基本情報

和名
ホソヒラタアブ
分類
節足動物門 昆虫綱 ハエ目 ハナアブ科 ヒラタアブ亜科 ホソヒラタアブ属 (Episyrphus)
英名
Marmalade Hoverfly
学名
Episyrphus balteatus
状況

写真とメモ

最新の写真

小合溜沿いの草地,2022年11月11日午前,晴れ

寒い時期にもいるホソヒラタアブ.ホソヒラタアブの胸部と腹部の模様は個体差があるようで,写真の個体は胸部の縦線が明るく縞模様がはっきり見えます.腹部の模様では,横方向の黒帯が太くて全体が黒っぽく,前後の黒帯が中心部でつながって,黄色い紋が左右で分かれています.ネット上で探すとこのタイプは,ホソヒラタアブの斑紋変異型とのことです(参考4).このページに掲載している写真では初めてのパターン.



カワセミの里,2014年4月13日朝,晴れ

ヤマブキの花に止まっているホソヒラタアブ.上の写真は両眼が中央でくっついているのでオス.腹部の模様が翅に隠れてちょっと見にくいですが,下の写真の個体よりも図鑑に載っている写真に近い典型的なタイプだと思います.



水生植物園付近,2013年5月3日夕方,晴れ

普通にいる小さなハナアブです.目がくっついているのでオス.ハナアブの腹部は黄色と黒のシマシマですが,毒のあるハチ類に似せて身を守る擬態だと言われています.ナミハナアブアシブトハナアブなどのもう少し大きめのハナアブならば,ミツバチやらアシナガバチに似ていなくもないですが,ホソヒラタアブぐらい小さくて細いアブだとハナアブ以外には見えないというか,身を守るための擬態として,うまくいっているのか心配になるぐらいです.この種類の腹部の黄色と黒の模様は,わりと変異が大きいようです(参考1,2).上の写真の個体は,腹部の一番上の左右の黄色の斑紋の間の黒帯が狭く,その上の黒い紋は腹部の左右端まで届いていません.

水産試験場跡地方面,2013年4月28日夕方,晴れ

こちらはメス.腹部の模様が,黒と濃い黄色と,薄い黄色の3色でできているように見えてきれい.この個体も,腹部の一番上の左右の黄色い紋が中央でほとんどつながっています.一方,胸は色が明るくて縦縞が目立ちます.

ホソヒラタアブはユーラシア大陸から東南アジアにかけて広く生息する種類です(参考3).幼虫は植物に付いたアブラムシを食べて,成虫は花の受粉に役立つという,優等生的な「益虫」.

水産試験場跡地方面,2013年4月28日夕方,晴れ

上と同じ個体(メス).



参考

  1. ホソヒラタアブ. “平群庵昆虫写真館”.http://www.hegurinosato.sakura.ne.jp/2bangura/vi_abu_hae/hosohirataabu.htm, (参照 2023-01-07).
  2. ホソヒラタアブ - 理科教育用 教材データベース -. “岐阜大学教育学部 理科教育講座地学教室”. http://chigaku.ed.gifu-u.ac.jp/chigakuhp/html/kyo/seibutsu/doubutsu/07hae/hirataabu/hosohirataabu/, (参照 2023-01-07).
  3. Episyrphus balteatus (De Geer, 1776) in GBIF Secretariat (2022). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via https://www.gbif.org/species/1536449 on 2023-01-07.
  4. ホソヒラタアブで合っていますか. “一寸のハエにも五分の大和魂・改”. http://diptera.jp/usr/local/bin/perl/dipbbs/joyful.cgi?list=pickup&num=11244, (参照 2023-01-15).
  5. . “”. , (参照 ).