トネリコ Toneriko Japanese Ash
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花の時期の終わったトネリコの木の葉.高いところにしか葉がないので,手元で確認できないのですが,上の方の葉を拡大すると,側小葉が2対,葉の先端が尾状に伸びないというトネリコの特徴を確認 .伸びた葉を見ると,マルバアオダモよりもずっと大きい葉で,弱い鋸歯があります.
トネリコはもともと寒冷地の種類で,中部地方以北の分布.千葉県で絶滅危惧種に指定されているのは近年,分布が現象しているとのこと(参考1).気候の温暖化に伴い,分布の南限に近い温かいところで現象しているということでしょうか.
基本情報
- 和名
- トネリコ
- 分類
- 被子植物類 真正双子葉類 キク類 シソ目 モクセイ科 トネリコ属 (Fraxinus)
- 英名
- (in Jpn.) Toneriko; A Species of Japanese Ash
- 学名
- Fraxinus japonica
- 状況
- 千葉県レッドリスト−植物・菌類編(2017年改訂版):[A] 最重要保護生物 (参考1)
写真とメモ
先週花が咲いていたトネリコ類の木.葉が大きく広がってきて,地味な花はもう終わってしまったのか,隠れてしまっているのかわかりません.
下の方の枝ではまだ花が咲いているのが見えます.
葉の拡大.羽状複葉で,側小葉は1対か2対です.葉には鈍い鋸歯があり,葉の先端は尖りますが,尾状に伸びる様子はありません.この木はトネリコの木のようです.花に白い花びらがない種類としてトネリコかヤマトアオダモが候補でしたが,ヤマトアオダモの葉では,側小葉は3対または4対で,2対のことはまれ.そして葉の先端は尾状に伸びてとがるとのこと.
つぼみだった花序の1週間後.おそらくこれが開花かそれに近い段階でしょう.花びらはないようです.トネリコ,マルバアオダモなどのトネリコ属には,花に花びらがある種類とない種類があります(参考2,3).マルバアオダモやシンボルツリーとして住宅に植えられるシマトネリコ(タイワントネリコ)などにはには細くて白い花びらがあり,花が咲くと木が白くぼうっと光ってきれいです.花びらがない種類には,トネリコ,ヤマトアオダモなどがあります.
トネリコもヤマトアオダモも,雌雄異株です.雄株には雄しべのある雄花だけがつき,雌株には雄しべだけのある雄花と,雄しべと雌しべのある両性花がつくとのこと.濃褐色の細長い部分が雄しべの葯だと思います.
前回の観察から数日後のアオダモ類のつぼみの様子.ブロッコリーのようなかたまりだった花序は,花柄がどんどんのびて1つ1つの花が分かれてきて,垂れ下がり始めました.まだ花は開いていないように見えます.まだ咲くのはしばらく先なのでしょう.
葉も次第に広がってきました.つぼみの色は紫色がずっと残っています.
雨が降っている寒い日.花序が下向きに垂れ下がっているのが,寂しそうにうつ向いている感じ.
林の道路の上にかかった枝先に,ブロッコリーのような大きなかたまりがたくさんついていました.紫っぽい色のツブツブしたところがまだ広がる前の花序だと思います.そこから伸びている若葉はすでに広がりはじめています.冬の間に,冬芽の表面を覆っていた総苞片?も大きくなって花序の根元についています.冬芽の形が特徴的なのでトネリコ,アオダモなどの含まれるグループなのではないかと思います.
枝々の先にみなこのブロッキリーのような大きなかたまりが重そうについています.
これからだんだんと花序がのびて行くと種類もわかるかもしれませんので,また撮ってみます.
参考
- 絶滅危惧種の保護に向けて. “千葉県 環境生活部 自然保護課 生物多様性センター” http://www.bdcchiba.jp/endangered/endang_index.html.
- アオダモ・ケアオダモ・マルバアオダモ・ヤマトアオダモ. “葉と枝による樹木検索図鑑-類似種の見分け方”. https://elm3.web.fc2.com/top/ruijisyu-miwakekata-hoka/aodamo-keaodamo-marubaaodamo-yamatoaodamo.html, (参照 2023-07-09).
- シオジ - ヤチダモ - トネリコ. “葉と枝による樹木検索図鑑-類似種の見分け方”. https://elm3.web.fc2.com/top/ruijisyu-miwakekata-hoka/sioji-yatidamo-toneriko.html, (参照 2023-07-09).
- . “”. , (参照 ).
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