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小合溜沿いの草地,2023年5月21日朝,くもり

朝の草地に止まっていた大型のシャクガ.以前,街灯に来ているのを見つけたことがある種類でした.参考1によると,分布は日本の他,朝鮮,台湾など.参考2,3によると,食樹はニレ科,ブナ科,カバノキ科などとのこと.園内ではアキニレコナラハンノキなどが該当しそうなので食べるものはどこでもありそう.6-7月と9月に年2化となる場合があるとのことですが(参考2),以前見つけたのも6月はじめで今回と同じ時期.ここでは秋も出るのか不明.



基本情報

和名
オオバナミガタエダシャク
分類
節足動物門 昆虫綱 チョウ目 (ガ類) シャクガ上科 シャクガ科 Hypomecis
英名
(in Jpn.) Ooba-namigata-edashaku; A Species of Geometer Moths
学名
Hypomecis lunifera
状況

写真とメモ

園内の街灯の下,2018年6月2日夜,くもり

街灯の高いところに止まっている,結構大きなシャクガです.同じ「波形」が名前につくナミガタエダシャクの模様が地味で波形がはっきりしないのと対象的に,こちらは3本の横線などがはっきり波打っているのがよくわかります.近縁種にはウスバミスジエダシャクというのがいて,区別点は参考3に.後翅の横脈紋の中に白い色があるかどうか(写真では前翅に半分隠れている後翅の横脈紋は全体が黒い),前翅の外横線の屈曲とつながり方がどうか(写真では外横線の屈曲が大きく,つながっていて破線状にならない)など.

このガの止まり方ですが,街灯の柱の平面にぴったり貼り付いて,立体感がないのがすごいなと思いました.このガの翅の模様は樹皮などに非常に紛れやすい保護色になっていますが,ガの体や翅がまったく盛り上がらないとより発見されにくくなり,保護色の効果が倍増するのではないでしょうか.前翅の前縁から,いっぱいに伸ばした前肢がちょっと見えていますが,こういう平面的な止まり方をする際には,足をまっすぐ広げて止まっているのですね.他の足も見てみたいです.


参考

  1. Hypomecis lunifera (Butler, 1878) in GBIF Secretariat (2022). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/10171996 on 2023-06-10.
  2. オオバナミガタエダシャク. “みんなでつくる日本産蛾類図鑑”. http://www.jpmoth.org/Geometridae/Ennominae/Hypomecis_lunifera.html, (参照 2023-06-03).
  3. オオバナミガタエダシャク. “虫navi”. https://mushinavi.com/navi-insect/data-ga_edasyaku_oobanamigata.htm, (参照 2023-06-03).
  4. . “”. , (参照 ).