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小合溜沿いの草地,2023年5月28日朝,晴れ

草地で小さなカタツムリを発見.この草地にはウスカワマイマイもいるのですが,こちらはもっと殻が薄くて左巻き,ヒダリマキマイマイでした.殻の直径が約1cmというのは去年生まれた2年目のカタツムリでしょうか.



基本情報

和名
ヒダリマキマイマイ
分類
軟体動物門 腹足綱 有肺類 オナジマイマイ科 マイマイ属 (Euhadra)
英名
Sought-after False Hadra
学名
Euhadra quaesita
状況

写真とメモ

林内の路上,2018年6月9日夜,くもり

雨の降り出しそうな湿気の多い夜,林内の舗装道路を歩いていたカタツムリ.気をつけてみると殻の巻き方が反時計回り(左回り)なので,ヒダリマキマイマイです.殻の直径は3cmほどの大きな個体です.体には不規則な茶色い模様があります.

林内の路上,2018年6月9日夜,くもり

道路にはカタツムリが何頭もいました.こちらは別の個体です.ヒダリマキマイマイの殻の巻き方は立体的で,中央がかなり盛り上がっています.殻全体が平べったいミスジマイマイと印象が違います.殻には斜めのスジは見えますが,縁に沿って走る黒い線は1本です.



園内の林,2017年9月3日朝,くもり

カタツムリの写真を撮ってきたら,なんか違和感が.左巻きの種類でした.カタツムリの殻の巻き方は種類ごとに向きが決まっていて,ほとんどの種類は右巻きです.左巻きの種類は,このヒダリマキマイマイや茶色い殻を持つミヤマヒダリマキマイマイなどがあるようです.参考2はカタツムリの種類調べの検索表ですが,左巻きだという特徴でヒダリマキマイマイという種類にたどり着いてしまいますね.

園内の林,2017年9月3日朝,くもり

殻には茶色いラインが1本.体にはラインがありません.

左巻きカタツムリがなぜ進化したのかについて研究している人の紹介が参考3に.カタツムリを食べるヘビが右巻きのカタツムリを食べるのに特化しているため,左巻きだとこのヘビに狙われないという生存に有利な点が生じるそうです.すごい.


参考

  1. Euhadra quaesita (Deshayes, 1850) in GBIF Secretariat (2022). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/10457466 on 2023-06-11.
  2. カタツムリの見分け方(PDF). “自然しらべ2004(日本自然保護協会)”. https://www.nacsj.or.jp/official/wp-content/uploads/2004/07/ss2004_manual-2.pdf, (参照 2023-06-11).
  3. 細 将貴:『右利きのヘビ』で解く,左巻きカタツムリの謎(PDF). 生物工学 93(3):170-175. 2015. https://www.sbj.or.jp/wp-content/uploads/file/sbj/9303/9303_index.pdf.
  4. . “”. , (参照 ).