基本情報

和名
ツタ,ナツヅタ
分類
被子植物類 真正双子葉類 バラ類 ブドウ目 ブドウ科 ツタ属 (Parthenocissus)
英名
Boston Ivy
学名
Parthenocissus tricuspidata
状況

写真とメモ

水産試験場跡地,2023年12月10日午前,晴れ

ヤナギの幹を這うツタの葉がきれいに紅葉していました.紅葉するツタは別名ナツヅタ,バラ目ブドウ科でノブドウと近縁です.園内の木に巻き付いているツタには,紅葉しない常緑のツタ=キヅタ,別名フユヅタもよく見ますが,そちらはセリ目ウコギ科でヤツデの近縁です.夏にはどちらも緑の葉が茂っていて遠目には区別できませんが,秋にはナツヅタだけが紅葉,落葉し,冬にはフユヅタだけが青々と茂っています.

ツタ(ナツヅタ)は,日本を含む東アジアの原産ですが,ヨーロッパや北米などに広く移入されています(参考1).同じツタ属のアメリカヅタ(American Ivy, Parthenocissus quinquefolia)などとともに,建物を覆うツタ類として使われている種類のひとつのようです.ツタ(ナツヅタ)は管理しやすいので侵略的外来種とは認識されておらず,アジア原産なのに英語名で Boston Ivy と呼ばれるぐらい,文化的にも現地になじんでいるようです.アメリカヅタは北米南東部の原産で,同じく北米,ヨーロッパに広がっていますが,イギリスなどで侵略的外来種として扱われているようです(参考2).

水産試験場跡地,2023年12月10日午前,晴れ

すでに葉が落ちているところも多いです.もう少し大きく育っている株を見つけられれば花や実もみつけられるかも.

水産試験場跡地,2023年12月10日午前,晴れ

ちょっと離れたヤナギの木では,まだ葉が黄色くなりかけのツタも見つけました.



参考

  1. Parthenocissus tricuspidata (Siebold & Zucc.) Planch. in GBIF Secretariat (2023). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/3039209 on 2024-01-03.
  2. Parthenocissus quinquefolia (L.) Planch. in GBIF Secretariat (2023). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/3039194 on 2024-01-03.
  3. ツタ 蔦. “三河の植物観察”. https://mikawanoyasou.org/data/tuta.htm, (参照 2023-12-17).
  4. ツタ(蔦). “松江の花図鑑”. https://matsue-hana.com/hana/tuta.html, (参照 2023-12-17).
  5. ツタ(ナツヅタ)の芸術作品. “木の散歩道(木のメモ帳)”. https://kinomemocho.com/sanpo_natsuzuta.html, (参照 2023-12-17).
  6. . “”. , (参照 ).