フキ Giant Butterbur
最新の写真
フキノトウの雄花と雌花を区別できるようになりたいという目標があり,この春はフキの群落に何度も行ってみました.フキは雌雄異株で,雄花と雌花は別の株に咲きます.花の形の特徴を頭に入れて探してみたのですが,このあたりのフキノトウは雄花ばかりに思えました.結局花のシーズンが終わるまで,雌花を見つけることができませんでした.その後,雌花が終わって種のできたところをやっと見つけることができました.白い綿毛のついた茶色い種ができています.フキの大群落に,フキノトウは何十個もできていましたが,そこでこういう種のついたのを2本(だけ)見つけました.雌花って数が少ないのですね.雌花の特徴を区別できなかったのではなく,雌花が少なくて探し当てられなかっただけなのかもしれません.
一見,タンポポの綿毛と似ているように見えますが,タンポポでは種が下で,上に綿毛が広がっているところ,フキではその位置が逆で,綿毛が下で,種が外側にできるようです.
フキの種.綿毛と種が同じ方向に付いていました.
フキの群落.もう葉が広がっており,雄花はすべて枯れてしまい残っていません.
基本情報
- 和名
- フキ
- 分類
- 被子植物類 真正双子葉類 キク類 キク目 キク科 フキ属 (Petasites)
- 英名
- Giant Butterbur, Fuki, Bog Rhubarb
- 学名
- Petasites japonicus (Siebold & Zucc.) Maxim.
- 状況
写真とメモ
そろそろフキノトウの季節かなと,フキの大きな群落のある場所に来てみました.この場所はユリノキのすぐ下なので,地面はユリノキの落ち葉に覆われていますが,そこに黄緑色のフキノトウがちょっと見え始めている時期でした.
フキの花を包む苞はすでに広がっていますが,花はまだつぼみの状態です.公園は植物採取禁止ですが,食用のフキノトウを収穫するのはちょうどこのぐらいのつぼみの時期でしょうか.
フキの葉が大きく育ってきて,盛り上がった葉でフキの群落が遠くから見えるようになっています.フキの葉の下に隠れているコロボックル目線でフキの林がどう見えるのか,葉をかき分けてカメラを突っ込んで撮影してみました.フキの葉を通り抜けてきた光がかなり明るく葉の下を照らしていて,緑色の世界が広がっていました.ただ,フキの茎はかなりびっしり生えているのでコロボックルは歩きにくそうです.
フキの群落を上から見たところ.かなり伸びてきた葉.
水彩試験場跡地の散策路で,辺り一帯がフキの花と葉だらけになっている場所がありました.花の時期はもう終わりに近づいていて,夏のフキに比べると葉はまだあまり大きくなく背も短いです.
トウが立ったフキノトウ.フキノトウは花とのびきった花茎で,フキノトウについている何枚かの葉は,花茎の苞というそうです.フキノトウが地面から出てきたとき,蕾を包んでいた部分.長楕円形で平行脈のある葉で,本当の葉とはまったく違った形.
花を拡大すると,小さな星型の花が詰まった雄花でした.フキは雌雄異株.雄花と雌花では花茎の長さも違うそうです.雄花のほうが背の高いとのこと.
花茎と苞は,こんなに伸びた後でも,葉よりもずっと色が薄いフキノトウの色のままですね.
こちらは葉を上から見たところ.
野草園でフキノトウが咲いていました.名札も付いています.もうかなり伸びていわゆるトウがたっている状態で,花も一部が茶色くなっていますが,拡大してみると,1つ1つの花は綺麗な部分もたくさん.
フキには雄花と雌花があるそうで,これは雄花(参考1).拡大すると,星形に開いた小さな花が並ぶのは雄花.細くて白いふさがたくさん出ているように見えるのが雌花とのこと.
雌花の拡大がないかな…と撮ってきた写真を探してみれば,このピンぼけが1枚だけ.左が雄花で右が雌花です.
写真を撮ってきてから,後付で種類を調べたり,観察項目を勉強する超付け焼刃なので,あとになって必要な写真がないことに気付くのはいつものパターンでしょうがないです.ただ,フキノトウもそうですが,年に1回しか見られないものの場合,勉強した成果を次に活かせるのは1年後というのがイタイところですね.
参考
- フキノトウの雄花と雌花. “円山原始林ブログ”. https://gensirin.blog.fc2.com/blog-entry-38.html, (参照 2024-05-02).
- . “”. , (参照 ).
コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