなスズメガの幼虫を吸い尽くしている写真がすごい.このソバ畑にいるガの幼虫はというと,ヨトウガの幼虫などがソバの葉を食べているのを見ましたので,それを狙っているのだと思います.ちなみに,作物を食い荒らすガの幼虫を殺す益虫であることから,生物農薬として利用する上で,人工飼料による飼育法が研究されている種類でした(参考4).

グリーンプラザ裏,2020年10月18日午前,晴れ

こちらはシロヘリクチブトカメムシの幼虫です.赤黒い体にオレンジ色の紋は成虫に比べると地味ですね.



参考

  1. シロヘリクチブトカメムシ. “東京23区内の虫 2”. (参照 2020-11-27) http://tokyoinsects2.blog.fc2.com/blog-entry-1443.html.
  2. シロヘリクチブトカメムシ幼虫. “田中川の生き物調査隊”. (参照 2020-11-27) https://blog.goo.ne.jp/tanakagawa_shinogi/e/e01752bd7700e03f8bc21005d21f4ab4.
  3. スズメガ類の幼虫を捉えたシロヘリクチブトカメムシ. “昆虫エクスプローラ”. (参照 2020-11-27) https://www.insects.jp/kontw14091001.htm.
  4. 清水 他:人工飼料育におけるシロヘリクチブトカメムシ(Andrallus spinidens)の産卵性に対する日長の影響. 蚕糸・昆虫バイオテック 83(1): 33-37 (2014). https://www.jstage.jst.go.jp/article/konchubiotec/83/1/83_1_033/_pdf/-char/ja.
  5. シロヘリクチブトカメムシ. “診断に役立つ 埼玉の農作物病害虫写真集”. (参照 2022-12-24) http://gaityuu.com/tenteki/siroherikame/page0001.htm.
  6. . “”. (参照 ) .