ヒドリガモ Eurasian Wigeon
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参考3の記事でヒドリガモのフンが緑色というのを見て,ぜひ見たいと思い,ちょうど草地でエサをとっているヒドリガモの群れを見つけたので近くの地面を探してみました.ポツポツと緑色のフンがありました.鳥のフンというと茶色いところと白いところ,固形のところと液状のところが混じっているイメージでしたが,このフンは全体が固形で緑一色で均一です.鳥は総排泄孔からフンと尿を一緒に排泄しますが,これはフンだけなのではないでしょうか.ヒトなどの哺乳類の尿では,体内でできた有害なアンモニアを尿素に変化させ,尿素を水で薄めて尿として排泄しています.鳥は尿素をさらに尿酸に変化させることができ,尿酸は白い固形になるので一緒に水分を出さなくとも,塊として尿を排出できます.きっとたくさん食べてどんどんフンを出すので,白い尿が含まれていない緑のフンだけで出てくることがあるのでしょう.フンが緑色というのは,食べた植物の葉緑素がそのまま出てきているということですね.種や実などと一緒に食べる植物の葉などの緑色の部分の消化はあまり得意ではないのかもしれません.
基本情報
- 和名
- ヒドリガモ
- 分類
- 鳥綱 カモ目 カモ科 ヒドリガモ属 (Mareca)
- 英名
- Eurasian Wigeon, Wigeon
- 学名
- Mareca penelope (Linnaeus, 1758)
Syn. Anas penelope Linnaeus, 1758 - 状況
- IUCN レッドリスト 2023-1: [LC] Least Concernver 3.1 (絶滅のおそれなし), Pop. trend decreasing (個体数減少傾向) (参考1)
写真とメモ
集団で草地に上がって採餌中のヒドリガモとオオバンの群れ.近くを人が通りかかると様子を見ながら水面に移動,ちょっとすると戻ってきます.行ったり来たりで結構忙しそうですが,栄養採れてるのでしょうか.
アメリカヒドリがまじっていないかとひと通り見てみましたがいませんでした.
ヒドリガモのオス.ヒドリガモのオスを撮影すると,白く飛んでしまう部分が2箇所あります.ひとつは額から頭頂にかけての黄色っぽい部分,もう1箇所が体の横にみえる翼の白い羽です.晴れた日にこれらの色が飛ばないように撮影すると,他の部分がすごく暗くなってしまうので,くもりの日に撮ればよいと思っていたのですが,実際に冬のくもりの日に撮影すると,よほどカモが近くにいないと,自分のカメラでは感度が上がったざらざらの写真になってしまいます.そこで,晴れた日の夕方に撮影してみました.やはり体の横は白飛びしてしまっています.
中央がヒドリガモのメス.手前はオスですが,写真奥の個体がちょっと違う感じ.次の写真がその個体です.
自分の印象では,オスのエクリプスから生殖羽に変わりきっていないように見えます.もう真冬ですが,カモの年齢の違いなどで換羽が遅いことがあるのでしょうか? 調べてみるまで不明としておきます.
目の周囲が白いメス
目の周りが白で縁取られているのを,アイリングと呼ぶそうです(参考2).ヒドリガモではたまにこういう個体がいるのでしょうか.気をつけてみてみたいと思います.
頭部が緑色がかっているオス
下の写真の個体はヒドリガモのオスですが,頭部の目のあたりが少し緑色になっています.水元公園のヒドリガモにはある程度の割合でこういうのが混ざっています.ネット検索で調べてみると,目の周りにこのような緑色の模様があるのは,同じ属のアメリカヒドリという種類で,ヒドリガモとアメリカヒドリとは自然状態で交雑するそうです.これらの2種類は繁殖地が同じ場所であることがあるためだそうで,マガモ属(現在はヒドリガモ属に分けられていますが)の近縁種間では自然状態で交雑がおこるとのこと.
ただ,この写真の個体がアメリカヒドリとの交雑個体といえるのかというと,ネット上で見られる交雑個体とはまたちょっと違っています.アメリカヒドリの頭部は,目の後ろは緑色で,頬が白く,交雑個体もその特徴をもっている様子.頬が茶色いこの個体とは違っています.これは眼の周囲が緑色がかっていること以外は,あくまでもヒドリガモです.
