基本情報

和名
ヤブツバキ(ツバキ)
分類
被子植物類 真正双子葉類 キク類 ツツジ目 ツバキ科 ツバキ属
英名
Japanese camellia
学名
Camellia japonica
状況

写真とメモ

最新の写真

グリーンプラザ付近、2018年6月10日朝、くもり

植生保護区に隣接する辺りの林で。ヤブツバキの実がなっているのを見つけました。直径3,4cmの大きな実がたくさんなっています。ツバキ(ヤブツバキ)とサザンカの区別点には実の違い「実に毛が生えているかどうか」というのもあるそうで、それがわかるかと写真を撮ってみました。写真の実には毛が生えていません。表面の一部に茶色くザラザラになった部分もありますが、緑色のところはツヤがあってつるつるしているのがわかります。園内で撮ったサザンカの実には全体に毛が生えていましたのでたしかに違いがあります。ただ、ぱっと見て最初に感じた違いは実の大きさで、「あ、これは大きいな」と感じました。以前見たサザンカの実は3cm以下のもっと小さい実でした(園内のサザンカはたぶんカンツバキ系の品種)。

ヤブツバキの実を見ているうちに、チャドクガの幼虫をみつけました。毛虫が嫌いでない方はぜひそちらもご覧ください。



ツバキとサザンカとの区別(水元公園版)

ツバキ(ヤブツバキ)とサザンカ(カンツバキ群)との区別点をまとめてみました。ただし、内容はすべて水元公園での観察を元にしていますので、園内に植えられている品種にしか適用されないかもしれません。多様な品種によっては当てはまらないことがありえます。

ヤブツバキ(写真はこのページ)サザンカ(写真はサザンカのページ)
花の開き方はお椀型。雄しべがまっすぐ前に向き、雌しべを囲むような筒状になる。花が散るときは、花びら全体と雄しべの束がくっついたまま、ひとまとまりに地面に落ちる。枝にはガクと1本の雌しべが残る花びらの開き方は平らで、180度に近く広がる。雄しべが外側に向いて広がる。花が散るときは、花びら1枚1枚ごとに地面に落ちる。枝には雌しべの周囲に枯れた雄しべの残骸が残る
葉は大きくて、形は葉先だけは尖っているが全体として丸い。葉の表が外に向くように丸まる傾向が強い。葉は小さくて全体が細めで先が尖った印象。ツバキのように葉表が外になるように丸くならない。
実は大きい。表面がつるつるで毛がない。実は小さい。表面にうぶ毛のような毛がびっしり生えている。


植生保護区の森、2014年3月21日朝、晴れ

森の金網の近くに咲いていた赤いツバキです。おわん型の花、筒状につきだしたおしべ、表面が丸く反った葉など、ツバキの特徴がわかりやすいです。

ヤブツバキまたはツバキは日本原産の種類で、水元公園には、原生のものか植えられたものかわかりませんが、森のなかにたくさん生えています。

植生保護区の森、2014年3月21日朝、晴れ

上の写真は木の全体像ですが、実は写真の左半分を占める背の高い木がツバキで、写真の右側半分、背の低い方は、同じく赤い花のサザンカです。サザンカのページに、この右側の木の様子の写真も掲載します。

植生保護区の森、2014年3月21日朝、晴れ

ツバキの木の下には、たくさんの花が落ちていました。もう花の時期が終わりかけているのでしょう。花びらとおしべのセットがくっついたままごろんと落ちています。めしべと子房が抜けた穴が開いているのがわかります。

植生保護区の森、2014年3月21日朝、晴れ

落ちている花の拡大。おしべも花びらも整ったままで、まだ十分きれいなまま。

植生保護区の森、2014年3月21日朝、晴れ

こちらが、花びらとおしべがすっぽりと抜け落ちた後の花です。めしべとガクがさびしく残っています。この終わった花の様子も、サザンカとまったく違っているので、サザンカのページでご確認ください。

植生保護区の森、2014年3月21日朝、晴れ

つぼみと葉。葉の表面はツヤが強くて丸みがあります。葉もとなりのサザンカより大きめでした。



バードサンクチュアリの森、2014年2月23日朝、くもり

森のなかの道沿いにツバキの花が咲いていました。一重のピンク。サザンカとの区別は、花の形だけでよくわかります。ポイントの1つは、花びらがおわん形に開いていて、平らに広がらないこと、もうひとつは、たくさんのおしべがまっすぐ前に筒状に出ていて、だらっと広がらないこと。サザンカとの区別は葉でもできるようなのですが、こちらは自分には違いがちょっと微妙かも。葉の表面が反って上に凸面になっていること。サザンカの葉はもっと平ら。Wikipedia(参考1)によると、サザンカとツバキとの間は原種だとの区別しやすいのですが、園芸品種だといろいろな特徴に埋もれてわかりにくくなるそうです。ヤブツバキの交雑したサザンカの品種などあるようですので。この花は色は原種の赤ではありませんが、いろいろな特徴がすごくわかりやすいですし、原種にごく近い品種なのだと思います。

バードサンクチュアリの森、2014年2月23日朝、くもり

満開と言ってよいのでしょうか。ツバキはしばらくの間咲き続けますが、咲き終わった花やこれから咲くつぼみも含めてたくさんの花が付いています。

バードサンクチュアリの森、2014年2月23日朝、くもり

こちらは、地面に落ちたツバキの花。おしべと花びらが全部つながっているので、まるごとぼとっと落ちてます。

バードサンクチュアリの森、2014年2月23日朝、くもり

こちらがツバキの樹形。かなり背が高く、3,4mはあるでしょうか。明るい色のすべすべした幹がまっすぐにたくさん伸びています。

バードサンクチュアリの森、2014年2月23日朝、くもり

ツバキのつぼみのついた枝。


参考

  1. ツバキ - 『Wikipedia 日本語版』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%84%E3%83%90%E3%82%AD
  2. - 『』