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園内の街灯,2025年3月2日夜,くもり

街灯の下にいたクモは以前見つけたことのあるヤチグモ類でした.今回のは黒い触肢が丸く発達しているのでオスのようです.また,前回の個体とは違って,歩脚に縞模様がなく,腹部背面の明色斑が肋骨模様ではなく,腹部の前半に大きくつながった斑紋になっているなど,違う種類のように見えます.候補の種類はメガネヤチグモでしょうか.そういえば前回見つけたのも冬でしたが,ヤチグモ類は秋から春に成熟個体が見られるようです(参考3).



基本情報

和名
ヤチグモ類
分類
節足動物門 クモ綱 クモ目 タナグモ科
英名
(in Jpn.) Yachi-gumo; Unidentified Species of Funnel-web Spiders
学名
Agelenidae Gen. sp.
状況
時期
123456789101112
成虫11

写真とメモ

園内の街灯の下,2024年2月4日夜,くもり

街灯の土台にいたスマートなクモ.頭胸部は飴色,腹背は黒に肋骨模様のような明るい斑紋.歩脚には縞模様があります.クサグモと同じタナグモ科に属するヤチグモと呼ばれる種類です.ヤチグモ類は地面に管状の巣をつくる種類.参考1にあるような,外見では明確に区別できない種類が多く,メスの交接器やオスの触肢などの形態を確認する必要があります.慣れれば外見だけである程度は区別できるのかもしれません.この個体は触肢がふくらんでいるのがみえないのでメスでしょうか.腹部の肋骨模様と歩脚の縞模様から,候補の種類には,メガネヤチグモ,シモフリヤチグモ,アズマヤチグモなどだと思います.

園内の街灯の下,2024年2月4日夜,くもり

ヤチグモ類は秋に成体になり,冬をこす種類が多いようです.地域変異が大きくて非常に種類数が多いグループとのこと.地域変異の理由は,生まれた幼生が歩いて移動するだけであるためとのこと(参考2).クモには自分が吐いた糸で風に乗って飛んでいく移動をするものがいるようです.



参考

  1. Sasagani_ya(@Sasagani_ya)のX ポスト.2019年11月8日.https://twitter.com/Sasagani_ya/status/1239874768431493120, (参照 2024-02-12).
  2. “ヤチグモ類”. ウィキペディア日本語版. 2016-08-06. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A4%E3%83%81%E3%82%B0%E3%83%A2%E9%A1%9E, (参照 2024-02-14).
  3. メガネヤチグモ. “日本のクモ60(2017改訂版)”. http://spider.art.coocan.jp/spider60.pdf#page=139, (参照 2025-03-02).
  4. . “”. , (参照 ).