アメリカヒドリ American Wigeon
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アメリカヒドリ,小合溜には毎年のように来ていると思うのですが,自分にとっては数年ぶりに会えました.風は強かったのですが晴れた昼なので光のあたり方がよく,岸から近くにいたのでなんとか撮れました.目の後ろの緑色がベタッと乗った個体で,頬の色も茶色がかっていないので,ヒドリガモとの交雑っぽい印象はありません.
ヒドリガモとアメリカヒドリは表情の印象がぜんぜん違うように感じます.頭部の形はヒドリガモとアメリカヒドリの間であまり変わらないと思うので,おそらく模様の違いなのでしょう.アメリカヒドリは目のまわりが緑色で,その緑が後ろほうに帯として伸びているためか,目の付いている位置が上の方,後ろの方に見えるので,大人びた,すました感じ.一方,ヒドリガモは目の周囲に模様がなく,鼻筋に白い帯があるので,目が前の方についているように感じ,いたずらっ子のような感じ.
基本情報
- 和名
- アメリカヒドリ
- 分類
- 鳥綱 カモ目 カモ科 ヒドリガモ属 (Mareca)
- 英名
- American Wigeon
- 学名
- Mareca americana (J. F. Gmelin, 1789)>
Syn. Anas americana J. F. Gmelin, 1789 - 状況
- IUCN レッドリスト 2023-1:[LC] Least Concern (絶滅のおそれなし) ver 3.1, Pop. trend decreasing (個体数減少傾向) (参考1)
写真とメモ
小合溜のヒドリガモの群れに,これまで自分が見たうちでいちばんアメリカヒドリっぽいのがいました.目から後ろに広がる緑色のバンドがはっきり濃く出て,額は黄色味のない白,頬や頭頂から後ろは茶色味のないごま塩模様です.ヒドリガモの血が入っていないか,もし交雑しているとしてもヒドリガモの血は相当薄いのではないかと想像しました.今シーズンここまで,ヒドリガモの群れの中にアメリカヒドリっぽいのを少なくとも2頭は見つけていますが,この1頭でないほうはもうちょっと頬や後頭部が茶色っぽかったようです.
朝の小合溜は光の向きが難しくて,背景が飛んでしまいました.涼亭近くで陸上に上がって地面をついばんでいる群れはヒドリガモ20頭ぐらいだったでしょうか.
ウォーキングの人がそばを通りかかるとさっと水中に入り,またちょっとすると上がってくるのを繰り返していました.休日の朝の食事は忙しそうです.
今まで,ヒドリガモの群れにアメリカヒドリっぽいのが混ざっているのを見つけるたびに写真を撮ってみていましたが,その中でこの1頭だけ明らかにちょっと違う感じです.これまでの他の個体(アメリカヒドリ×ヒドリガモ 交雑個体のページ)は,頭部に確かに緑色の部分があってアメリカヒドリっぽいのですが,そのまわりに茶色い色が出ていていました.頭頂が茶色っぽかったり,頬のごま塩が,白に黒点でなくて,白に茶色だったり.その茶色い色調がヒドリガモの血が入っているのを示しているのかなと思っていました.ところが,この個体は,目の周りの緑色は非常に弱いものの,頭部のどこにも茶色い色が入っておらず,白黒ごま塩が基調なので,もしかしたら,これが純粋なアメリカヒドリなのか?(またはヒドリガモの血が一番薄いのではないか?)と思います.
この日は,風が強くて波がある関係で,頭が大きく見えてますが,波でからだが隠れているだけです.一緒にいるメスは,アメリカヒドリっぽくはなさそうです.
右のオスは,普通のヒドリガモ.
参考
- BirdLife International. 2021. Mareca americana. The IUCN Red List of Threatened Species 2021: e.T22680163A137010293. https://dx.doi.org/10.2305/IUCN.UK.2021-3.RLTS.T22680163A137010293.en. Accessed on 08 January 2023.
- . “”. , (参照 ).
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