コフキトンボ Frosted Skimmer
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田んぼの周囲の水路にて．コフキトンボがちょうど近くに止まったところ．翅に茶色い斑紋のあるタイプのメス．光の当たる角度のせいかもしれませんが，体，特に腹部に粉が吹いているのが目立ちます．翅に斑紋のあるメスでも，オスのように粉が吹いているタイプのメスの特徴ももっているようです．
基本情報
- 和名
- コフキトンボ
- 分類
- 節足動物門 昆虫綱 トンボ目 トンボ科 コフキトンボ属 (Deielia)
- 英名
- Frosted Skimmer
- 学名
- Deielia phaon
- 状況
- IUCN レッドリスト 2022-1：[LC] Least Concern ver 3.1（絶滅のおそれなし）, Pop. trend stable （個体数動向 安定） （参考1）
写真とメモ
道端のフェンス付近に止まっていた未成熟のコフキトンボ．未成熟というよりも翅のツヤの感じが羽化したばかりです．8月に入ってもコフキトンボはまだ新成虫の羽化がつづいているのですね．成虫の見られる期間の長いトンボです．この個体は腹部先端の形からメスです．ちょっと体が曲がっているでしょうか．
同じ個体．
同じ個体です．コフキトンボの複雑な胸の模様が好き．
ごんぱち池がアサザの花の観察用に開放されていたときの撮影．翅に斑紋のあるタイプのメス．アサザの葉は足元の水面にびっしり広がっていましたが，花はまだぽつぽつと咲きはじめたところ．トンボはコフキトンボの他に，チョウトンボ，ショウジョウトンボなどが飛んでいました．
こちらは体は白く粉を吹いて，複眼が黒くなった成熟オス．アサザの葉をバックに記念撮影．
翅に帯のあるタイプのメス．紋の部分だけでなく，翅全体が茶色く色づいている感じです．胸部が見える角度から撮影しましたが，コフキトンボの胸部の模様は細い黒い線がたくさん入る独特の模様です．
小合溜のヨシの生え際でタナゴ釣りをしていたら，飛んできたコフキトンボのメスがすぐ目の前で産卵をはじめました．水面近くのヨシの葉の上でホバリングし，ちょんちょんと腹部の先端を水中の葉につけるように動きます．アカトンボ的な産卵方法でした．
そのすぐ近くでは，翅の色がまだ羽化したてという感じのメスもいました．コフキトンボは羽化の季節がそこそこ長いのですね．翅には斑紋のないオスと同じタイプですが，副生殖器がなくて，腹部先端の形からメスですね．
コフキトンボのメスの翅端に紋のあるタイプ．水生植物園はコフキトンボをよく見られる場所です．
コフキトンボのメス．コフキトンボのメスには2型あって，翅端にミヤマアカネのような紋のあるタイプ．フトイの穂に止まったところ．
こちらも同じくメス．
こちらも腹端の形からメスなのですが，翅に紋がありません．2型いるメスのうち，体の色がオスによく似ているタイプのほうです．体にあまり粉がふいていないので胸部の模様が見えます．
そして，こちらが成熟したオス．頭部全体が黒くなり，体も粉だらけ．
この日，シオカラトンボも見つけましたが，写真のトンボは，コフキトンボ．シオカラトンボよりもちょっと小型です．よく似ているのですが，翅や腹部がシオカラトンボ独特の伸びやかな曲線を示さないで，アカトンボっぽい雰囲気のトンボです（参考2～4）．腹部の先端の形からオスです．コフキトンボのメスには，翅にミヤマアカネ風の紋のあるタイプと，オスと同じ色合いのタイプがいるとのこと．
水元公園ではオオシオカラトンボもみたことありますし，もしかしたらシオヤトンボもいるでしょうか．一見シオカラトンボ風のトンボでも，よく見ないとわかりませんね．
参考
- Wilson, K. D. P. 2009. Deielia phaon. The IUCN Red List of Threatened Species 2009: e.T168045A6453251. Downloaded from http://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2009-2.RLTS.T168045A6453251.en on 07 June 2018.
- コフキトンボ． “神戸のトンボ／兵庫県とその近隣のトンボたち”． http://www.odonata.jp/01live/Libellulidae/Deielia/phaon/.
- アカネ属以外のトンボ科 ２（コフキトンボ シオカラトンボ オオシオカラトンボ シオヤトンボ ）． “花*畑 歳時記”． http://www12.plala.or.jp/mitchan/tonbo-tonboka2.html.
- ． “”． , (参照 ).
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