2つ下の写真にあるように,目の周りの狭い範囲だけが緑色の個体もいます.可能性がありそうな説明として,第一の説) もしかしたら,この個体の先祖がアメリカヒドリと交雑し,その何世代か後の個体なのではという説.アメリカヒドリの血が薄くなったため,緑色の範囲や強さが弱まったのかも….第二の説)もともとヒドリガモとアメリカヒドリは非常に近縁な種類どうしなのに,頭部の色が緑と赤褐色でぜんぜん違うのは,1個の遺伝子のスイッチがONになったり,OFFになったりするだけで頭部の色は簡単に変わるようになっている説,この場合,ヒドリガモでその遺伝子に突然変異が起こるだけで頭部が緑になるため,アメリカヒドリと交雑しなくとも,一定の割合でそういう個体が交じるのが自然なのかも….
目の周囲に緑色の模様が,緑色部分の下側の輪郭がはっきりわかるヒドリガモのオス.
これらは,目の周囲がわずかに緑色がかっているヒドリガモのオス.上の写真の個体と違って,緑色になっているのが目の近くだけで,緑色の部分のフチがはっきりした線になっていません.群れには目の周りが緑がかっていない普通のヒドリガモのほうが多いですが,緑がかっているのがある程度の割合で混ざっています.
※ これとは別に,アメリカヒドリとヒドリガモの交雑個体や,かなり純粋なアメリカヒドリっぽい個体などもみつけたので,写真を撮ってみました(アメリカヒドリのページ,アメリカヒドリ×ヒドリガモ 交雑個体のページ).
それ以外の写真(撮影の新しいものから)
ヨシ原のヒドリガモ
ごんぱち池の方角にある小さな池にヒドリガモの群れがいました.枯れはじめたヨシとヒドリガモの色が朝の黄色い光にマッチしていい色になっていたので思わず撮影.この池のヒドリガモは全部で20頭もいたでしょうか.人影があるとさっとヨシに隠れたり,また出てきたり,という動きをしていて,これは逃げ場の少ない小さな池ならではなのだと思います.広い水面にいつもゆったりと浮かんでいて,人が立ち止まるとエサをもらえるかと一直線に近づいてくる小合溜のヒドリガモとはまた違う感じです.
冬の朝のヒドリガモ
冬の朝のヒドリガモの群れ.小合溜沿いに上陸してお休み中.ほとんどすべてヒドリガモに見えます.
同じく冬の日のヒドリガモのつがい.人が近づいてもじっとしているので,近くから撮影できました.
群れの上陸シーン
小合溜から,ぞろぞろと上陸して草地に向かうヒドリガモの群れです.草を食べに行ってるんでしょうか.草地に着くと頭を地面につけてもぞもぞやっていました.
秋のヒドリガモのオス.まだ茶色いエクリプスの羽が残っています.
秋の夕暮れの群れ(エクリプス)
もう薄暗くなりかけた夕方,小合溜にたくさんカモが浮いていました.もう秋だなと感じます.まだここに着いてあまり経っていない時期だと思います.拡大してみると,みんなヒドリガモでしたが,オスの羽の模様が,メスと同じように茶色になっているエクリプスのようでした.
ヒドリガモのつがい.花菖蒲園付近のカモはほとんどがヒドリガモ.ちょっと離れてキンクロハジロも群れを作っています.今年はオナガガモ,コガモ,マガモが少ない感じがしますが,どうでしょうか.
参考
- BirdLife International. 2017. Mareca penelope (amended version of 2016 assessment). The IUCN Red List of Threatened Species 2017: e.T22680157A111892532. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2017-1.RLTS.T22680157A111892532.en. Accessed on 08 January 2023.
- 雌ヒドリガモのアイリング. “をかしの庭”. http://walkandsee.blog80.fc2.com/blog-entry-245.html, (参照 2023-01-09).
- ヒドリガモの、まみどりウンチ💩. “水元かわせみの里水辺のふれあいルーム”. https://mkawasemi.exblog.jp/29501440/, (参照 2023-03-04).
- . “”. , (参照 ).
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