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小合溜沿いの草地,2024年6月9日朝,くもり

水辺の草地を歩いていたら足元から飛び立つアオモンイトトンボの交尾中のペア.ふたたび付近に止まったところです.アオモンとアジアの成熟メスの区別点を確認したいと思っていました.交尾中だとオスの特徴からどちらか種類が確定するので,アオモンのメスをよく見たかったのですが,暗い朝だったのでちょっと解像度が足りないようです.また次回にチャレンジ.



基本情報

和名
アオモンイトトンボ
分類
節足動物門 昆虫綱 トンボ目 イトトンボ科 アオモンイトトンボ属 (Ischnura)
英名
Tropical Bluetail, Common Bluetail, Marsh Bluetail
学名
Ischnura senegalensis (Rambur, 1842)
状況
IUCN レッドリスト 2024-1[LC] Least Concern (絶滅のおそれなし) ver 3.1, Pop. trend stable (個体数動向 安定) (参考1)

写真とメモ

園内の林,2023年7月30日お昼,晴れ

未成熟なメスです.腹部の第1節の背面がオレンジ色でほとんど黒い部分がないので,アオモンイトトンボのようです.



ごんぱち池,2022年7月17日午前,晴れ

アサザの葉上で交尾中のアオモンイトトンボ.オスは腹節の先端の2節にブルーの紋があります.このメスはオスと色の違う異色型ですが,褐色系の明るい色の個体ですね.交尾中のオスメスのつくる腹部の曲線をハートに見立てることがありますが,ハート型にしてはちょっと歪んでいます.



水産試験場跡地,2021年8月29日午前,晴れ

体がオレンジ色をした未熟なアオモンイトトンボ属のメスです.参考3によるとアジアイトトンボ♀との区別は,腹部第1節の背面の色とのこと.アジアイトトンボでは背面がすべて黒いのに対し,アオモンイトトンボは背面の一部がオレンジ色です.写真の個体では,腹部第1節の背面は後端付近が少し黒いだけでほとんどオレンジ色なのでアオモンイトトンボと判断しました.



小合溜沿いの草地,2017年4月29日午後,晴れ

アオモンイトトンボのオス.アオモンイトトンボの成虫の時期は4月からと書かれている場合が多いですが,自分が園内で見つけた春の早い記録です.



園内の池,2014年5月25日朝,晴れ

アオモンイトトンボ ♂.顔も体も意外と毛むくじゃらなんですね.

園内の池,2014年5月25日朝,晴れ

この日はアオモンイトトンボばかりたくさん飛んでいました.この場所ではアジアイトトンボも見られるのですが,うまく時期がずれているように思えます.前回はアジアイトトンボばかりでしたがこの日は1頭も見つけられませんでした.止まっているのはショウブの葉.



水産試験場跡地方面,2013年4月28日午前,晴れ

未成熟のメス.捕まえた虫を食事中です.アジアイトトンボとアオモンイトトンボは,未成熟だとどちらも胸と腹部の一部が赤っぽいのですが,成熟すると赤色ではなくなります.未成熟でも,成熟しても区別がはなかなか難しいようですが,腹部背面の黒い部分が第1節も続いているかどうかで区別可能(参考3).この個体は黒くないのでアオモンイトトンボとしておきます.


水産試験場跡地方面,2012年9月9日午後,晴れ

小さなイトトンボが水辺にたくさんいました.ここの池のまわりは時期によって飛んでいるイトトンボがガラっと変わります.今日たくさんいたのはアオモンイトトンボのようです.アオモンイトトンボとアジアイトトンボ,両方ともアオモンイトトンボ属に分類されている近縁種で,よく似ています.参考2, 3に区別点が.オスは腹の先の水色の帯の様子が一番はっきりわかりやすい区別点なので,上の写真はアオモンイトトンボだとわかりました.厳密にいうと,成熟したメスではオスと同色のタイプがあり,それと区別するには腹部の形や腹部腹面の付属生殖器があるかどうかを確認しないといけないです.

水産試験場跡地方面,2012年9月9日午後,晴れ

こちらはメス.成熟したメスの場合,アオモンイトトンボ属の2種類,アオモンイトトンボとアジアイトトンボとの区別は難しいようです.成熟していないうちは,腹部の背面が黒いのが腹部の第1節に続いているかどうかで区別できるとのことで(参考3),この写真は黒くないように見えるので,おそらくアオモンイトトンボのようです.



参考

  1. Sharma, G. & Clausnitzer, V. 2016. Ischnura senegalensis. The IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T59897A75436136. http://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T59897A75436136.en. Downloaded on 17 August 2017.
  2. アオモンイトトンボとアジアイトトンボ、どう違う? “いきもの通信 Vol.239”. http://ikimonotuusin.com/doc/239.htm, (参照 2023-08-12).
  3. 5.アジアイトトンボ Ischnura asiatica. “神戸のトンボ”. http://www2.kobe-c.ed.jp/shizen/tombo/tombo/n01019.html, (参照 2023-08-12).
  4. . “”. , (参照 ).