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園内の水辺,2023年6月17日朝,晴れ

大雨で増水した水辺の草地をあるき回っていたクモは,キクヅキコモリグモのメスでした.オスよりも体は大きく,オスの黒い触肢はありません.はじめは腹部が随分丸いなと思ったのですが,よくみると体が3つに分かれているように見え,上の2つが頭胸部と腹部です.まん丸の腹部に見えていたものは,卵嚢のようです.キクヅキコモリグモは卵嚢を体につけて行動し,産まれた子グモを背中に乗せて育てる種類なので,もう少ししたらその光景も見られるかもしれません.

園内の水辺,2023年6月17日朝,晴れ

斜めから見たところ.卵嚢にも体と似た模様がありますが,体よりも黒っぽく,重さで?少し下にたれています.



基本情報

和名
キクヅキコモリグモ
分類
節足動物門 クモ綱 クモ目 コモリグモ科 オオアシコモリグモ属 (Pardosa)
英名
Pond Wolf Spider
学名
Pardosa pseudoannulata
状況

写真とメモ

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ごんぱち池,2022年7月17日午前,晴れ

ごんぱち池のアサザの葉上を移動しているクモを発見.コモリグモのグループで,キクヅキコモリグモという種類が一番近い印象でした.クモは触肢の先端が膨らんでいるオスのようですが,触肢は黒と白で目立ちます.胸背部の背面から側面にかけて白と黒の縦スジがあり,腹背にも模様あり.全体は明るい褐色系で華奢な印象.長い足も明るい色で長いトゲが目立ちます.日本以外では,朝鮮,中国からインドシナ,インドまで分布.

菊月とは旧暦の9月とのこと(参考4).コモリグモという名前だけあって,メスは背中に子グモを背負う性質があるようです(参考2,3).ぜひ子グモを背負ったところを見たいのですが,その写真の撮影時期は9月となっていました.9月はごんぱち池は開放されていませんので,別の場所で見られるとよいのですが.



参考

  1. Pardosa pseudoannulata (Bösenberg & Strand, 1906) in GBIF Secretariat (2021). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/2146425 on 2022-09-19.
  2. キクヅキコモリグモ Pardosa pseudoannulata. “クモ画像集”. http://kumomushi.web.fc2.com/k_k/kikuzukikomori.htm, (参照 2023-06-27).
  3. キクヅキコモリグモ. “虫navi”. https://mushinavi.com/navi-insect/data-kumo_komori_kikuduki.htm, (参照 2023-06-27).
  4. キクヅキコモリグモ. “クモ基本60 改訂版 2017年4月”.東京蜘蛛談話会. http://spider.art.coocan.jp/spider60/02h.pdf#page=29, (参照 2023-06-27).
  5. . “”. , (参照 ).