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園内の林,2024年1月14日午前,晴れ

この冬,園内ではずっとリュウキュウサンショウクイが観察されていたようです.この朝は2頭のリュウキュウサンショウクイが活動していました.林内の日陰でシュリシュリシュリ?ピリリリ?という感じの鳴き声が頻繁に聞こえます.比較的動きはゆっくりで,飛び回る姿を目では追えるのですが,林内の暗いところを縫うように移動したり,ヤブの向こうだったりで,自分のカメラではなかなか撮れません.上の写真は,道のすぐ近くの低いところにある日向の枝に止まったところで,やっとぶれていない写真が撮れました.リュウキュウサンショウクイはもともと西日本以南に生息していた種類ですが,最近は関東の平野部で越冬したり,繁殖例も見つかっているとのこと(参考5).2頭いたのはつがいなのでしょうか.



基本情報

和名
リュウキュウサンショウクイ
分類
鳥綱 スズメ目 サンショウクイ科 サンショウクイ属 (Pericrocotus)
英名
Ryukyu Minivet
学名
Pericrocotus tegimae
状況
東京都レッドリスト(本土部)2020年見直し版 東京都区部における区分:[DD] 情報不足,東京都本土部全体における区分:[DD] 情報不足 (参考1)
IUCN レッドリスト 2023-1[LC] Least Concern (絶滅のおそれなし) ver 3.1, Pop. trend increasing (個体数増加傾向) (参考2)

写真とメモ

園内の林,2019年12月8日お昼,晴れ

きのこを探しながら林を回っていると鳥屋さんが何人か集まっているところで「サンショウクイ」の声が.カメラの放列の狙う先,枝の混んだ林の中層であちこち移動する鳥を見ることができました.白黒の体で,尾が長い,ちょっと大きめの小鳥です.距離はあまり近くないので自分のコンデジではこの程度.

リュウキュウサンショウクイはもともと南西諸島の鳥で,温暖化に伴い九州や四国など西日本に分布が広がっていますが,最近では関東でも観察記録が増えているとのこと(参考4).よく似たサンショウクイとは,額の白色部が狭いこと(サンショウクイが広い),胸の部分が灰色なこと(サンショウクイは白い),背中が黒い(サンショウクイは灰色)などが区別点.サンショウクイは冬に日本に来る渡り鳥で日本各地の都道府県で絶滅危惧種に指定されています.自分の手元の図鑑やその他日本の資料では,リュウキュウサンショウクイとサンショウクイは亜種の関係になっていましたが,国際的なデータベースでは別種とされていましたのでそれに従います(参考1,3).

園内の林,2019年12月8日お昼,晴れ

背中側から見たところ.



参考

  1. レッドリスト・レッドデータブック・植生図. “東京都環境局”. https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/.
  2. BirdLife International. 2018. Pericrocotus tegimae. The IUCN Red List of Threatened Species 2018: e.T22706738A130428811. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2018-2.RLTS.T22706738A130428811.en. Accessed on 19 January 2024.
  3. Pericrocotus tegimae Stejneger, 1887: In "Catalogue of Life Checklist 2023-12-15". Retrieved from https://www.checklistbank.org/dataset/281951/taxon/6V4LS on 2024-01-19.
  4. 沖縄の野鳥が東京に 温暖化で北上?目撃相次ぐ リュウキュウサンショウクイ(2017/03/05 朝日新聞 朝刊). “公益財団法人 森林文化協会”. https://www.shinrinbunka.com/news/pickup/6633.html, (参照 2024-01-19).
  5. 大井智弘:野鳥の鳴き声を楽しもう No40 リュウキュウサンショウクイ. “日本野鳥の会 埼玉”. https://www.wbsj-saitama.org/yacho/koe/40.html, (参照 2024-01-20).
  6. . “”. , (参照 ).