基本情報

和名
コゴメイヌノフグリ
分類
被子植物類 真正双子葉類 キク類 シソ目 オオバコ科 クワガタソウ属 (Veronica)
英名
Glandular Speedwell
学名
Veronica cymbalaria
状況

写真とメモ

最新の写真

園内の林,2023年3月12日午前,晴れ

明るい林床に広がるコゴメイヌノフグリとフラサバソウが満開.コゴメイヌノフグリの白い花のほうが一回り大きいのでより目立ちます.コゴメイヌノフグリはオオイヌノフグリとともにクワガタソウ属ですが,花にある1対のおしべがクワガタムシの大アゴのように見えます.もしかして,クワガタソウの由来はこの形?と思って調べてみましたが,名前の由来は花のおしべではなく,実を被うがく片が武者の兜の鍬形に似ているというものでした(参考4).

園内の林,2023年3月12日午前,晴れ

この場所はコゴメイヌノフグリがびっしり.ちょっと移動するとフラサバソウ地帯になります.2種類の群落はまじっておらず,分かれているようです.

園内の林,2023年3月12日午前,晴れ

葉や茎には長い毛が生えています.以前写真を撮ったときは花柄が長くて赤褐色をしていましたが,こちらはまだ花柄が長く伸びておらず,色も緑色です.



小合溜沿いの草地,2022年3月20日午後,晴れ

疎林の地面を覆っている背丈の低い草に,白い花が一面に咲いていました.花はオオイヌノフグリにそっくりですが,花色は真っ白で,大きさが少し小さめ.全体の雰囲気はよく似ています.帰ってから種類を調べたら,オオイヌノフグリと同じグループに属するコゴメイヌノフグリという外来種でした.原産地はヨーロッパから地中海沿岸地方で,日本や北米,オセアニアなどにも移入しているようです(参考1).ただ侵略的外来種としては扱われていないようです.水元公園で撮られた写真も見つけました(参考2).

小合溜沿いの草地,2022年3月20日午後,晴れ

自分が見つけた場所は木の下で日陰の時間が多そうな場所です.オオイヌノフグリが日あたりのよい草地に広がっているのに対して,好みの環境の傾向がちょっと違うのかなと思わせる広がり方でした.日本にとっては,オオイヌノフグリももともと外来種です.どちらも在来種のイヌノフグリを駆逐してしまう可能性のある種類ということになりますが,コゴメイヌノフグリの方は特に,爆発的な増殖はしなさそうな種類ですね.

小合溜沿いの草地,2022年3月20日午後,晴れ

葉はオオイヌノフグリと似ています.茎が赤褐色なのも一緒ですね.

小合溜沿いの草地,2022年3月20日午後,晴れ

この場所はコゴメイヌノフグリだけがはびこっている地帯で,一面に花が咲いています.参考2によると,園内でオオイヌノフグリと混在する場所もあるようです.



参考

  1. Veronica cymbalaria Bodard in GBIF Secretariat (2021). GBIF Backbone Taxonomy. Checklist dataset https://doi.org/10.15468/39omei accessed via GBIF.org on 2022-05-08 from https://www.gbif.org/species/3172068.
  2. コゴメイヌノフグリ. “四季の山野草”. (参照 2022-05-08) https://www.ootk.net/cgi/shikihtml/shiki_943.htm, (参照 2023-03-21).
  3. コゴメイヌノフグリとオオイヌノフグリ. “自然観察大学ブログ”. (参照 2022-05-08) https://sizenkan.exblog.jp/29114250/, (参照 2023-03-21).
  4. クワガタソウ. “図鑑・野草”. http://www.yamatabi.net/main/zukan/yaso/izy353.html, (参照 2023-03-21).
  5. . “”. , (参照 ).