最新の写真

林の道端でオオチャワンタケがたくさん生えているのを発見．以前チャワンタケを見つけた場所はこことは別で，これまで園内で見つけたのはその1箇所だけでした．今回の場所はマテバシイの多い林で，森の中で最も湿度の高い場所のひとつで，ベニタケ類などがよく生えているところです．以前チャワンタケを見つけた場所はクヌギ林で，そちらのほうが風通しのよいところでした．

一番大きかったオオチャワンタケはこちら．直径3～4cmです．

基本情報

和名

オオチャワンタケ

分類

菌界 子嚢菌門 （キノコ類） チャワンタケ綱 チャワンタケ目 チャワンタケ科 チャワンタケ属 (Peziza)

英名

Blistered Cup Fungus

学名

Peziza vesiculosa

状況

写真とメモ

以前チャワンタケを見つけた場所に今年もたくさん生えていました．園内でチャワンタケの生える場所をここしか知らないですが，どういう条件がマッチするのでしょうか．前回と同じく，淡褐色で表面がザラザラしていて，大きさは大抵は2cmぐらいですが，大きいものは3cm～5cm近くあります．このチャワンタケの種類ですが，前回はキゾメチャワンタケという種類が似ているかとしていましたが，参考4の説明をよく読むと，褐色系のチャワンタケはたいてい見分けが難しいことが多い中で，木染チャワンタケだけは内部に溜まった液体に触ると手に明るい黄色い液体がつくので区別は容易とありました．色味が似ているためにその種類を候補としたのですが，ここのチャワンタケを触っても手に黄色い液はつきません．種類を変更して，普通種のオオチャワンタケを候補としました．前回は参考2,3などの情報から，オオチャワンタケはもっと濃い色をしているのでは，またサイズも10cmとなっていたので，大きさでも色でも候補に上がりませんでした．しかし，日本のキノコ（山渓）や他のサイトの情報では，まさに今回の写真と同じような色調の写真も掲載されていること，大きさも最大10cmになることもあるが，通常は3～5cmということですのでオオチャワンタケの可能性が高そうです．どちらにしても顕微鏡で確認しているわけではない絵合わせなので「候補」なのですが．

こちらは大きめで，直径3cmぐらいです．

フレッシュな菌はかなり明るい色で，端からだんだんと色が濃い色に変わっています．

たぶんこれがかなり古い菌のようです．ほとんどが濃い色になり，縁はさらに焦げたような色．

小さい若い菌が多いエリア．ぎゅうぎゅうに並んでいるので茶碗型に広がることもできず密生しています．

---

水産試験場跡地のクヌギの疎林にチャワンタケ類がたくさん生えていました．大きくても直径2cmちょっとぐらいの大きさ．基本は白っぽい色ですが，古くなったのか乾燥したのかわかりませんが，縁のほうから茶色っぽくなり，最後は黒くなるようです．

拡大．外側には細かい粒がついています．茶色くなるのはたいてい縁に近い外側からみたいです．

こちらはこれから大きくなると思われる小さいものが集まっています．

チャワンタケ類は，キノコと言っても，普通のきのこの担子菌類ではなく，フンタマカビ類や地衣類などと同じ子嚢菌類とのこと．

参考

1. Peziza vesiculosa Bull. in GBIF Secretariat (2021). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/5259242 on 2022-08-08.
2. オオチャワンタケ． “三河の植物観察”． (参照 2022-08-08) https://mikawanoyasou.org/kinoko/ootyawantake.htm.
3. ■Peziza vesiculosa (オオチャワンタケ) ． “■Kinoko □oso的キノコ写真図鑑”． (参照 2022-08-08) http://toolate.s7.coreserver.jp/kinoko/fungi/peziza_vesiculosa/index.htm.
4. Kuo, M. (2013, December). Peziza succosa. Retrieved from the MushroomExpert.Com Web site: https://www.mushroomexpert.com/peziza_succosa.html.
5. ． “”． , (参照 ).