ポンドサイプレス Pond Cypress
基本情報
- 和名
- ポンドサイプレス,タチラクウショウ,シダレラクウショウ
- 分類
- 裸子植物類 マツ綱 マツ目 ヒノキ科 ヌマスギ属 (Taxodium)
- 英名
- Pond Cypress
- 学名
- Taxodium distichum var. imbricarium (syn. Taxodium ascendens) (ラクウショウ Taxodium distichum の変種)
- 状況
- IUCN レッドリスト 2021-3:[LC] Least Concern ver 3.1(絶滅のおそれなし), Pop. trend stable (個体数動向安定) (参考1)(ただし、ラクウショウ種 Taxodium distichum として)
写真とメモ
最新の写真
メタセコイアの木に,つぼみがたくさんできているのを見つけたので,他の近縁の針葉樹も見回ってみました.水生植物園のポンドサイプレスにも,つぼみを見つけました.つぼみはまだ小さいですが,花穂につくつぼみの数はびっしり.上の写真のはクモの巣だらけ.
去年の実もまだついています.
葉が出始めたポンドサイプレスに,枯れかかってはいますが,まだ花が残っていたので撮影.ということは花の時期はもっと早春なんですね.
枝についた葉はまだ長い糸状に伸びていく前で,先端にはこれから大きくなっていく雌花(実)があります.
まだぶら下がっている茶色くなった雄花.
園内でポンドサイプレスの名札を見つけたのは下の写真の1箇所だけだったのですが,こちらは別の場所.ポンドサイプレスが左で,右がメタセコイアです.ポンドサイプレスはラクウショウの変種とのことで,木の全体像で樹形を確認すると,樹形もラクウショウと同じく先端が丸い形です.メタセコイアのとんがった様子と区別できます.
水生植物園の池の隣に、ポンドサイプレスという看板付きの木が生えています。園内ではポンドサイプレスは他の場所では見たことありません。写真ではマツのような雰囲気ですが、ラクウショウとごく関係の深い種類です。ポンドサイプレスは、かつてはラクウショウと同じグループ(ヌマスギ属)の近縁種として扱われていたのですが、現在はラクウショウの変種とされてます。詳しい解説ページ(参考2)によると、ポンドサイプレスの分布域は北米のフロリダ半島などを中心とした地域で、ラクウショウの分布域にほぼ含まれて(重なって)おり、中間的な特徴のものもあることから、変種ですらないのかも、と書かれていました。
ポンドサイプレスの葉と実。写真では、葉の見かけはラクウショウと全く異なっていて、ウロコ状に連なる長い葉は、イトヒバ(サワラの変種)っぽい雰囲気です。ラクウショウと別種であるメタセコイアは葉の様子がそっくりなのに比べると、こちらのほうが関係が遠いようにも感じてしまいます。葉が上に向かって伸びる様子が、「タチ」ラクウショウの名前の由来とのことですが、葉は下に向かって垂れる株もあり、そちらからシダレラクウショウという和名で呼ばれることもあるそうです。
実のサイズや形は、ラクウショウの実と同じとのことなので(参考3)、これからもっと大きくなるのだと思います。
ポンドサイプレスの枝と葉の伸び方の様子。空背景のシルエットですが、葉が上に向かってみな立っているのがわかります。
ラクウショウのようなてっぺんのとんがった樹形ははっきりわかりませんでしたが、枝の出方は似ています。
幹の樹皮の様子。
参考
- Farjon, A. 2013. Taxodium distichum. The IUCN Red List of Threatened Species 2013: e.T42261A2967873. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2013-1.RLTS.T42261A2967873.en. Downloaded on 03 April 2021.
- シダレラクウショウ(ポンドサイプレス).“身近な樹木のガイドブック:大阪百樹”. http://www.ne.jp/asahi/osaka/100ju/ShidareRakuusho/ShidareRakuusho.htm.
- メタセコイア(スギ科メタセコイア属). “杉並の自然学”. http://sas2005.eco.coocan.jp/01_menu/7_mmm/meta.html.
- Taxodium ascendens - Pond Cypress: In "Trees Planet ". Retrieved from http://treesplanet.blogspot.com/2018/09/taxodium-ascendens-pond-cypress.html.
- . “”. (参照 ) .
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