最新の写真

小合溜沿いの草地,2023年5月3日午後,晴れ

ヤツデの葉の中心部の凹みにクモの巣を発見.中にいたのはクサグモの幼体でした.成体とは全く印象が違い,模様はなく無地で光沢があってきれいです.腹部の丸い膨らみと金属的な色合いがきれいです.コクサグモの幼体は腹部も頭胸部と同じ赤褐色とのこと.

小合溜沿いの草地,2023年5月3日午後,晴れ

巣にはガがかかっていました.

小合溜沿いの草地,2023年5月3日午後,晴れ

別個体.さきほどのよりも少し小ぶりで,腹部も細め.腹部には金粉を散らしたように光る斑点が散らばっています.



基本情報

和名
クサグモ
分類
節足動物門 クモ綱 クモ目 タナグモ科 クサグモ属 (Agelena)
英名
(in Jpn.) Kusagumo; A Species of Funnel Web Spider
学名
Agelena silvatica
状況

写真とメモ

花菖蒲園,2021年5月30日朝,くもり

花菖蒲園の植え込み(アジサイネズミモチなど)に平たいクモの巣がたくさんできていました.平面的に広がった細かい網の奥のほうが洞穴のようになっていて,そこにクモが隠れています.穴が見える角度を探して遠くから静かに見ていると,穴から出て来たところを撮影できました.クサグモは,日本から朝鮮,中国などに分布する種類.よく似た種類のイナズマクサグモは標高の高い地域に生息しているとのこと.

このようなクモの網は棚網と呼ばれているようで,これを作るグループがタナグモ科です.巣の網はネバネバせずに獲物がくっつく効果はなく,獲物がここに落ちてくるとクモがすばやく寄っていって捕まえたり,ネバネバの網を出してからめたりするそうです.

花菖蒲園,2021年5月30日朝,くもり

別の巣のクモ.穴の正面から,内部でなにか食べているクサグモが見えました.食べているのはヨコバイ類でしょうか.前から見ると赤褐色の大アゴ,頭胸部の背面に黒褐色の帯が走っているのが見えます.この帯が放射状の白い線で分断されるとコクサグモという別種.

ちょっと振動が加わるとクモは奥の方に入ってしまいます(下の写真).

花菖蒲園,2021年5月30日朝,くもり

腹部まで続く黒い帯は,八の字型の白線がたくさん入っています.

花菖蒲園,2021年5月30日朝,くもり

上の写真の個体だけ,頭の色がちょっと赤褐色になっていました.クサグモの幼体は頭胸部全体がこの色になっているようです.亜成体の模様(参考2)とも違うように見えます.なぜ頭だけ赤褐色なのか不明.



参考

  1. “クサグモ”. ウィキペディア日本語版. 2020-01-06. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%B5%E3%82%B0%E3%83%A2, (参照 2021-08-06).
  2. クサグモ. “東京23区の虫2”. http://tokyoinsects2.blog.fc2.com/blog-entry-718.html, (参照 2021-08-06).
  3. クサグモ. “自然観察雑記帳”. http://naturalism-2003.com/kansatsu/animal/spider/kusagumo.html, (参照 2021-08-06).
  4. クサグモ. “日本のクモ60(2017改訂版)”. http://spider.art.coocan.jp/spider60/03h.pdf#page=26, (参照 2023-05-05).
  5. . “”. , (参照 ).