カキツバタ Kakitsubata Japanese Iris
基本情報
- 和名
- カキツバタ
- 分類
- 被子植物類 単子葉類 キジカクシ目 アヤメ科 アヤメ属 (Iris)
- 英名
- (in Jpn.) Kakitsubata; A Species of Japanese Iris
- 学名
- Iris laevigata
- 状況
- 環境省レッドリスト2020:[NT] 準絶滅危惧 (参考1)
- 東京都レッドリスト(本土部)2020年見直し版 東京都区部における区分:[EN] 絶滅危惧 IB 類,東京都本土部全体における区分:[CR] 絶滅危惧 IA 類 (参考2)
- 埼玉県レッドデータブック2011 植物編 [CR] 絶滅危惧 IA 類 加須・中川低地における分布状況:○ (参考3)
- 千葉県レッドデータブック-植物・菌類編(2023年改訂版):[B] 重要保護生物 (参考4)
写真とメモ
最新の写真
「水辺のさと」の保全池で満開のカキツバタ.カキツバタはハナショウブやアヤメと違って,水中に生えています.以前撮ったカキツバタの写真は,ちょっと花がしおれかけた時期でしたが,こちらはフレッシュで,花びらの形の見やすい時期.カキツバタの花は,色が藤色に近く,アヤメよりも淡い色.花びらの中央部に白い帯がありますが,同じ場所に黄色い帯のあるハナショウブや黄色い網目模様のあるアヤメに比べると,印象はあっさりしていますが,清楚な雰囲気.
水元公園といえば菖蒲まつりのハナショウブ園ですが,この日は満開のカキツバタの花を見ることができました.
カキツバタの花は,ハナショウブでいうところの三英の花(花びらが3枚に見えて,残りの3枚はごく小さいもの)と同じ形です.ハナショウブよりもずっとあっさりした色使いですね.ハナショウブでは花びら(外花被)の中央部付近で黄色いスジとなっているところ(アイ,または蜜標という場所)が,カキツバタでは白いスジになっています.アヤメ,ハナショウブ,カキツバタ,キショウブなどの比較については,参考5のサイトなどに詳しくありました.
カキツバタの株のある場所は水生植物園の浅い水中です.近縁種のアヤメ,ハナショウブとは好む環境が違うようです.この日,別の場所で見られたアヤメが咲いていた場所は普通の乾いた地面でした.また,ハナショウブの菖蒲田は時期によって水を張ったり抜いたりしているようです.水生植物園はいつも水のある場所だと思うので,より水の多い場所に適応しているということなんでしょう.
カキツバタは,環境省や東京都のレッドリストに含まれていて,かなり危急度が高いようです.湿地に植えるとしたらハナショウブでしょうし,そもそも生息に適した湿地がもう残っていないこと,もしあってもキショウブなどの外来種に置き換わってしまっているということかと思います.
参考
- レッドデータブック・レッドリスト. “生物情報 収集・提供システム いきものログ” (環境省生物多様性センター). https://ikilog.biodic.go.jp/Rdb/booklist.
- レッドリスト・レッドデータブック・植生図. “東京都環境局”. https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/nature/animals_plants/red_data_book/.
- 埼玉県レッドデータブックについて. “埼玉県生物多様性センター”. https://saitama-biodiversity-center-cessgis.hub.arcgis.com/pages/saitamardb.
- 千葉県レッドデータブック・レッドリストについて. “千葉県環境生活部自然保護課 生物多様性センター” https://www.bdcchiba.jp/reddatebook_redlist.
- アヤメとカキツバタとハナショウブ. “植物について-植物の分類-”(地球資源論研究室). http://earthresources.sakura.ne.jp/er/ES_P_SB7.html, (参照 2024-01-02).
- . “”. , (参照 ).
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