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園内の林，2023年4月23日午前，くもり

園内では珍しく，モンシロチョウよりも黒い線が多めのスジグロシロチョウを久しぶりに見ました．参考3の比較資料から，スジグロシロチョウの春型のメスのようです．夏型と比べて，黒い斑紋は小さいですが，春型のほうが翅脈に沿った黒い線がはっきりしており，翅全体に黒っぽい部分が均等に分布する感じです．



基本情報

和名
スジグロシロチョウ
分類
節足動物門 昆虫綱 チョウ目 （チョウ類） アゲハチョウ上科 シロチョウ科 モンシロチョウ属 (Pieris)
英名
Gray-veined White, Asian Green-veined White
学名
Pieris melete
状況

写真とメモ

林内の道端，2020年6月21日午後，くもり

水元公園にはモンシロチョウが多いのですが，林の道でちょっと雰囲気の違うシロチョウをみつけました．明らかにメスの様子で，道端の草を縫うようにひらひらと飛んでは産卵し，またちょっと飛んでは産卵し…を繰り返しています．モンシロチョウとの雰囲気の違いは翅に黒い部分が多く，翅の裏にも黒い筋が多いこと．自分の育った地域ではモンシロチョウがぜんぜんおらずこればっかりでしたので，見覚えのあるスジグロシロチョウのようです．水元公園で生き物の写真を撮り始めてもう10年経過ですが，スジグロシロチョウを見つけたのは今回初めて．モンシロチョウは主として菜の花などの園芸作物を食べるのに比べ，スジグロシロチョウは野生の植物を食べるそうなので，それが園内の生息状況と関連しているのかもしれません．

スジグロシロチョウの近縁種にエゾスジグロシロチョウというのもいますが，現在は本州産のエゾスジグロシロチョウはヤマトスジグロシロチョウという別種として扱われているようです．そのヤマトスジグロシロチョウとスジグロシロチョウの区別では，写真の種類はスジグロシロチョウ，夏型のメスです（参考3）．

林内の道端，2020年6月21日午後，くもり

道端の草に産卵しているところ．

林内の道端，2020年6月21日午後，くもり

スジグロシロチョウは，東アジアとインドの地理的に離れた2箇所に分布する種類．



参考

  1. Pieris melete – Asian Green-veined White. In "Butterflies of India" Downloaded from https://www.ifoundbutterflies.org/sp/2129/Pieris-melete on 2020-07-23.
  2. １４．エゾスジグロシロチョウ．“神戸の自然シリーズ（神戸市教育委員会）”． http://www2.kobe-c.ed.jp/shizen/buttfly/buttfly/08032.html, (参照 2023-05-04).
  3. スジグロシロチョウ × ヤマトスジグロシロチョウ　翅表比較図 Ver.2.0． “蝶鳥ウォッチング”． https://yoda1.exblog.jp/14686285/, (参照 2023-05-04).
  4. ． “”． , (参照 ).