ビロードハマキ Kaleidoscope Moth
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林縁の低木にビロードハマキが止まっていました.以前撮った写真の個体と比べると,散らばっている白点が小さく,前翅端のオレンジ色の部分が暗い赤で,全体的にかなり暗色の翅をもっています.以前見つけた白点が大きい個体はメス,今回の翅全体が暗色の個体がオスです.
基本情報
- 和名
- ビロードハマキ
- 分類
- 節足動物門 昆虫綱 チョウ目 (ガ類) ハマキガ上科 ハマキガ科 ハマキガ亜科 ビロードハマキガ族 Cerace 属
- 英名
- Kaleidoscope Moth
- 学名
- Cerace xanthocosma Diakonoff, 1950
- 状況
- —
- 時期
月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 成虫 2 1 幼虫 1
写真とメモ
フジの葉にいた幼虫.調べたところ,ビロードハマキの幼虫のようです(参考1).ビロードハマキは初夏に園内できれいな姿を見ることができます.ビロードハマキは広食性でいろいろな植物の葉を食べるようですが,参考1にはフジなどのマメ科はレパートリーには入っていないようです.レア食材でしょうか.
頭部と首のところが黒いです.体には黒い小さな斑点が並びますが,体の中央部付近に黄色いぼんやりした紋があります.
ビロードハマキのメス.背面から見ると,ビロードハマキの形が変なのを再確認.上に触角,頭部が見えていますが,そこからのシルエットが急激に左右広がって,マントを着ているよう.「いかり肩」になっている理由は翅がこういう形をしているからで,前翅の前縁が翅の付け根で前方に盛り上がっています.
翅の裏と腹部の腹面は鮮やかなオレンジ色です.
林内で見つけた派手にきれいなガです.写真に写っているのは前翅で,白い点が一面に散布された,ある意味洗練されたデザインです.昼よりも夜に街灯に来ているのをよく見る種類なのですが,明かりの下でもよく映える前翅の模様です.一方,参考1にあるように,後翅は黄色と黒のだんだら模様でちょっと毒々しい感じ.
ロシアから日本,台湾に分布する種類で,幼虫は広食性.和名のビロードとはベルベットのことなので,毛が立って手触りのよい織物ですが,前翅の深い色合いがベルベットのイメージなのでしょうか.一方,英語名は Kaleidoscope Moth で,万華鏡のような模様と捉えたのですね.
参考
- ビロードハマキ. “みんなで作る日本産蛾類図鑑”. http://www.jpmoth.org/Tortricidae/Tortricinae/Cerace_xanthocosma.html, (参照 2023-05-03).
- Kaleidoscope moth. "Project Noah". https://www.projectnoah.org/spottings/32562011.
- Kaleidoscope moth: In "Project Noah". Retrieved from https://www.projectnoah.org/spottings/32562011 on 2023-05-03.
- . “”. , (参照 ).
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