基本情報

和名
ミゾコウジュ,ユキミソウ
分類
被子植物類 真正双子葉類 キク類 シソ目 シソ科 アキギリ属 (Salvia)
英名
Sage Weed
学名
Salvia plebeia
状況
環境省レッドリスト2020[NT] 準絶滅危惧 (参考1)
東京都レッドリスト(本土部)2020年版 東京都区部における区分:[VU] 絶滅危惧 II 類,東京都本土部全体における区分:[VU] 絶滅危惧 II 類 (参考2)
埼玉県レッドデータブック2011 植物編 [NT] 準絶滅危惧 加須・中川低地における分布状況:○ (参考3)
千葉県レッドリスト−植物・菌類編(2017年改訂版)[D] 一般保護生物 (参考4)

写真とメモ

ロゼット(最新の写真)

水産試験場跡地の復元池,2021年11月28日午前,晴れ

復元池の岸に近いところに,四角い枠で囲まれた地面があったのですが,ミゾコウジュ(ロゼット)の小さな名札がついていました.その場所はまさに地面という感じのなにもない一帯でしたが,冬越しの草が地面に張り付くように広がっていました.ロゼットとは,多年草の冬越しのときの姿で,地上に伸びる茎や葉は枯れてしまい,元気な根の上の地面に放射状に広がる葉だけが残された冬越しの状態のことです.参考7はいろいろな植物のロゼットの姿が紹介されたページ.ロゼットを探して撮影するのは楽しそうですが,ロゼットの観察の難しいところは花や枝ぶりなど特徴的な姿が見えないのではじめての種類の判定が難しいことですね.今回は名札がついていたので観察してみました.

水産試験場跡地の復元池,2021年11月28日午前,晴れ

葉の色は緑色が濃いものと,黄色がかったり紫がかったりした色の株が混在していました.緑色でなくとも枯れているわけではないようで,おそらく葉緑体の含有量がばらついていて,他の色が勝って見える場合があるのかな?という印象.冬は光合成の効率は最優先ではないのかもしれません.細かく縮れた葉がきれいでした.

水産試験場跡地の復元池,2021年11月28日午前,晴れ



水産試験場跡地保全池,2018年6月3日午前,晴れ

保全池に名札の出ていた,小さな薄紫色の花です.シソ科らしい形の花がたくさん連なって付いており,その中でポツポツ咲いています.花以外のガクや花茎が赤紫がかったシックな色調.水をかぶることもあるような河川敷や湿った草地に生える草だそうです.日本の他,中国,フィリピンからインドやアフガニスタンまで,アジアに広く分布する種類です.日本では環境省のレッドリストに登録され,各都道府県のレッドリストにも軒並み含まれています.この草が好む水辺の環境が水害対策や土地改良などでどんどんなくなっているということなのでしょう.

水産試験場跡地保全池,2018年6月3日午前,晴れ

全体像.花を注意深く見るときれいですが,全体的には地味な感じ.学名の属名が Salvia サルウィア で,園芸種のサルビアに近縁です.また,薬用のセージという種類も近縁.どちらも花はミゾコウジュより大きいです.



参考

  1. レッドデータブック・レッドリスト. “生物情報 収集・提供システム いきものログ” (環境省生物多様性センター). https://ikilog.biodic.go.jp/Rdb/booklist.
  2. レッドデータブック. “東京都環境局”. https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/.
  3. 希少野生生物(レッドデータブック・・・). “埼玉県”. https://www.pref.saitama.lg.jp/a0508/red/.
  4. 絶滅危惧種の保護に向けて. “千葉県 環境生活部 自然保護課 生物多様性センター”. http://www.bdcchiba.jp/endangered/endang_index.html.
  5. ミゾコウジュ. “兵庫県の湿生・水生植物”. http://plants.minibird.jp/hydrophytes/plants/shissei/ma_gyou/mizoKoujyu/mizoKoujyu.html.
  6. ミゾコウジュ. “ビオ・荒川さいたま さいたま市の荒川堤と水田の花”. http://arakawasaitama.com/hanaindex/submizokoju.html.
  7. 春を待つ-その1 ロゼットのお話. “ネコの植物学講座”. (参照 2022-03-08) https://www.asukanet.gr.jp/warainekonoheya/zukan/kaisetu/kaisetu5/kaisetu5.htm.
  8. . “”. (参照 ) .